番組紹介

ラジオNIKKEI第1 毎週土曜日 22:00~22:30

45年超の歴史を有する、民放ラジオ最長寿級のジャズ番組。進行役は、フリーアナウンサーの山本郁。毎回ミュージシャン、シンガー、ジャズ関係者などをスタジオに招き、そのゲストにゆかりの曲をかけてジャズ・トークをお届けします。

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6月17日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2017.06/16 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.362~台湾取材旅行】

 今年もまた6月の初めに一週間ほど恒例の台湾取材に行ってきた。もう16年以上続いている台日友好促進特番『21世紀の台湾と日本』(6月25日&11月23日放送予定)の収録取材。今回は台北市と台湾第3の都市=台中市が主な取材先だった。今回の取材もまた予定経費を大幅オーバーと言うトホホな取材だったが、と言うのも直前にタイアップ航空会社の方針変更(マスコミタイアップは今回は無し)により、当初目論んでいた取材費は大幅アップ。しかし出発までの時間も残り少ない上に、これまでの付き合いの関係もあり、今回は泣く々この航空会社に決めたのだが、もうその時点で経費オーバーは決定的、又々つらい取材になってしまった。その上今回は交通事故の後遺症と言う大きなハンディも抱えての不安な取材、また朝早くから夜までロートルのぼくの体力が持つのかも心配の種。そしてまた番組開始10数年では初めてとなる、2回放送分の取材を一度に行ってしまうと言う無謀な試み。まさに三重苦状態だけに出発時の気分は相当に重いものだったが、台北・桃園空港に降り立ってしまえばカラッと晴れ渡った台北の青空のように、後は野となれ...と言うことで落ち着きも出て来て、特番2回分を1週間で収録してしまう離れ業取材も、どうにか完遂出来た。

 ところでここ数年我々番組スタッフ(3人)は羽田(東京)~松山(台北)空港と言う大変楽な経路での台北入りがほとんどだったが、今回はわざわざ成田~桃園空港と言う数年前までの公式ルートで台北市に入った。と言うのも今回の取材の大きな目的の一つが、数か月前に完成したばかりのMRT(地下鉄)桃園空港線を紹介すること。もう長い間いつ完成なのか...とされていた桃園空港線、空港と台北市を45分ぐらいで結ぶという、この画期的なMRTのようやくの完成(出来ると言われてから既に数年は経っているはず)は、台北市民だけでなく我々にも大歓迎で、MRTに乗り込んだ山本アナの声も弾んでいた。この中継の模様は6月台湾特番のオープニングを飾ることになっている。

 そしてこのMRT紹介と共に6月放送の方は、台北市でこの8月に開催されるユニバーシアード台北大会にも焦点を当てている。中国の圧力もあり国際的な条約、協定締結やスポーツ・文化大会の開催などが困難な台湾にとって、この国際的スポーツ大会の開催は大きな意味を持つもの。それだけに大会事務局のお偉いさんも東京オリンピックにも並ぶとその意義を強調、東京との協力関係を強く望んでいた。このユニバーシアードの参加資格、日本では当然大学生だけだが台湾の場合にはもう少し広く、あの卓球の愛ちゃんの旦那さんや、世界ランク一位の20代後半の女性バトミントン選手なども含まれるかなり強力な布陣。台湾の力の入れようも良く分かるのだが、台北市民の盛り上がりはいま一つと言った感じは否めない。

 一方11月放送分の方は台湾で最も住みたい街と言われる、台中市にスポットを当てた内容。来年開催される花博や市のランドマークとなるオペラ劇場(伊藤豊雄設計)などをリポート。台湾の中でも最注目のやり手市長と言われる林佳龍台中市長も番組に登場、花博への期待などを語ってくれている。この台中取材で我々が最も驚きそして感激したのは「宮原眼科」。眼科がどうした...と言われるかも知れないが、これは戦前の宮原眼科をリノベーションしてスイートの店に仕立て直したもの。その豪華な佇まい、内装など一度は見る価値ありで、台中訪問の折には是非...。

