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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.270~カナダやアメリカからゲストが】

 東京のジャズシーンを彩るライブフェス「東京ジャズ」は今年も無事に終了。どうやら来年も継続することが決定したようだが、今回のフェス、ぼくが聴いたのは初日の夜と2日目の昼と夜の3公演。2日目の昼はハービー・ハンコック&ウエイン・ショーターと、日野皓正&ラリー・カールトン・オールスターズと言った目玉が並んたので満杯だったが、その他は余り芳しくない動員だったようだ。注目のハービーとウエインのデュオはかなり難解と言うか、突き抜けた幽玄な世界で2人が遊んでいる感じもあり、観客もしばし呆然としていた感もあったし、ぼく自身もはっきり言ってその世界を掴みきれなかった。それに対し日野さんとラリー・カールトン、そして久しぶりの大西順子を含むオールスターズバンドは、どんなものになるか大分心配もされたが、2日ほどみっちりリハーサルをやったのも好結果を生む要因となり、予想以上に愉しいステージに仕上がった。その他山中千尋の加わったエリ・デジブリ・バンドや注目の才媛エスペランサ・スポルディング等のステージも興味深いものだった。
 こうしたメイン会場以外に、この「東京ジャズ」では「ザ・プラザ」と呼ばれる国際フォーラム地上広場での無料コンサートの方も充実、こちらの方が今のジャズ状況が良く分かるとも言われている期待のステージが並び、世界各地から若いミュージシャン達が集まってきていた。その出演者の数人からは毎年、是非我らがジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」にも出演したいと言うオファーが来るのだが、今年も数人からあって、そのうちの2人を2週間に渡って招待することにした。

 
 今週はまずカナダからのお客さんでシンガーのバーブラ・リカ。東欧出身の音楽家夫妻の子供として生まれた彼女は、ピアノやボーカルを幼い頃から始めて徐々に頭角を現し、今やカナダの若手を代表するシンガーに成長している。身長が160センチ以下と言う小柄で愛くるしい彼女は、シンガーソングライターで、自身のオリジナルとエリントン・ナンバーなどのジャズスタンダードを上手く歌いこなした、『ラブソングス』と言うアルバムを携えてスタジオに現れた。日本語も少し出来ると言う彼女は、日本語を交えながら自作などを紹介してくれ、良い雰囲気で収録を終え、ぼくも直ぐにファンになった。ジャズ雑誌の表紙を飾るほどの美形ながら、少しも乙に澄ましたところも無く、実に好感のもてる若手シンガーである。

 そして来週は、日・米・伯などのミュージシャン達混合のブラジリアンミュージックバンド「ハシャ・フォーラ」のリーダー、ヒロ・ホンシュクこと本宿宏明くんが遊びに来ることになっている。彼らの新作は帝王マイルスのナンバーをカバーした『ハシャ・ス・マイルス』。このアルバムを引っ提げ東京ジャズを終え全国ツアーを行い、帰国前日にスタジオに来てくれることになっているが、バンドの紅一点ヴァイオリン奏者、池田里香嬢も顔を見せるかもしれないが、どんな話が聞けるか楽しみでもある。

 来年の「東京ジャズ」では、我が番組となにかコラボレーション出来ないかと言う話もあり、どうなるのかこちらもお楽しみです。
【今週の番組ゲスト:カナダのシンガー バーブラ・リカさん(通訳:伴野由里子さん)】 
M1「SO IN LOVE」
M2「COFFE SHOP」
M3「DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE」
M4「SECRET HEART」

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