「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中(10月より再放送がなくなり、本放送のみとなります)。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.698~マヌルネコ】
今ぼくが結構嵌っているもの、今風に言えば「沼っている」もの、それがネコ~マヌルネコである。皆さまはこのマヌルネコと言う存在、御存じだったろうか...。約600万年前から存在すると言う最古のネコで、ある意味当然ながら絶滅危惧種の野生ネコでもある。
ぼくは大学時代「ネコ神」などと言う、余り芳しくも無い綽名を頂戴した程のネコ好きなのだが、残念なことに家の連中は徹底してイヌ派で、残念ながら結婚して以来一度もネコを飼ったことがない。そんなぼくだが、あるミュージシャンの動向を知るためにフェースブックを眺めていた折、行動展示の代表的動物園として知られる北海道旭川市の旭山動物園、ここの動画に映っていた一匹のネコ、家ネコとは違うどう猛さと野性味を秘めながらも、そこに何とも言えない哀愁と愛嬌も感じさせる魅力的なネコが映っており、その姿にいっぺんに魅了されてしまったのである。それがマヌルネコの雄、グルーシャだった。
その時はこのマヌルネコなるものがどんな存在...かは全く知らなかったが、深い思索にも富みチャンジ―(爺さん)ぽくもあり、若々しい野性味もあるこの不思議なネコは、久々に表れたぼくのアイドルネコとなってしまった。それ以降旭山動物園のグルーシャ画像はなるべく見るようにしているのだが、最近近くの図書館に行ってみるとなんとそこに「マヌルネコ15の秘密」と言うビジュアル図鑑があるではないか...。これはと思いすぐに借り出し、この不思議ネコの秘密を満喫することにしたのだった。
この図鑑の監修者はイリオモテヤマネコなどの生態などにも詳しい、動物学者の今泉忠明氏。氏によればこのマヌルとはモンゴル語で「小さなヤマネコ」に由来すると言う。まあそれだけに当然モンゴルなどの中央アジア方面に生息。樹木も生えないような岩場などが生活の場で、周辺の険しい岩場や草むらに潜みながらひっそりと生息しているとのことで、なんとも過酷ながらも心温まる感もあるではないか...。このマヌルネコ、図鑑なども出るぐらいだから、今やじわじわと人気が上がりつつあり、その表情や動き方など実に愛嬌があり、どこの動物園でもその檻の前には沢山の人が集まるとも言われている。ぼくは旭山動物園しか知らなかったが、なんと日本全体では上野動物園や那須動物王国、神戸の王子動物園などいくつかの動物園に、全部で15匹ほどがいるとのこと。これはすぐに上野動物園にでも行ってみて、実物とご対面...とも思っている。
ネコと犬、ジャズと相性がいいのは当然にネコであり、最近はあまり言われなくなったが、かつてはキャットはミュージシャンの代名詞でもあった。まあこのマヌルネコをジャズミュージシャンに例えると、ぼくは鬼才ピアニストのセロニアス・モンクではないか...と思っている。真摯にして野性味あり愛嬌もたっぷりなモンクと言う人の人柄。彼こそジャズ界のマヌルキャット...だと思うのだが、さて皆さまは如何だろうか...。と言う前にまずはマヌルキャットがどんなネコなのか...、その存在を知ることが全ての始まりでもある。何とも不思議な蠱惑力を秘めたネコなのですから...、皆さまも是非一度その存在を目にしてみて下さい。
【今週の番組ゲスト:ギタリスト竹中俊二さん】
BiG TriCksの1stアルバム 『BiG TriCks Super DX』から
M1「BigTricks」
M2「Trio Logic」
M3「Blue Graduation」
M4「EnjoyTheRide」