 まあ2回とも内容充実の愉しい台日友好協力特番になるはずだが、今回の取材でなにより良かったのはまずは天候。どこも晴れ続きでその点ではすこぶる快調。そして第2がホテル。台湾観光協会の尽力で台北の「アンバサダー」、台中の「ザ・ワン」と言った一流ホテルに泊まれたのは、体調面に不安を抱えていただけに何よりの幸運だった。そしてラストの夜に泊まった「福容ホテル桃園エアポート・アクセスA8」。MRTの桃園空港線の停車駅すぐ隣に立っているこの新しいホテル、何と温泉を掘り当ててこれが自慢の一つ。台湾取材ラストの夜は北投温泉の日帰り施設で一浴するのが恒例なのだが、今回はホテルでじっくりと温泉に浸たれる、こんな贅沢はありません。交通事故後遺症の首の痛みもある程度解消出来たようです。

 そしてもう一つ、もしかしたらこれが今回最高の幸運だったかも知れないが、通訳兼コーディネイター役のセンニちゃんこと徐さんと出会えたこと。この秋には日本人と結婚、日本に住むことになる彼女は、台湾大学の日本語学科を卒業、早大大学院に留学し日本語を学んだという才媛。実に可愛いらしい女性(容姿・しぐさ・性格等など)で、スタッフ全員が彼女の直ぐにファンになってしまったが、控えめでいながら仕事も早く熱心、通訳としての実績は余りないが、これまで台湾特番で付き合ってくれた通訳さんの中でもピカ1とも言える存在。彼女の献身的働きが無ければ今回の取材もスムーズに運ばなかったはず...と、取材スタッフの実質上のボス、ミス・エミリー~翠恵美子女史も感慨ひとしきりだった。このコラムを読んだ方で、中国語の通訳・翻訳を探しておられる方にはお薦めの美形才媛。7月からは日本在住と言うことなので、仕事を依頼してみたらどうでしょうか...。何かあればマネージャー役のミス・エミリー迄。そして当然ですがこの「台日友好特番」も是非聴いてみてください。台湾でも大人気の渡辺直美など豪華ゲストも登場、台湾関連では老舗番組の貫禄充分な内容と自負しています...。

 さて日本に戻ってきた次の日、またFM東京の系列局「ミュージック・バード」のジャズ番組にゲスト出演することになっていたので、台北が世界に誇る誠品書店のCD売場で、台北で話題のジャズアルバムを数枚買い求め、その中から気鋭のテナーマン、謝くんのアルバム『フェアリー・パス』を番組では紹介させてもらった。透明溢れる好アルバムでリスナーの反応もなかなか良かったようである。目出度し目出度しなのです。この台湾ジャズ事情についてはまた回を改めて紹介してみたいとも思います。乞うご期待!
【今週の番組ゲスト:OMDのベーシスト増原巌さん・トランペッターの市原ひかりさん】
1stアルバム「Chamber Music」から
M1Indigo Blue
M2 I Can't Live Without It
M3Too Shy To Say
M4Be My Love

6月10日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2017.06/09 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.361~大御所いまだ健在】

 我が「テイスト・オブ・ジャズ」も既にスタート以来50有余年、これまでにも再三書いてきたが日本のいや世界中に於いても、最長のジャズ番組の一つであることは間違いない。半世紀を超える長期継続のジャズ番組だけに、日本のジャズメンで一応名の通っている人達の中で、サダオさん(渡辺貞夫)とひろみ(上原ひろみ)以外は、一度はスタジオに遊びに来たことがある...などと(サダオさんはジャズ特番を2度ほど制作しているが...)、人から聞かれると自慢げに答えることにしているが、これはいささかオーバーな説明で、番組にゲスト出演していない大御所も数人はいる。今でこそ誰でもかなり気安く番組出演を頼んでいるが(ノーギャラにも関わらず...)、今は亡き木全信氏から番組を受け継いだ20代の頃は、そんな条件で出演などを頼めるはずも無く、その頃ジャズシーンのメインだったジャズメンの方達(今生き残っている人は大分少なくなってしまった...)、その中には番組に登場してもらっていない方もいる。その中でも長い間実力・人気共にトップを保ち続けていたジャズ界伝説の人、それがジャズクラリネットの大御所、北村英治さんである。

