お知らせ:

テイスト・オブ・ジャズ

番組へのお便りはこちら
テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.337~ジャズクリスマス】

 12月24日はクリスマスイブ。若い頃には色々と楽しみもあった日だが、オールドボーイになってしまった最近では、そんな楽しみも霧消してしまう。ただ今年は24日が土曜日で、我が「テイスト・オブ・ジャズ」の放送日。ここはひとつ何か仕掛けねば...ということで、ビング・クロスビーなど古今東西の鉄板ジャズクリスマスナンバー特集等々幾つか考えたが、なんと今年のクリスマスアルバムでアマゾンのジャズチャートでもトップに輝いているアルバムがあるではないか...。その主役は前々から一度番組に登場してもらいたい、と思っていたシンガーだと気付き、これはラッキーと言うことで早速クリスマスイブ放送分のゲストとして、スタジオに招くことにした。ウィリアムス浩子。今各方面で注目のシンガーである。

 
彼女はこの所「マイルーム」と言うシリーズ企画を発表、既にそのシリーズは4作を数えており、このクリスマスアルバムはスピンオフ企画と言うことになる。そのシリーズはどれもジャズチャートのトップを占め、録音の良さを決めるジャズ批評誌の録音賞でもトップに輝くなど、かなりな人気シリーズでもあり、彼女自身も知る人ぞ知る人気のディーバでもあるのだ。そんな彼女、大学を出てからは地元の静岡でOL生活、その後一念発起してロンドンに語学留学、そこでジャズボーカルに目覚め、帰国してからジャズスポットなどで歌うようになったと言う少し変わった経歴の持ち主で、歌はほとんど独学とのこと。
 
番組ではいつものテーマ曲を外し、彼女の歌う「ホワイトクリスマス」でスタート、「レット・イット・スノー」等のアルバム収録のクリスマスナンバーを掛けることにし、曲の間には彼女のクリスマス体験、ジャズ修行なども聞いている。彼女の歌は先ず癒しとも言える柔らかな歌声が何とも魅力的で、同時に発音の良さと言うか、その言葉が的確に聴き取れる辺りも素晴らしい。こうした歌の基本が出来ていない、自称ジャズシンガーが多すぎるだけに、その存在は光つているとも言える。

 
彼女のクリスマスアルバムなどその作品は、自身の会社「バークリー・スクエアー・ミュージック」から出されているが、この「バークリー・スクエアー」とはジャズボーカル好きならばよく知られているナンバー「ナイチンゲール・サング・イン・バークリー・スクエア」から取ったもので、これは実際にロンドンにある美しい公園。この曲を名花、アニタ・オデイが歌っているのを聴き、ジャズボーカリストになろうと決心したと言う、彼女にとっては忘れられない重要ナンバー。実際にその公園にもロンドン時代に訪れ感激したとのことだが、それだけに彼女はこの重要曲をこれまで数回吹込んでおり、「大手のレコード会社ならこんなこと出来なかったと思うんですが、それも自身で設立したレーベルならではの良さですね...。これからもまたこの曲吹き込むかもしれません。私の成長バロメーターの曲でもあるんです」と語ってくれているが、番組でもクリスマスナンバーの中にこの曲を紛れ込ませ、たっぷりとその魅力を味わってもらうという趣向も用意してある。

 
肝心の人気の高いクリスマスアルバムは全15曲。「マイ・ルーム」シリーズでの相棒、ギターの馬場孝喜の他にピアニストなどのゲストも参加しており、定番の「ホワイトクリスマス」で始まり、男性ジャズシンガーの大御所,メル・トーメの「クリスマスソング」で締めるという構成。「ア・チャイルド・イズ・ボーン」などのジャズナンバーから讃美歌まで実にスムーズな曲配列で、彼女のソフトな歌声がクリスマスの雰囲気を充分に高め、楽しませてくれる。あの服部克久氏も「ナイスパフォーマンス&ナイスアレンジメント」と絶賛しており、これからジャズクリスマスの定番アルバムになりそうな予感もしますね。
【今週の番組ゲスト:ヴォーカリストのウィリアムス浩子さん】
M1White Christmas

M2
Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow
M3
Christmas Time Is Here
M4
A Nightingale Sang In Berkeley Square
M5
What Child Is This




お知らせ

お知らせ一覧