「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.716~悪手~】
今話題...と言うかトレンド...とでも言えそうな言葉がある。悪手。登場するのはあの松ちゃんことダウンタウンの松本人志、彼の性加害に関する関連記事である。松ちゃんがⅩ(旧ツイッター)で「事実無根なので戦います...」とか「(記事が)ついに出ましたね...」などと投稿した内容が、状況を正確に把握していない言動で、正に悪手だったと言うもの。この悪手という言葉、囲碁や将棋の世界で主に使われているもので、その意味はなんとなく「最悪の一手...」と察することは出来るのだが、その読み方が最近まで分からなかった。皆さんはご存じだろうか...。なんとこの読み方は「あくしゅ」だそうで、あくしゅには「握手」しか思いつかなかったぼくは、やはり教養の無い人間と言えそうです。
それにしても松ちゃんこと松本人志、Ⅹでの悪手だけでなく、女性を誘うその手口~後輩にナンパさせ上納させる...と言うその女性誘い込みの手口も、悪手そのものと言った感じ。週刊文春の話がいささオーバーだとしても、若い女性を引き込むパーティーは間違いなく大分昔から行われており、それもかなり頻繁だったようで、お笑い界の権力者だけに、時代劇に登場する悪代官の手口にも似て、「良きにしてやるから俺の言うことを聞け」等々...、およそお笑い芸人らしく無い破廉恥漢そのもの。これについてはその立場々で賛否色々な意見が交差していたが、週刊文春の記事が次々と更新され、新たな告発者が登場したり、また他のメディアの記事なども出るに及んで、最近は賛の意見が殆ど消えて無くなってしまった感じ。更には肝心の吉本興業自体も最初の威勢良さから、何か腰砕けになってしまっており、今やまさに松ちゃん危うし状態。TVやラジオでの復権などは、もう風前の灯と言った趣きでもある。
ぼく自身はダウンタウンと仕事などをしたことも無いから、松ちゃんがどんな人物かその実態は良く分から無いが、かつてタモリが新宿アルタでやっていた「いいとも」かその前身番組「笑ってる場合ですよ...」。そのどちらかのレギュラーで彼らが出ており、CXのプロデューサーの横沢氏などに招待され見学に行った折、たまたま彼らの担当曜日でステージ裏で出会わしたことがあった。その時はなんともお笑いらしくない、やんちゃを超えた一寸荒れた連中...だなーと言った印象が強かったが、まあ彼らも上昇期でタモリなどを完全にばかにしている印象もあり、それ等が実際のステージや裏での仕草などにも出ていたのだが、まあ扱いにくい面々と言った感じだった。それが彼らの出始めの頃で、以降吉本の天皇と言われる育ての親のO氏が出世するのと並行して、TVのレギュラーも増えてお笑いのトップの座に君臨、お笑いの天才などとも謳われ権力を独占するようになった。しかし日頃はやんちゃで尖がった言説やステージ振りを売りにしても、その実態は権力には至って従順な芸風で、自身よりも弱いものをいびり倒す感も強く、ぼくなどは見ていて何とも違和感を感じたものだった。特に松ちゃんの方は各所でその才を持ち上げられ、自身もその気になってしまった...と言う、典型的な裸の王様状態だった様である。それだけに周辺の誰も意見が出来ず、自身の処し方等全てが悪手に向かってしまい、TV・ラジオ局などマスコミもこれまでの接し方を見ていれば、俺の言い分を聞くはずだ...と、悪手そのままに大きな勘違いをしてしまったのだろう。松ちゃんと週刊文春のバトルの決着がどうつくのか...、それには2~3年はかかるのだろうが、もし決着が着いたとしても漫才師としての松ちゃんを見ることは、我々はもうほぼ無いだろうとも思われる。その折に今松ちゃんを強く擁護している激烈なファンや有識者などがどう処するのか...、それもまた興味深い所ではあるのだが...。悪手連発の松ちゃん、どう頑張るのか...。それにしても罪深い男です、松本人志と言う男は...。
【今週の番組ゲスト:ピアニストでコンポーザーの 川上さとみさん レーベルプロデューサーのポニーキャニオン 山下正博さん】
川上さんキャリア初のアナログ盤『Sensibilities』から
M1「Beautiful Solitude」
M2「All Senses」
M3「Perspective」
M4「Everlasting」