 終戦時には中学生で軍国青年、チャキチャキの江戸っ子だった英治さんは、終戦後すぐにジャズに魅せられ、慶応大の学生時代からプロとして活躍(忙しくて大学は中退)、当時大人気のジャズ(スイングジャズ)の若手注目株として大活躍、その後は来日したスイング王ベニー・グッドマンやピアニスト、テディー・ウイルソンなどの大物達とも共演、J-ジャズの代表格として自他共に認める存在となり、87才(!)になった今なおバリバリの現役として健在。まさにJ-ジャズの生き証人=ジャズレジェンドである。英治さんはいかにも慶応ボーイらしい洒脱なジャズメンで、多くの若手・中堅から尊敬されており、一度は是非スタジオに...と思いつつこれ迄その機会がなかった。それがひょんなことから番組登場と言うことになったのだ。

 そのきっかけを作ってくれたのがラジオ日経の営業部員のYくん。「小西さんこんな本ありますけど読みます...」と持ってきてくれたのが、アスコムと言う出版社から出ている北村英治さんの「懐かしのジャズ名曲CDブック」。サブタイトルに「昭和の思い出が蘇る」とあり、英治さんが自身のこれまでの歩みなどを語り下ろしており、それに「メモリーズ・オブ・ユー」など英治さんの名演12曲がCDとして付いている興味深い内容。本体は語り下ろしなので直ぐに読めてしまい、立川談志師匠や俳優の藤岡琢也さんなどの親しい友人達、グッドマンウイルソン、そしてモダンジャズクラリネットの第一人者バディー・フランコと言ったジャズ名士達との想い出など、渡されてすぐに読み切ってしまったほど。特に長年のジャズ交友で知られる故巨泉さん(大橋巨泉)との付き合いの話は面白かった。せっかくこんな本が出されているので...と思い、これはいい機会でもあるのでY君に付き合いのある出版社経由で番組出演を依頼、二つ返事でご快諾を頂き、思いかけずにゲスト出演と言う運びになった。

 スタジオ収録は夜の8時ごろからだったが、相変わらずダンディーで飄々としてスタジオに現れ、至ってご機嫌もよろしい様子。相手役の山本郁嬢もその素敵な紳士振りに感激しきり。付録のCDから4曲を選び、自身の経歴、選ばれた曲の録音時の話やグッドマンなどとの付き合い、そして最近最も親しくしているというテナーサックスの名手、スコット・ハミルトン、最も印象に残っている年下の友人、巨泉さんとの交友録等など、実に愉しげに語りつくして頂き、あっという間に収録時間の30分が経ってしまった。さすがにJ-ジャズのレジェンド、素晴らしい人でした。収録が終わりまた是非スタジオに来てくださいと頼むと「喜んで...」と。これは再度お願いしないと...と言う気持ちを固めた次第です。

 なおこの英治さんの素敵なCDブック(アスコム/1500円)、リスナーの方達にもプレゼントしてくれることになりました。宛先は〒105-8565 港区虎ノ門1-2-8虎の門琴平タワー 日経ラジオ社「テイスト・オブ・ジャズ」プレゼント係、またはプレゼント応募フォームよりお申込ください。。番組感想やゲスト登場して欲しい人なども書いてお送りください。6月末まで受け付けています。ご応募お待ちしています。5月に行ったジャズボーカルコレクションプレゼント(本とトートバック)にも多くの方達からご応募頂き、まことに有難うございました。以上番組からのお知らせでした。

 【今週の番組ゲスト:クラリネット奏者の北村英治さん】
「なつかしのジャズ名曲CDブック」から
M1
「恋人よ我に帰れ」
M2
「身も心も」
M3
「イースト・オブ・ザ・サン(浮世離れて)」
M4
A列車で行こう」

6月3日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2017.06/02 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.360~6月は...】

 ロートルともなると残念なことに若い頃に比べ時間の経つのも一段と速く、あっという間に1年の折り返し地点、6月に入ってしまった。今年は不運なことに、3月末に今までに無い交通事故に遭遇、意識の切れた83才のチャンジー(爺さん)の車と正面衝突、担ぎ込まれた病院での検査では何ともないということだったが、あれ以来首回りが重く気分も最悪、ほぼ連日整体通いと言うトホホな事態で、余計時間の経つのも早く感じてしまうのかも知れないが...。

