4月6日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2013/04/05(金) 19:04 番組スタッフ

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日22:00-などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。


【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.145~ジャズ入門講座~】  

 桜の開花が異常に早い今年の春、桜並木の続く我が国立の街も、もうすっかりその見頃が過ぎてしまった。まあそれは仕方ないとして、この4月はなんでも「新」の付く時期で、新入学、新入社、ラジオ局ならば新編成等々、どこも「新」で溢れる。国立でも街の中心の一橋大学の新入生が、希望に満ちて闊歩している訳だが、ジャズでもこの時期は新人を呼び込まなければ...、と言う事で例年この4月の第1週の「ジャズ」の時間は、岩浪洋三、青木和富など、様々な第一線のジャズ評論家に登場してもらい、その人のお勧め入門アルバムやジャズの愉しみ方などをアドバイスしてもらっている。

 今回招いたのは今最もアクティブに活動しているジャズ・ライターの一人、村井康司氏。氏は「ジャズの明日へ」などの好著がある気鋭のライターだが、本職(?)は大手出版社S社の部長さんで、2足のわらじをこなす才人だが、その鋭い洞察力は仲々のもの。彼が今回選んでくれたのは、ポップスやヒップ・ホップに親しんでいる若い音楽ファンが、ジャズを聴きだすのに最適なアルバムと言う事で、ジャズ・キング、マイルス・デイビスのラスト・アルバムや、今年のグラミー賞R&B部門でウイナーを獲得した、ピアニスト&キーボーディストのロバート・グラスパー等々、全部で4枚のアルバム。中でも興味深かったのは、盲目の天才サックス奏者、ローランド・カークのアルバムを推薦していたこと。盲目ながらも素晴らしい才能のカークは、いっぺんに3本の管楽器を吹くと言う驚異のプレーヤーでもあるのだが、その奇抜なスタイルのせいでデビュー当時は魔人とかグロテスク・ジャズなどと言う、悲惨な呼び方もされた不遇の天才でもあった。もう亡くなって20年近くになるが、ジャズだけでなくブルース、ラグタイムなど、黒人音楽の全てに通じていた彼は、現在のラップやヒップ・ホップの原型とも言える、ジャズと他の黒人音楽の融合を図るような独自の世界を構築していた。村井氏も彼の功績を大きく評価、ぜひ一度その音楽に触れて欲しいと語っていた。ぼくもその通りと思う。

 

 いずれにせよジャズはそう難しい音楽ではないし、だれがなんと言おうと気に入ったジャズを愉しめばいいのだと、氏はアドバイスしてくれている。今や日本ほどジャズが街に溢れ返っている国は無いのだからジャズなど難しくて...、などと躊躇しているお友達がいれば、気楽にジャズを愉しむ様にさとしてみてくれませんか...。

 

【4月6日の番組ゲスト:ジャズ評論家の村井康司さん】
入門者にオススメのジャズをご紹介頂きました。
M1 「Mistery/マイルス デイビス」

M2 「Afro Blue/ロバート グラスパー」

M3 「What's Goin' On/ローランド カーク」

M4 「Liberty City /ジャコ パストリアス」

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