「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.709~リーグワン開幕~】
国内ラグビーの最高峰、リーグワンが12月初めに開幕した。最近のスポーツの話題は何といっても大谷翔平選手の去就。それがエンジェルスからドジャースへと移籍が決まり、スポーツジャーナリズムはそれ一色で沸騰している。確かに史上最高...と言う桁違いの契約金が動き、この沈滞した日本では唯一とも言える明るいニュース。それだけにこのニュースに飛びつくのは至極当然だし、大谷自身も素晴らしい実績とキャラクターの持ち主。話題沸騰もわかるけど少しラグビーの話題~それも世界の最高の選手が集まっている今年のリーグワン、これにも注目して欲しいものだと思う。
かなりな盛り上がりを見せた今年のラグビーワードカップ、そこで決勝を争ったスプリングボックス(南ア)とオールブラックス(ニュージーランド)の選手達の多くが、このリーグワンに参戦しているのである。本当に凄いことであり、斜陽日本もまだまだ捨てたものでない...と言えるのだが、大谷ニュースに比べると比較のしようも無いニュースに過ぎないのは、誠に残念なこと。日本のリーグワンのチームの幾つかは、大谷の移籍金で賄えてしまう筈なので、まあこれも致し方ない所なのだろうが...。それにしてもボーデン・バレット、コルビ、サム・ケイン等々、余りのスター選手の多さに目移りしてしまい、ラグビーファンとしては落ち着かない。そんなこんなでまだ病み中の身ながら、仕事を兼ねそのスター軍団の一人、オールブラックスの司令塔=スタンドオフ(SO)のリッチー・モウンガが加わった東芝ブレーブルーパス東京の試合を、調布の味の素スタジアムに観戦に行ってきた。
国立駅から府中を経由して京王線の飛田給駅まで、距離は近いのだが時間は結構かかる。対戦相手は静岡ブルーレブス。両軍とも早稲田ラグビー部OBも何名か参加しており、その点だけでも愉しめる。それにしてもだだっ広い味スタに1万と少しの観客数。これでは盛り上がらないことこの上無い。その上に伝統的にアマチャーリズム信奉の長いラグビー界は宣伝下手で、イベントの盛り上げなども上手くない。オープニング試合でこれでは...と思ったが、そこはこれからのスタッフ努力に期待するしか無い。試合は点の取り合いに終始する打撃戦で、結果リーチ・マイケル主将率いるブルーレブスが取り合い合戦を制し勝ちを収める。ぼくのお贔屓のスタンドオフのモウンガも調子はいまいちだったが、それなりの見せ場も演出し試合を盛り上げてくれ、結構楽しめた試合だったと思う。
翌日は注目の小兵、南ア出身の人気選手コルビが、サンゴリアスのフルバックとして登場、こちらは満員の秩父宮の観客を満足させる圧倒的なパフォーマンスを展開、ラグビー人気盛り上げに大いに貢献した。それにしてもコルビ、デクラーク(南ア出身のハーフ)、モウンガなどは、どれも175センチ以下のかなり小柄な選手。それが大柄な選手をタックルで倒し、ハイボール獲得に成功する...等、ジャパンの選手たちも彼らの果敢な動きを見習って欲しいもの。ラグビーはただ体の大きさで競う競技では無いことがリーグワンの開幕試合でも良く分かると思う。そういう意味でも意義ある開幕試合だった。ビバ、ラグビー!
【今週の番組ゲスト:サックスプレイヤーの吉永絢香さん】
リーダーアルバム『There is No Answer』から
M1「Clouds」
M2「Made in France」
M3「There is No Answer」
M4「Cafe Colombo」