 さてその6月だが日本では全国的にしとしと雨の続く梅雨の季節で、あまり好まれない不運月とも言えそう。だがアメリカでは恋の成就する良き時期で「ジューンブライド」に代表される結婚式にも最も相応しい月ともされ、1年でも最も光り輝く時期となっている。それだけにこの6月を歌い込んだスタンダードソングも多いのでは...と思いがちだが、これが意外に少なくて代表的なのは「6月は一斉に花開く~ジューン・イズ・バースティン・アウト・オールオーバー」位なもの。他には「ジューン・ブロート・ザ・ローゼズ」「ジューン・ナイト」等と言った小唄がある位で、意外に少ない。そのうちで最も有名な「6月は一斉に花開く」は、40年代の代表的ミュージカル「回転木馬」の主題曲。後年映画化されヒットしたが、ミュージカルの黄金ソングチーム、オスカー・ハマースタインⅡ(作詞)&リチャード・ロジャース(作曲)の代表曲の一つで、遊園地の回転木馬をメインに展開されるラブソング。「6月は巷で一斉に花が華麗に咲き誇るが、ぼく達もこの恋を成就させようじゃないか...」と謳われており、6月が恋の季節と同時に花の季節であることも物語っている。「ジューン・ブロート...」の方もバラが主役になっており、やはりこの月は何と言っても恋&花の時期なのである。

 この6月の唄の中で興味深いのが30年代に作られた小唄「ジューン・イン・ジャニュアリー」。直訳すると1月の中の6月となり、手元に歌詞がないのでどういう内容かははっきりとはしないが、歌詞を書いたのはレオ・ロビンと言う有名な作詞家。この曲はマンデル・ロウという渋いギタリストの『ギター・ムード』(Riv)と言うアルバムに収録されており、その淡々としたギター演奏と共に、その一風変わったタイトルも記憶に残るもので、6月と言うと何か忘れ難いナンバーの一つでもある。

 日本では6月の花と言うとそう目立ったものはないと思われるが、山好きにはこの月、実に多くの花々が一斉に咲きほころび、実に見事な歓迎すべき月なのである。最も見事なのはやはり山つつじ。もう大分前のことになるが番組の出張取材でこの時期九州に行くと、熊本に隠居している大の山好きの局の先輩を誘い、取材終了後九州のつつじの名山、阿蘇、霧島連峰などを巡った。最も見事だったのは大分と熊本の県境に聳える久住の山々。中でも大船山、平治山の山全体を彩る花の乱舞には感激ひとしお。あの有名な「坊がつる讃歌」にも歌われており、坊がつるの草原から眺めても見事だが、実際に登ってその花々の中を闊歩するのはまさに極楽、その上この山塊には好温泉も多く、実に気持ち良い山行が出来る。一度先輩と共にこの大船山から南に下り、長湯温泉を目指したことがあったが、これが実に長い降りで確か4時間以上、下の道路に辿り着いた時には疲労困憊、それだけに名湯・長湯の良さ・有難味が身に沁みたものだったが...。

 まあ今は交通事故の回復で、なるべく温泉療法を心掛けているのだが、連日通う整体の先生は施療をした時は、なるべくお風呂は避けて欲しいと言う方針。それだけに好きな温泉療養も叶わないのだが、1週間後にはまた恒例の台湾取材が控えており、それまでには少しは首の鈍重感が引いてくれるか...、今はそれだけが心配で"花や恋"などに彩られる6月のことなどあまり意識には無いのです。

 【今週の番組ゲスト:ギタリストの横田明紀男さん】
2枚同時発売のソロ初アルバム『YOKOTA』『JUMP OUT!』から
M1Take Five
M2
Spain
M3
Jump Out!生演奏
M4
Over the Rainbow


5月27日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2017.05/27 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.359~私の好きなジャズ】

