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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日22:00-などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.178~ラテンジャズのフルバンド~】

 この前久し振りに「ブルー・ノート東京」に行った。こんな仕事をしていると、何時もブルーノートに行けて羨ましい...などと嫌味を言われるのだが、そんなに行くことは無い。と言うより機会がない。広報の女性に頼めば入れてもらえるのだが、見かけによらず気弱なので、気安くは頼めない。しかしそんなぼくでも、現在のラテンジャズの立役者、ミッシェル・カミロが自身のフル・バンドを率いて来日しBN東京で公演とあるので、これはと思い、思い切って広報の女性に頼んで入れてもらうことにした。彼のフルバンドは3年ほど前に来日しているが、その時も大好評。ぼくは所用で行けなかっただけに、今回は是非と思った次第で、ラテンジャズなのでそんなに人気は...、と思ったのだが、そこは日本のファンも、愉しく面白い公演には目ざといようで、予約で満員。どうにか空きを見つけて入れてもらった。初日のセカンド・ステージで、終了は11時近いが無理も言えない。開場の8時半近くに行くとロビーは過密状態で、その人気の凄まじさに圧倒された。

 ジャズ界屈指のテクニシャンと呼び声の高いドミニカ出身の天才カミロだが、その彼が率いるフルバンド。どんな展開になるか全く読めない。そのバンドの面子がまた凄くルー・ソロフを始め、マイケル・モスマン、アントニオ・ハート、ルー・マリーニ等々、まさにそれぞれがリーダーになる強者揃い。更にベースがあのアンソニー・ジャクソン。これには驚いた。ただドラムがフュージョン畑のクリフ・アーモンド、パーカッション奏者が一人だけと言うのが、いささか寂しかったが、その他は満点、実に愉しくも良くグルーブするバンドで期待通り。カミロだけにもう少しラテン色が強いのかとも思ったが、かなり正統派のフルバンド。常設のフルバンドでは無いだけに、アンサンブルなどはかなりルーズだが、かえってそこが魅力になっており、メンバー一人々が実力者だけに、何より充分のグルーブと迫力に圧倒されてしまう。カミロのピアノもそれに対応する力感あふれたもの。時々ピアノを休んで、指揮をしたりする所はご愛嬌だが、本当に愉しさ溢れた公演だった。終了は11時近く、東京の外れまで戻るのは大変だったが、満足の一晩でした。

【今週の番組ゲスト:テナーサックス奏者の三木俊雄さん】
三木さんがリーダーを務めている『Front  Page Orchestra』の二枚目のアルバム『Stop & Go』が10月23日にリリースされました。その中のカラオケ4曲ご紹介します。
M1『ストップ&ゴー』
M2『スリープ・ライク・ア・ベイビー』
M3『クォンタム・リープ』
M4『イフ・アイ・トールド・ア・ライ』

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