2月19日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2011/02/18(金) 17:30 スタッフ

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日19:30-20:00(再放送毎週日曜日20:00-20:30)好評放送中です。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.34~私立探偵スペンサー~】

 ロバート・B・パーカー。アメリカ最高のハードボイルド作家で、恐らく日本でも最も人気の高い=よく売れている作家だろう。残念なことに彼は昨年亡くなってしまったのだが、彼が作り出したボストン在住の私立探偵スペンサー・シリーズは全部で35冊ほど、年1冊ぐらいのペースで書き綴られたもので、日本でも良く売れていた。ボストンは彼が拠点にしている町で、大学なども多いアメリカきっての文化都市で、ジャズ・ファンにはなじみ深いバークレー音楽院もこの町にある。それだけにマッチョ・マンの探偵スペンサーも、なかなかにダンディーでスマート、なかなかのインテリでもある。彼は黒人の強持ての相棒ホークと常に行動を共にしており、恋人は女医のスーザン。ぼく自身はもう30年以上前、デビュー作の『ゴッドウルフの行方』を偶然読んで以来、その面白さに惹かれ15作ぐらいまでは出ると直ぐ読んだものだった。

 特に『初秋』や『キャッツキルの鷹』は優れものだったが、流石に15作近くを読むと飽き手しまい、それからは余り目にすることが無かった。そんな折パーカーの新しいシリーズ、これはウエスタン小説と言うか西部劇のガンマンを主役にしたシリーズをT図書館で借りて読み、またまたその魅力にはまってしまった。そしてこのウエスタン小説とスペンサー・シリーズが合体した面白さを持つ一冊を発見した。それが”ポットショットの銃弾“で、西部の寂れたリゾート・タウンで、スペンサーと6人のガンマンが、町を支配する新興宗教団体教祖と悪漢達を壊滅させるという内容。アメリカ各地から集まった個性派のガンマン=殺し屋も興味深いものだが、何時ものようにスペンサーが、東部のボストン、から西部の”ポットショット”に向かうまで、車内で掛けるジャズがなんともセンスがいいのだ。ナンシー・ハーロー、カーメン・マクレイ等々、ボーカルものが多いのだが実に決まっている。ある意味スペンサー・シリーズは、ジャズ・ファンにとってはその趣味の良さを愉しむものでもあるだけに、まだ読んだことの無い方はぜひ一度目を通してみることをお勧めしたい。  


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