  この1年間、毎月最後の「テイスト・オブ・ジャズ」の時間は、ジャズ評論家の青木和富氏による100年を超すジャズ史のおさらい=ジャズのお勉強を続けてきたがそれも先月で終了、5月からは和富の「ジャズ・トーク」と言うことで、毎月テーマを設定しそれに関連したジャズナンバーを紹介して行く、言わば「耳で聞くジャズエッセイ」と言う趣きの企画を1年間を目途にスタートさせることにした。
 今月はまずその第1回で、そもそも青木和富とはいかなる趣向の男なのか...と言うことで、「私のジャズ経歴書」と言う内容でお送りすることになった。青木氏が選んだ5曲は別項にも記してある通り。まず最初は鈴木章治の「鈴懸の径」で、これはジャズと言うよりもポップスとして、戦後ぼくらの子供のころに大ヒットした和製ナンバー。ここから彼のジャズ人生がスタート、そしてラジオ全盛時代にジャズ番組と言えばこれ...と言った感じで、多くのジャズビギナー達(僕も当然その一人)がこぞって聴いた、ラジオ関東でDJのモンティ本田さんが真夜中にオンエアーしていた人気番組「ミッドナイト・ジャズ」のテーマ曲、ドラマー・チコ・ハミルトン・グループのエキゾチックでミステリアスなジャズナンバー「ミッドナイト・サン」。そして3曲目は青木氏が初めて評論を記した記念すべきアルバム、前衛派の闘士アルバート・アイラ―の代表曲「ゴースト」。そして70年代に全盛を迎えたフュージョンミュージックの代表格、アルト奏者デビット・サンボーンの「ウエイ・アウト...」。そしてラストにもう1曲、現在のクラシック界を代表するヴァイオリン奏者、クレーメルが奏する喜劇王チヤプリンが自身の映画の為に書いた「スマイル」。この5曲それぞれの曲についての彼の想いは、番組でじっくりとお聴き頂きたい。


 さてこのジャズ履歴書は、ぼくからのリクエストだったので、一応ぼく個人の5曲もここで一寸紹介しておきたい。

①MJQ「ジャンゴ」

②アート・ブレーキ―&JM「チュニジアの夜」

③マイルス・デイビス「マイ・ファニー・バレンタイン(リンカーン・センター・ライブ)」

④ゴンサロ・ルバルカバ&チャーリー・ヘイドン「ノクターン」

⑤カーリン・クローグ「これからの人生」

まあざっとこんな感じか...。こう並べると実に物わかりの良い常識的な旋盤になってしまったが、やはり5枚(曲)は中々に難しいところで、これは致し方ない所なのか...。一寸付け加えるとMJQ=モダンジャズカルテット、この典雅なバロック風室内楽ジャズグループによって、ぼくは高校1年の時にジャズ(モダンジャズ)開眼を果たした。周りには誰一人ジャズ好きなどはおらず、孤独にジャズ鑑賞を深めていった若き日だった。ブレーキ―&JMは日本のジャズ開国を進めた黒船とも言える重要な存在で、この「チュニジア」でのメンバー全員によるエキサイティングなラテン系打楽器クラベスの殴打(クラーベ)は、後になってぼくをラテンジャズの蠱惑の世界へ導くきっかけにもなっている。帝王マイルスの演奏は余りにも有名な究極の名演。キューバのピアニスト・ゴンサロ・ルバルカバとベーシスト、故チャーリー・ヘイドンとの共演は、メキシコのボレロを演奏した素晴らしい作品。このサウダージ感(郷愁)、涙なしには聴けません。そしてラストは北欧の名花、カーリン・クローグが世界的な映画作曲家、ミッシェル・ルグランの銘品を歌い綴ったもので、ぼくのボーカルの1枚はこれで決まりです。それほど彼女の感情表現に惚れ込んでいるのです。
 
と言った感じで何れまたぼくのお好みナンバー、お気に入り盤については、書き記すことがあると思います。その時までまた...。


【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】
今週から毎月最終土曜日は新シリーズ 「ジャズトーク」をお送りします。 
M1「鈴懸の径 / 鈴木章治」
M2Blue Sands / Chico Hamilton
M3 Ghosts / Albert Ayler
M4'Way' Cross Georgia / David Sanborn
M5Smile / Gidon  Kremer 
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5月20日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2017.05/19 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.358~GWの追分周辺は...】

