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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.288~16年音楽界も色々と】

 最近の(と言うよりも直近の)音楽界の大きな話題と言えば、やはり世代を超えた国民的アイドルグループ「スマップ」の解散説(?)と、海を越えた向こうでは一時代を作り上げたカリスマシンガー、デビッド・ボウイの死去と言うことになるだろう。うちの娘が子供の頃大ファンだったということもあり、スマップにはぼくもそのデビュー辺りから好意を持っていたし、そんなに熱心なファンではなかったが、ボウイもその初期の頃(『ジギー・スターダスト...』など)から結構聴いて来た。まあ肝心のスマップがこれからどうなるか...、その行く末はしかとはしないが、この両者意外とジャズに関わりがないようで結構あるのだ。
 特にボウイは今ジャズ界で最注目の存在、と言うのも彼の遺作にして最新作『ブラック・スター』は、期せずして昨年の掉尾にレギュラーのジャズ番組とジャズ特番で、柳楽光隆と佐藤英輔の気鋭ジャズライター2人が、2016年の注目作として挙げていたもので(実際の音はまだ聴けなかったが...)、「ニューチャプター」とも呼ばれるジャズの次世代を担う、新進気鋭のミュージシャンがバックを固め、ボウイ自身もジャズをコアに全く新しい音世界を構築しようとして、かなり気持ちも入っていたらしい。ぼくはまだこの音を耳にしていないのだが、これはすぐにでもCDを手に入れないと思っている所だし、番組でも是非ボウイの特集を組みたいとも思っている。
 
そしてスマップの方だが、彼ら自身はジャズにあまり関心はないのだろうが、そのバックにはアメリカの一流ジャズミュージシャン達が集められており、その彼らのフルバンドサウンドは、確か『スマッピーズ』というタイトルでも出されており、フルバンドアルバムとしてもかなり優れたものでもある。また彼らのヒット曲のひとつ「夜空のムコウ」の作曲者はシンガーソングライターの川村結花。彼女はなんと大学こそ異なるが、かつて我が早稲田大ジャズ研の部員でもあり、現在はそのOB会のメンバーでもある。と言った点などから、この両者はジャズに結構関わりがあるのだ。

 さてこうした音楽界の大きな話題があった今週の我がジャズ番組のゲストは、今注目の女性ピアニスト栗林すみれ嬢。20代後半の彼女は、今回が番組初登場で2枚目のアルバム『トラベリン』を携えスタジオに現れてくれた。アルバムジャケット写真から想像するより、実際は大分幼い感じすらあり、思わず「年令いくつ...」などと聞いてしまいひんしゅくをかったが、可愛い女性である。当然、ラジオ日経のことなどは知らなかったのだが、「競馬で知られるラジオ局だよ」と紹介すると大喜び、いま競馬にはまっているのだと言う。そこで局の競馬関連のお偉いさんW氏を紹介。彼が競馬場招待券などをプレゼントすると大喜び。これで直ぐに我が局及び我がジャズ番組に好意を持ってもらえることとなり、後は順調に収録が進んだ。
 両親が音楽家だった関係でピアノを始め、キース・ジャレットなどに興味を抱き音楽大学のジャズ科に進み、学生中からプロとして働くようになり、今回もキースのオリジナルなども取り上げている。だが基本は自身のオリジナルで勝負したいと、美しいメロディーを持った自作で固めている。「ジャズのロマン派」等とも呼ばれているようだが、その美意識は相当なもので、テクニックもしっかりしており、ぼくもお勧めの一人として、皆様に推薦できる逸材です。

【今週の番組ゲスト:ピアニストの栗林すみれさん】
M1「Wild Tales-Opening-」
M2「Carillon Et Une Petite Eglise」
M3「Memories Of Tomorrow」
M4「Home Away From Home」
 

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