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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.268~ジャズ研OB会】

 ぼくの大好きなラグビー。この競技での国内最高リーグはトップリーグ。昔はCMに出演しただけで大問題になるくらいで、アマチュアリズムの権化のようだったラグビー界も、このトップリーグの誕生で大きく様相が変わってきた。所属の選手のうち、外人は間違いなくプロ契約なのだが、日本人はプロとアマチュアが混在しており、プロ契約選手からすると社員選手のパフォーマンスに不満があるなど、これが仲々に微妙、複雑なのだ。ラグビーの場合には、プロ野球やサッカーのJリーグなどとは違い、高卒でプロ入りと言うケースは少なく、大学出の選手がほとんどである。技術や体力などが大きく物言うこのスポーツでは、高卒出では試合に通用し難いと言った感じなのだろう。

 翻って音楽界を見ると、ジャズやクラシックの場合はプロと言われる人はほとんどが大卒なのに対し、ポップスやロックの場合は高卒あるいは中卒等と言うこともあり、サッカーとラグビーの違いのようでもあるが、どちらがいい悪いとは言えないし、ましてや学歴差別でジャズやクラシックの方が高級音楽...などと言う訳ではないから誤解無きよう...。


 さて今や4大卒あるいは本場のジャズ関連大学出身がほとんどになったジャズ界だが、かつてはそんなこともなく、バンドボーイからプロに成ったという人も多かったし、大御所と言われる人の中にも、そういった経歴の人も少なくない。このバンドボーイからジャズメンと言った流れが大きく変化したのが、第1次モダンジャズブームとも言われる1960年代初めのこと。ここら辺からジャズが理論的にも難しくなって行き、お勉強なくしてジャズが出来なくなってしまったと言う事情もある。そんなモダンジャズ全盛時、その中心になったのが大学のジャズ研で、そのトップの存在が我が早稲田大モダンジャズ研究会(通称「ダンモ研」)だったと言う訳。今の50歳代半ばから上の世代のジャズメンで早稲田モダンジャズ研出身はかなりたくさんいて、このクラブに入るためだけに早稲田に進んだという輩もいたようだ。半世紀を超えるこの名門、出身OBは今や1000人近いはず。それに出身大学は違っても早稲田モダンジャズ研出身と言うジャズメンも結構いるようでもある。

 そのダンモ研OB会の現在の会長(4代目)をやっているのが、ソニーレコードに在籍している渡辺康蔵くん。彼は一時ジャズアルバムのプロデュースも担当、日野皓正とかTOKUなどのアルバムを手掛けていたが、現在は制作現場からは離れている。ただし多才な男で、有名なジャイブ&ブルースバンドでアルトサックスを担当したり、「モダン・ちんどん屋」の一員として芝居に登場したり、またジャズネタによるミステリー「ジャズメガネの事件簿」を雑誌に連載、その連載のイラストも自身で書くなど、八面六臂の活動を展開している。ぼくなどは彼と飲んだりすると「お前本職の仕事は...」等と嫌味な突っ込みを入れるのだが、馬耳東風、実に優雅に人生を楽しんでいる。そんな彼に趣味人「コウゾウ」として、スタジオに遊びに来てもらい、その活動を披露してもらうことにした。

【今週の番組ゲスト:サックス奏者でコンポーザー、そして作家の渡辺康蔵さん】
M1「THE RIDDLE/ORNETTE COLEMAN」
M2「荒城の月/THELONIOUS MONK」
M3「SOLEA/MILES DAVIS」
M4「西行/フリーちんどん のまど舎」
M5「文弥殺し/フリーちんどん のまど舎」





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