 GWは追分の山荘に居た。4月30日から
1週間以上、かなりたっぷりとした休暇だったが(まあ東京にいても毎日がほぼ日曜日とも言えるのだが...)、車の渋滞など混雑を極める軽井沢の街方面に出ることも無かったし、事故の後の療養中で(調子は絶不調...)まず喫緊の問題をクリアーしないとならず、連日山荘周辺の東信地域(軽井沢、佐久、上田等々)の温泉巡りが今回の主行事だった。この地域での温泉のお勧めは先ずはこのコラムでも再三登場の温泉水も汲める上田市郊外の室賀「ささらの湯」。続いては以前毎日新聞にも紹介記事を書いた小諸市郊外の布引温泉。この2つがマイベスト温泉だが、この軽井沢近辺では何と言っても車で1時間ほどの草津温泉とすぐ隣の万座温泉、この2つがビッグ2。だが現地に行くには高い山超えをしないとならず、かなり大変で頻繁に足を延ばすことも叶わない。そのため近場でのお勧めは上記の2つの他に、泉質の素晴らしさで佐久市望月の春日温泉、上田市のお隣青木村の田沢温泉、この2つの老舗温泉(平安時代から続くとも言われる)になる。室賀温泉と布引温泉には今回特に熱心に通ったが、果たして交通事故の療養に好いのかは今でも判然とはしていないが...。

 
ところで今年のGWは全体的に天気にも恵まれ、軽井沢周辺も天気晴朗で快適な休暇週間だったが、肝心の人出は中心街近くに行ってないのでしかとはしない。ただ周辺の車の混雑ぶりからも相当な数が出ていたことは窺える。今回のGWは半ば頃から3日ほど娘夫婦が山荘に泊まりに来ており、色々と周辺を案内させられた。まず2人が行きたいと言ったのが、GW中に開催されていた恒例の佐久市國際バルーンフェス。これまでも数回イベント会場には行ってるのだが、到着時間が遅く既にバルーンは飛んでいなかったり、また強風で飛ばなかったりと、多くのバルーンが飛翔している所をまともに拝んだことは無かった。それだけに娘夫婦と共に早朝5時半に山荘を出発し、バルーン会場の千曲川河川敷に向かったが、会場到着が朝の6時半でも既にバルーンは30機程が天空に舞い、実に幻想的な風景で見事な限りだった。ぼくもこれほどの数のバルーンが舞うのを間近で見たのは初めてのこと、感激の光景でした。早朝にも関わらず多くの人達が河川敷会場に集まり熱心に声援を送っていたが、流石に佐賀と並ぶ正式な国際バルーンコンテストだけあり面白い競技ではあるが、こちらは競技ルールも分からぬ素人。ただただ空漂うバルーンの美しさに感激していただけでした...。

 このほかにも
娘夫婦を色々な店に連れて行ったが、肝心の軽井沢のお店には混雑も考え行かず仕舞い。この軽井沢で皆様に是非お勧めしたいのは、ぼくが自称応援団を務めている「カフェ・グルマン」。元広告マンのマスター平井氏が3年ほどかけてコツコツと手作りした個性的なお店、そしてフランス修行した娘さんの手作りキッシュなどの軽食、そしてテラスから御影用水越しに見るお山(浅間山)の見事さ、何は置いても軽井沢に来たら是非行ってみる価値ありのお店です。場所は街の端でいささか遠いですが、追分にあります(正式には御代田町ですが)。そしてもう一つ、こちらは軽井沢のメインに位置するランチ店のペンション「星の子」。ハンバーグやフランクフルトなど数種類のランチがあり、値段は何とワンコイン=500円。数年前に知り合いからこの店(ペンション)の存在を教えてもらって以来、中軽井沢に出る時は必ずここによるほどの御贔屓。軽井沢の町役場の裏にあり道のりはいささか分かりにくいが、そのぶん味、コストパフォーマンス等言うことなし。カナダ人の旦那に威勢の良いカミさんで切り盛りしている林間のペンションだが、今ではそのランチによって別荘族などにも大人気の店。夜はなかなか高価なステーキなどを出すようだが、ランチはコスパ最高の旨いメニュー揃い。一度行くと病みつき間違いなしです。
 
