10月19日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2013/10/18(金) 18:30 番組スタッフ
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日22:00-などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.173~ライブ三昧~】

 出不精のせいで日頃は余りライブにも足を運ばないのだが、先週は珍しくもほとんどがライブ通い。とくに週の後半の土・日は足を延ばし、2日連続で横浜の街に繰り出した。そう「横浜ジャズ・プロムナード」である。横浜と言うのは東京に続く巨大都市。毎年街中がジャズ一色...と言う感じで現地に向かうのだが、実際は巨大都市に埋もれてしまい、どこでジャズ・フェスが...と言った印象なのだったが、今年はそこら辺を考慮してか、学生バンドなどによる街角ライブが増えて、なかなか元気で活気に溢れていた。

 このフェスに参加するバンドやシンガーは、他に比べ断トツに多く、またステージも各所に散らばっており、それを右往左往しながら捜し歩くのも愉しみであり、一苦労でもある。しかし今年はあまり食指を誘うステージが多くなく、目的の会場選びは簡単だった。秀逸だったのはウルグアイ出身の南米を代表する巨匠ウーゴ・ファルトーゾと日本の代表的パーカッション奏者ヤヒロ・トモヒロとの共演セッション。また先日スタジオにも遊びに来てくれた、ラテン・ジャズの才媛、仲田美穂のステージ。このどちらも純ジャズでは無いためにジャズ・ファンには余りアピールしないのだが、その迫力は素晴らしかった。ジャズの歴史も100年以上でモダン・ジャズに限っても60年強。どうもジャズ自体が金属疲労気味の感もあり、いわゆる純ジャズにはジャズ・パワーがいささか稀薄になっている気もしてならない。

 先週のライブで面白かったもう一つは、下北沢のジャズ・クラブで行われた、第1回の下北沢ジャズ・イベント。ゲストはイブラヒム・マーロフのバンドで、彼はレバノン出身、現在はパリを中心に活躍しているトランぺッター。その出自からアラビック・ジャズなどとも呼ばれているのだが、ジャズをコアにヒップ・ホップやロック、そして何よりもアラブ風な独自の語り口を持っており、昨年の東京ジャズの番外イベントとして、ジャズ関係者の間で大評判を呼んでいたもの。昨年は聴き逃してしまったので、今年は是非と思って主催者に頼み込んで入れてもらった。トランペット3本のホーン隊とギターを加えたリズム陣をバックに朗々となる彼のペット、なかなかに感動的なものだし、その突き抜けた明るさも魅力的だった。だがその底流にはアラブ独特の悲哀(常に政治的な抗争、動乱下にある苦しみ、悲しみなど)が脈打っており、それらを抱え込んで自身の表現に昇華している辺りに、彼の音楽・ジャズの素晴らしさがあるのだと、改めて感じることが出来た。これも決してド・ジャズでは無い。

 そしてもう一つ、これは「女子ジャズ"イベント」と銘打って、FM東京ホールで行われたものだが、初めて土岐麻子さんの歌声を聴いた。彼女はアルト奏者の土岐英史の娘。土岐君とはもう30年以上前からの知り合いだが、その娘の麻子さんはシティー・ポップの人気者。以前ジャズ・スタンダードを彼女流の歌い方で取り上げたアルバムがあり、これが実に素敵な出来栄え。土岐氏からも一度聞きてみてよと言われていただけに、この初体験、とても興味深かった。ステージでは「女子ジャズ」と言いながらもスタンダードは、アメリカ大リーグのテーマ曲「わたしを球場に連れてって...」位で、後は彼女の持ち歌がメインだったが、実にチャーミングな容姿と歌いっぷり。初めてなだけにしばし聴き惚れてしまいました。進行役はなんとラジオ日経の経済番組などにも出演しているフリー・アナウンサーで、ジャズも歌っているらしい浜田節子さんだったのにも驚かされた。

【今週の番組ゲスト:音楽家・フルート奏者のMiyaさん】
日本人の父とイギリス人の母との間に日本で生まれ育ったそうです。モデルのようなスレンダーな美人!芸術・ファッションなど様々な分野と音楽をコラボレーションしたプロジェクトを手掛けていらっしゃいます。
M1『椰子の実』
M2『Tri』
M3『Memories』
M4『美しい星』

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