11月28日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2015/11/27(金) 19:00 番組スタッフ
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.281~温泉とジャズ】

 
年令を取りロートル化(自身では何時までも若いつもりなのだが...)して来ると、どうも外に出るのが億劫になりがちで、この所新しい温泉を見付ける旅にも出ていない。と言うよりも余り山行をしなくなってしまった為に(山のクラブもご無沙汰)、温泉発見旅も無くなってしまった訳で、ぼくの場合は山行=温泉旅なのでもある。もう少し前、まだぼくがラジオ局員だった頃は取材出張もかなり多く、全国を取材で飛び回ると同時に温泉の入浴数を増やしていったもので、まあなんやかんやでぼくが入った温泉は、少なくとも1500を超え、その中には台湾の温泉も北投など10数箇所含まれている。まあこれも仕事上の役得と言った所だが、あの頃は九州の鹿児島に取材に行けば、タクシーを使って近くの温泉5~6か所は必ず廻ったもので、温泉代が100~200円、タクシー代が1万円超え等と言う事もざらだった。ぼくの温泉師匠とも言える故美坂哲男さん(岩波書店の有名科学もの校閲者にして、TVの旅番組で短パン・キスリング姿でビール漬けの気楽なおっさんとしても知られていた)は、なんと3000湯を達成しており、その記念温泉旅行を丹沢の中川温泉でやったのも、今となっては懐かしい想い出になってしまった。

 
そんなぼくだが最近のお勧め温泉は、山梨にあるサントリーのウイスキー工場で知られる白州にある尾白の湯。日本の大地溝帯(フォッサマグナ)の端に位置するこの温泉は、ミネラル含有量が日本でも屈指の温泉のひとつとされる超高度効能温泉で、前から一度行きたいと思っていたのだが、機会が無く先月初めて訪れたもの。追分の山荘帰りにわざわざ清里を経由し白州周りで帰ったのも、このお湯を味わってみたかったからに他ならない。
 
この日本を縦断するフォッサマグナの傍には穴場の温泉も少なくないのだが、この尾白の湯は南アルプスの名峰、甲斐駒ヶ岳の真下になる、広大な尾白の森(「べるが」と言う綺麗な公園)の一角にある公共の湯で、甲斐駒と八ヶ岳連峰が一望できる絶好のロケーションに位置する。赤湯と白湯の2つのお湯があり、赤湯が高濃度ミネラル泉で白湯はそれに土地の水(白州の名水ではあるが...)を加えた温泉。赤湯は露天しかないのだがこれがやはり真っ赤と言うか真っ茶と言うか、如何にも効能豊かな色合いで嬉しくなるし、実際にもしょっぱい味のする霊験あらたかなお湯。公共施設だけに秘湯の雰囲気こそないが、温泉としてはあの故湯、有馬温泉にも似た好いお湯だ。

 
そして温泉と言えばもう一つのとっておき情報を...。温泉県の長野でも実際に温泉を汲める温泉給湯施設は殆ど無いのだが、上田市郊外(昔の室賀村)にある「ささらの湯」では、すぐ近くにこの源泉汲み上げ施設があり、風呂だけでなく飲用としても利用ができて健康にも好いので、追分の山荘にいる時には1時間ほどかけてこの山間の給湯施設までお湯汲みに行くことにしている。この施設は中々の穴場で、地元民(ジモッティ)でも知る人の少ない穴場。上田や別所温泉方面に行かれる温泉好きの方は、一度試されるのも一興。泉質は保証済みで驚くほど安価である。

 
まああまりこんなことばかり書いていると、担当のO部長に怒られてしまうので、最後にジャズと温泉とのこじつけ関係を...。今ジャズは飲み屋からお蕎麦屋など至る所でBGMとして使われているのだが、洒落た旅館などでもジャズをお風呂のBGMにしている所は流石に皆無。お風呂に入る時ぐらいは音を聴きたく無い等と言う向きも多いのだろうが、静かなジャズを聴きながら温泉でゆっくり...等と言うのもまた一味違った趣きがあっていいのでは...。それと「居酒屋ジャズ」「お蕎麦屋ジャズ」などと言った用途別コンピレーションアルバムも出されている昨今、「温泉ジャズ」と言ったコンピアルバムが登場しても少しもおかしくないと思うのだが、どんなものだろう。硫黄泉にはコルトレーンやアイラ―等のいささか激しいジャズ、泡が多いラジウム泉にはゆったりと静かなピアノトリオナンバー等々。こんなアルバムが企画されたらその選者はぜひぼくに指名して欲しいものである。ジャズを知り、そして全国津々浦々の温泉にも通じた(とはまだ言えないが...)人物と言えば、ぼくの知る限りぼくを超える男はいない筈なのだが...。まあつまらないことをづらづら書いて、担当のO部長からまた警告を受けて仕舞うかも知れないが、どうかメンゴ・メンゴ(御免なさい)!

 【今週の番組ゲスト:ジャズシンガーのMAYAさん】
M1「さよならを教えて」
M2「恋心」
M3「枯葉」
M4「シェルブールの雨傘」

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