 
この他軽井沢を除く東信地区でぼくのお奨め店(保証済みの店ばかり)は、先ずウナギの依田屋。しなの鉄道・田中駅近くのこのうなぎ屋も絶品。地元ではかなり良く知られた銘店だが、惜しむらくは全国区になっていない。値段もさほど高くなく味は絶品。山荘に友人などが来ると一度は連れて行く店で、誰もが感激してくれるが、最近はぼく自身の財布事情が芳しくなく余り行っていない。ウナギでは長野県で最高点献上のお勧め店です。同じ田中駅(東御市)から丘の道を上がり、浅間サンラインにぶつかると、ここには焼肉の名店がある。七輪亭。ここも人気の店で好評に応え数年前には松本市にも支店を出している程。味の良さに加え店のロケーションの良さもあり眺望も抜群。上田市を含む塩田平が一望出来る。そしてもう一軒、これは殆んど話題にもなっていないラーメン店なのだが、上田市の郊外にある「寿分」。ここが上田市の数ある(いや東信州でも...)ラーメン店の中でも抜群の旨さ。どうしてタウン誌などで評判にならないのか本当に不思議でもある。ここは「ささらの湯」に向かう途中にあるお店、街の外れに位置しておりそのロケーションで大分損をしているのだろうが、丹念に古き良き時代のラーメンの味を再現しており、一度食べると病みつきになること請け合い。ぼくも手打ち麺と言う看板に惹かれ偶然入ったのだが、温泉探索の途中や菅平でのラグビー観戦の後に、友人達を連れわざわざこの店を訪れることもしばしば。この店も感激の声多々で、口うるさい娘夫婦も「うまい」を連発していた。まあこうしたぼくの軽井沢&東信お勧めの店情報は、今度改めてまとめて書き記したいなーと思っています。

 こんなGWだったのでCD整理を済まそうと意気込んでたものの体調不調の為叶わず、余りアルバムも耳にしていないのだが、たまさか机乗っかっていたフランスの中堅ギタリスト、シルビアン・リュックのソロアルバム『アンブル』が思いのほか良かった。自身のオリジナルや「いそしぎ」「オール・ブルース」等の有名曲をソロギターで綴ったもので、もう10年以上前の作品。好アルバムを出すことで定評のあった「ドレフィス」(今はもう会社を閉めたが)から出されたもの。こうした作品がCDの山の中から見つかる辺り、もう少し真剣に自身の在庫盤を聴く必要があるなと、痛く反省しました。それにしても事故の後遺症、早くどうにかならないものですかね...。これまでの行いのせいかも知れませんが、頗る不調だけにせっかくのお休み、残念ながらお愉しみ全開とは行きませんでした。
【今週の番組ゲスト:ジャズヴォーカリストの山口葵さん】
 Swing in Strings』から
M1Charade
M2Stolen Moments
M3「黄昏のビギン」
M4Lover, Come Back to Me
M5The Girl From Ipanema

5月13日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2017.05/12 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.357~ジャズ・ヴォーカル・コレクション好評】

 今から40年以上も前のこと、未だジャズが若者達の間で勢いを持っていた頃、即ちぼくの大学生時代以降、ラジオ局(日本短波放送/現日経ラジオ社)に入り、そして今は亡き先輩ジャズプロデューサー、木全信氏から「テイスト・オブ・ジャズ」の担当を任された1970年代初め頃までは、東京に数多くのジャズ喫茶(ジャズアルバムを聞かせる喫茶店で当時は輸入盤など高価で買えなかった)があった。ジャズの街新宿には伝説の「木馬」「渚」「ポニー」、そしてタケちゃん(北野武)がバイトをしていたことでも知られる「ジャズ・ヴィレッジ」等々、ざっと20軒近くはあったはずで、ぼくの生まれ育った高円寺の街にも、「毘沙門」など6~7
軒はあったはず。ジャズ鉄道線とも言える中央線沿線には、どの街にも数軒のジャズ喫茶はあったと思われる。それほどの隆盛振りだったのだが今やジャズ喫茶は見る影もない。しかし中には老舗として今なお頑張っている店もあり、新宿には「ダグ(旧ディグ)」、吉祥寺には「メグ」、そして四谷に「イーグル」、ここら辺がジャズ御三家と言った感じ。これにぼくの早稲田大のジャズ研仲間、幸田稔君がオーナーのジャズクラブ「J」も加えることが出来そうだが、そのジャズ喫茶御三家には、それを支えて来たジャズ界裏ボスとも呼べる名物オーナーがいる。「ダグ」の中平穂積氏、「メグ」の寺島靖国師、そして「イーグル」の後藤雅洋氏である。

