8月13日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2020/08/13(木) 19:00 番組スタッフ
「テイスト・オブ・ジャズ」は7月より、木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.526~原朋直くん登場】

 今回のゲストは久々の登場、トランぺッターの原朋直くんである。長い間ジャズトランペットシーンを牽引して来た日野皓正にとって代わるとも言われる勢いもある彼。鈴木良雄などのJ-ジャズ大物達で結成された、オールスターズジャズユニットのトランペットも任されているのだが、番組に登場するのはなんと6年ぶりの筈である。それ以前に彼が初めて番組に登場したのは「ジャズ新選組」などと言ったキャッチフレーズで、J-ジャズシーン期待の星として注目を集めていた90年代初めのこと。ドラマーの大坂昌彦との双頭バンド「原・大坂クインテット」は華々しい活動を展開、そのユニットデビュー時だったからまだ20代半ばの頃。大坂くんがどちらかと言うと気難しい芸術家肌だったのに対し、原くんは開けっ放しで裏表の無い好青年、トランペット一筋と言った趣きで好感度大だった。原くんも番組が気に入ってくれたようで、また是非出たいです...等とも言ってくれたりした。そんなこともあり結構気を良くしたぼくは、当時の若手トランペッター3羽烏~原朋直、松島啓之、五十嵐一生を集めた、1時間半ほどのジャズ特番をぶち上げたりしたものだった。

 その後も新作を出すと良く電話がありゲストに呼ぶことも多く、最も番組に登場したゲストの一人と言えるほどの存在。彼は顔に似合わず理論派(失礼)で面倒見の良いだけに、新設された洗足学園のジャズコース(音楽学校で初のジャズ専攻科)の講師を任命され、学生達を教える喜びも味わっていた。そこで一つ日本初めてのジャズ科を紹介する特番、是非作りたいのだが...と彼に水を向けると快諾。ちょうどぼくが定年を迎えた年の夏にその特番(1時間半)が洗足学園の提供で実現、夏休み中だったが彼の案内でまだ完成半ばの練習室や学生達の練習風景を取材、「テイスト・オブ・ジャズ・スペシャル」として特番に仕立て上げたものだった。そしてその締めはこのジャズ科の最優秀生で、バークリー音楽院に派遣留学されると言う生徒の、ピアノソロ演奏だった。その学生こそ今やJ-ジャズピアノシーンを代表する一人、片倉真由子で、彼女が何を弾いたのかは今覚えていないが、実に力強い将来性豊かなピアノプレーだった。ただ残念なことに、その後アメリカから戻りアルバムデビューを果たした彼女が、スタジオに遊びに来た時、その話をすると殆ど覚えおらず、いささかがっかりしたものだったが...。

 さて原くんの話に戻ろう、今や彼も大物の一人で洗足学園のジャズ科の主任教授でまさにお偉い立場。自身でレーベルも立ち上げかなり忙しそうに立ち振る舞っているので、数年前に新作を紹介してもらおうと誘いをかけたが、あっさり断られてしまった。そこで連絡途絶えてしまい6年程が経過したのだが、先日久しぶりに番組に登場したいと言う連絡があり、忙しくて出演を断ってしまった非礼も詫びたいと言う。まあそれほどのものでもないが、久々の出演こちらも喜んで...と言うことで6年振りのお目見えが実現した。

 新作は自身のレーベル「ゴーミー・ジャム」からのもので、既に4枚目になる。「ゴーミー」とはゴミを洒落たもので、彼の謙遜の意も表れているようで、自身のレギュラーユニットでのもの。メンバーには洗足学園の教え子もいるとのこと。主任教授となると色々忙しく大変だと言うが、人懐っこい性格は全然変わっていない。アルバムは自身の写真をジャケットに使っており、最近は写真に凝っており、写真展でもやろうかとも思っている程の自慢の腕前。更に最近は東京証券所から頼まれジャズ演奏会も時々開催しており、なかなかに好評とのこと。その司会を務めるのはかつて局にいて今兜町でコメンテーターなどとして活躍するS女史。彼女からも小西さんの話時々聞きますよ...等とも語るが、どうせ大した話ではないだろう。しかしあのジミー大西にも似たコミカルで人の良い原くんが、J-ジャズシーンを担う大きな存在になったのは本当に嬉しいこと。J-ジャズだけでなくこれからは世界のシーンで、大活躍して欲しいと切望します、原朋直くん!

【今週の番組ゲスト:トランぺッターの原 朋直さん】
新譜『Circle Round』から
M1Deep Sea
M2Eruption
M3Cosmic Microcosm
M4Circle Round

 

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