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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日22:00-22:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.222~ポーランドからのゲスト~】

 ジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」もスタート以来半世紀、おそらく最長寿のジャズ番組でギネスものと密かに自負している訳だが、その実態はただ漫然と緩く長く続いている、と言った方がより正確だろう。だがそれでも50年続いていると言うのは紛れもない事実で、それは自慢してもいい事だとぼくは密かに思っている。

 さてそんなジャズ番組だが、50年(僕が関わって40数年だが...)の歴史の中で、数多くの海外アーティストをスタジオに迎えて来た。勿論本場のアメリカのプレーヤー、シンガーが一番多いが、その他にもフランス、イギリス、イタリアなどの欧州諸国、そして台湾、韓国など東アジア諸国、ブラジル、アルゼンチンなどの中南米諸国、そしてアフリカの国々等々その拡がりは実に多様である。以前も少し記したと思うが、本場NYのジャズサークルでもこの番組のことは結構知られているようで、来日の折にはぜひ出演したい等と時々売り込みメールも舞い込んでくる。まあそんなインターナショナルなゲスト陣だが、今回番組で初めて東欧のジャズ大国ポーランドからのゲストを迎えることになった。同国を代表するサックス奏者のシルヴェスター・オストロウスキーである。と言っても彼の登場は意外だった。

 元々今回は日本が世界に誇る(上原ひろみと並んで今最も国際的な活躍を見せている)ピアニスト&コンポーザーのクリヤ・マコト。彼がメインゲストだったのだが、その時連れて来たのがオストロウスキーだったという訳。現在彼らは双頭コンボを結成、ポーランドを拠点に日本、そしてヨーロッパ各国でライブツアーを敢行、そのツアーの途中でスタジオに遊びに来たと言う次第。才人クリヤはアメリカの有名理系大学の物理学部を卒業した超秀才で、ジャズからヒップホップ、そして日本のポップユニットの作編曲まで軽々と手掛けると言う雑食派にして(当りは極めて柔らかいが...)鬼才。その彼が久々に本格的ジャズに取り組んだのがこの双頭バンドで、メンバーは日本、ポーランド、そして有名アメリカミュージシャンと3か国合同の混成バンドで、溌剌としたハード・バップ・プレーを聴かせてくれている。 ポーランドは、かつてはジャズを使った素晴らしい映画なども数多く、ジャズを自由化の旗印に打ち出した歴史もあるジャズ大国。アンジェ・ワイダなどぼくの好きな監督なども多く、かつての知的若者達には大いに支持されていた国。それだけにオストロウスキーのスタジオ参加は嬉しかったが、彼自身実に親日家で印象的ないい男&いいサックス・プレーヤでもあった。彼は番組収録後にこんなメッセージを残してくれた。「日本のオーディエンスは素晴らしいです。各地のライブも大変な盛り上がりで感謝しています。これからも両国の交流を深められるよう、頑張って活動して行きたいと思いますので、応援よろしくお願いします」。ジャズという音楽を通し、日本~ポーランドがより親密になれるよう、この好漢サックス奏者と共に祈りたいと思っています。

【今週の番組ゲスト:ピアニストのクリヤ・マコトさんとテナーサックスプレイヤーのシルヴェスター・オストロウスキーさん】
M1『Tokyo / Makoto  Kuriya-Sylwester Ostrowski Quintet』
M2『Open Jazz / Makoto  Kuriya-Sylwester Ostrowski Quintet』
M3『Street Walking Woman / クリヤマコト・オールスターズ』
M4『Cherokee / クリヤマコト・オールスターズ』

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