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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.623~五味太郎~】

 貴方は絵本を読んだり見たりすることありますか...。こう聞かれればほとんどの成人男性は、子供の頃は別としてまず関心も無いだろうし、見たりも読んだりもしていないと答える筈である。まあ若い女性ならば、それなりの数の絵本ファンはいるかも知れないが、大人の絵本ファンはそう多くは無いと思われる。ではジャズファンはどうだろうか...とも思うが、まあこれもおおむね興味を持たないのではないだろうか...。しかしかく記すチャンジー(爺さん)のジャズプロデューサー&ライターでもあるぼくは、かなりな絵本好きだと自負している。近くの古本屋や神保町などの古書店などで、安い絵本が出ていると結構食いついてしまい、結果本棚で最も数が多いのが絵本となっている。評論家の柳田邦夫は絵本紹介の本を出しているが、かつて「もう少し大人が絵本を読むようにでもなれば、日本と言う国ももっと良くなるはずなのに...」とどこかで記していたが、その通りだと思う。 

 ぼく自身は外国作家では、レオ・レオニ、モーリス・センダック等々、日本でも上野紀子、荒井良二、佐野洋子など好きな作家も数多い。そのうちの一人に五味太郎がいる。彼は絵本を300冊近く発表している筈だが、同時にイラストレーターとしても素敵な才能を発揮している。そんな彼の書いた絵本、まあこれを単純な絵本と呼んで良いのかは別だが、ジャズソングを題材とした素敵な絵本&イラストレーション本がある。もう大分前に出たもので楽譜付きの上下2冊、かなりな値段の本だったが、ぼくも持っており大好きなものだった。
 その絵本が今回楽譜を抜いた1冊の本としてオークラ出版という出版社から、かなり妥当な値段で再登場することになった。タイトルは「ジャズ・ソング・ブック」で、サブタイトルに「ジャズの歌、歌のジャズ」とある。4月放送の「テイスト・オブ・ジャズ」はジャズ入門編を謳って居るので、五味さんに出演依頼をして彼のジャズ観や絵本感、それを語ってもらうのも面白いのでは...と思い、出版社経由で頼んでみると直ぐにOKの返事。久しぶりにジャズプレーヤーや関係者以外のゲスト登場となった。それも日本が世界に誇る~彼は海外の賞も受賞している~絵本作家の登場である。

 山本アナも絵本好きで、五味さんファンでもあり大喜び。愉しい収録となった。元々話好きな気さくなおっさんと聞いていたが、会って聞くとなんとぼくの1学年下で当然世代も一緒、同じ頃吉祥寺の街やジャズ喫茶に屯していたと言うでは無いか...。その上吉祥寺のジャズボスの一人、今は亡き野口伊織氏と親友だったと言う。まあそれやこれやで内輪話も面白かったが、ジャズ談義も秀逸。かなり長い尺で話し込んでしまい、取り上げた曲もビリー・ホリディの「サマータイム」等、いつもより少ない3曲のみ。編集も大変だったが愉しい一時でした。
 五味太郎の古き良き時代のジャズソングに対する、熱い想いが良く伝わる内容の濃い30分間。皆様も是非彼のジャズ話お楽しみ下さい。

【今週の番組ゲスト:絵本作家の五味太郎さん】
五味さんの著書『JAZZ SONG BOOK』をご紹介頂きました。

M1Summertime  / Billie Holiday
M2Come On A My House / Ella Fitzgerald
M3Sentimental Journey / Frank Sinatra
M4Summertime  / Billie Holiday



 

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