お知らせ:

テイスト・オブ・ジャズ

番組へのお便りはこちら
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日22:00-22:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.207~台湾ジャズ事情~】

 先回に続き今回も台湾取材こぼれ話を...。いつも台北に来ると有名な「誠品書店(素晴らしい書店で品揃え・雰囲気など、東京にも余りない書店)」の地下CDショップや、「ブルノート(勝手のこの名前を名乗っている)」などの台北ライブ・スポットをいてみるのだが、今回は忙しくてそんな余裕も無かった。ただ東京にも似て、コーヒー・ショップなどのBGMもジャズが多く、ジャズを聴かせる小洒落たスポットも増えつつあるようだ。

 台湾と言えばかつては日本からの出稼ぎジャズ・プレーヤーも少なくなく、数少ないジャズスポットの出演者も、日本人主体ということもあったのだが、最近はそうでもないようで、台湾人バンドも多いと聞く。それも道理で、今やあの本場バークレー音楽大学では日本を筆頭に、韓国、中国、台湾、シンガポールなどアジアの学生が大多数だと言う。そうなれば台湾のジャズも内容的に向上するはずで、仕事の取り合いも増えたと「ブルーノート」のマスターから聞いたこともある。そして今、台湾出身のピアニスト(バークレー出身であることは言うまでもない)も数名、本場で注目を集めているとも聞く。今回台湾を代表する版画家、寥修平さんに話を聞いたが、絵画(版画を含む)の領域で最も注目を集めているのがアジアと言う事で、香港やシンガポールのオークションでは実に高値で売買されるのだという。余談だがこの寥先生、5年前ぐらいに知り合ったのだが、日本の教育大を出た大版画家で、台湾を代表する芸術家で素晴らしい人物。日経新聞の台湾支局長さんに日経アジア賞の候補に推薦したらどうだ...、と持ちかけているのだが、どうなることやら...。寥先生を筆頭に台湾の代表的画家や版画家16人の作品が、渋谷の松濤美術館でこの夏展示されることになっており、それを見れば台湾美術の素晴らしさがよく分かるはず。ぜひ皆様も足を運んで欲しいものである。 

 ジャズに話を戻すと台湾のジャズ事情は、初めて台北を訪れた10数年前よりも間違いなく良くなっており、これは嬉しいことだ。そしてこれも前回少し紹介したが、今回の故宮展のサポーター、応援団長役を務めているのがシンガーの一青窈さん。彼女の歌った他の歌手達のカバー集は、抜群の素晴らしさだが、そのライブでは「フィーバー」「虹の彼方に」等スタンダードソングも披露しており、これがあのヒットした演歌歌手ジャズ・ソング集など足元にも及ばない抜群のもの。ペギー・リー集など色々な企画を今考えているが、彼女のスタンダード集が出せればこれは画期的なもので、日本だけでなく彼女のもう一つの故国、台湾でも売れること間違いなし。そう彼女には伝えているのだが、これもどうなるのやら、長期的スパンで考えていきたい。これはぼくの待望のジャズ企画の一つです。皆様もご支援のほど、よろしくお願いします。

【今週の番組ゲスト】
ビッグバンオーケストラの山田壮晃さん&有桂さん。6月16日リリースの9thアルバム『Plays Standards』から
M1『Chattanooga Choo Choo』
M2『Misty』
M3『Stairway To The Stars』
M4『The Lady Is A Tramp』

 

 

お知らせ

お知らせ一覧