 
このうち後藤氏が最も年下でぼくとほぼ同年代。彼は確か慶応大の学生時代から既に店を始めていた筈で、「イーグル」は四ツ谷駅から歩いて数分のビルの地下にあり、ここには場所柄、上智大の学生が多く集まっていた。この店で盤回しのアルバイトやの授業の合間を過ごした杉田宏樹、村井康司などは、今やジャズライターとして活躍、彼らは「イーグル派」等とも目されており、その総帥が後藤氏という図式になっている。このうち村井氏は小学館の社員(辞書編集部のはず)。そこでジャズ関連企画も頼まれることもあるようで、そこで実現したのがCDブックとも言えるジャズシリーズ企画。この監修を師とも言える後藤氏に頼み数年前にジャズ企画がスタート、月2回発行のジャズCD本は中々の好評で、今は3期目でジャズ・ヴォーカル・シリーズとなっている。このヴォーカル・シリーズは最も読者受けが良い様でシリーズの続編が決定、この5月からスタートすることになった。そこでこのシリーズ、特にヴォーカル・シリーズの好評さの要因などを伝えて貰おうということで、後藤氏と小学館のシリーズ担当者に今回番組ゲストに来てもらうことにした。後藤氏は久々の番組登場である。

 元々このジャズCD本企画、マイルスやロリンズ、コルトレーンと言った大物達をピックアップしたもので、それらが一巡し次に何を...となった時に、苦肉の策として出てきたのがボーカルものだったらしい。しかしこのボーカル企画が女性達にことのほか受け、読者層を大きく拡げたのだと言う。後藤氏もこれにはニンマリと言った感じで続編シリーズの第一弾は有名ミュージシャンをバックにしたジャズ・ヴォーカルの名唱と言うことで、ヘレン・メリルの「帰ってくれたら嬉しいわ...」(夭逝した名トランぺッター、クリフォード・ブラウンとの共演)、北欧の名花モニカ・ゼッターランドの「ワルツ・フォー・デビー」(ビル・エバンスとの共演)など代表的ナンバー12曲が収められている。後藤氏自身もこのヴォーカル・シリーズを監修するまでは、そんなにこの分野に関心が高く無かったのだが監修してみて教えられることも多かったと言い、何より女性ファンが増えたことが嬉しいとも語ってくれた。

 なおこのボーカル続編シリーズの誕生を期して、小学館編集部では読者プレゼントとしてサラ・ヴォーンの名盤『枯葉』のジャケットを写し込んだブラックトートバックを作成。なんとこの素敵なトートバックと新ボーカル・シリーズの第1弾CDムック本を、番組リスナーにそれぞれ5名プレゼントしてくれることになった。

 お申込の
宛先はおハガキで 
〒105-8565 港区虎ノ門1-2-8虎の門琴平タワー 日経ラジオ社「テイスト・オブ・ジャズ・プレゼント」係まで
またはこの「テイスト・オブ・ジャズ」サイトの右側「番組宛メール送信フォーム」からプレゼント希望と記し(番組の感想などを添えていただければ幸いです)お送りください。抽選で合計10名の方へプレゼントします。素敵なバックですのでぜひご応募ください。


【今週の番組ゲスト四谷ジャズ喫茶「イーグル」店主の後藤雅洋さん(右)、小学館「 JAZZ VOCAL COLLECTION」編集長の小林慎一郎さん(左)】
M1My Foolish Heart / Tony Bennett & Bill Evans
M2
Waltz For Debby / Monica Zetterlund & Bill Evans
M3
The Man I Love / Joni Mitchell & Herbie Hancock
M4
You'd Be So Nice To Come Home To / Helen Merrill & Clifford Brown

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パーソナリティ

山本 郁
やまもと かおる

新潟テレビ21アナウンサー・ラジオNIKKEI契約アナウンサーを経てフリーに。
ニッポン放送では『高嶋ひでたけのお早う!中年探偵団』最後のアシスタントをつとめた。
ラジオNIKKEI『聴く日経』、『テイスト・オブ・ジャズ』のパーソナリティー等。

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今聴いて下さっている“あなた”をマイクの向こうに意識して価値ある情報を、正確に分かり易くお伝えします。

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