7月7日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2022/07/07(木) 19:00 番組スタッフ

「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.634~ウルグアイチーム来日~】

 先日のこのコラムで、久々にジャズコンサートに足を運んだことを記したが、今度はまた久方ぶりに、ラグビーの国際試合が観戦出来た。ジャパンの予備軍とウルグアイのナショナルチームとのテストマッチで、場所はラグビー聖地の秩父宮ラグビー場。
 ウルグアイはお隣のパラグアイと並び、ブラジルとアルゼンチンと言う南米の大国に挟まれた小国だが、19年の日本で開催されたワールドカップにも参加しており、釜石の新設スタジアムで試合を行ったのも印象深い。国際ランクこそジャパンよりも下だが、ラグビー強国のお隣アルゼンチンとは国際試合も頻繁に行っており、南米ではかなりなラグビー強国でもある。但しアルゼンチン程には選手名や実力も全く知られておらず、ジャパン予備軍が戦うには格好の相手。何より久方振りのラグビー国際試合だけに、やはり胸躍るのは間違いない。当日はジャパンの登場もあって、赤白模様の公式応援ジャジーを纏ったファンも数多く、地下鉄の駅から会場までは長蛇の列、活況に溢れた青山・秩父宮周辺だった。

 試合はテストマッチとは言え日本は予備軍主体、初めてテストマッチのキャップを獲得する若いメンバーも多く、それだけに全員ジャパンに上がろうと必死の奮闘振り。この面子で大丈夫かと思ったが、若手主体ながらも実力は日本の方が上で、余裕の勝利だった。その上ウイングの根塚洸雅、ナンバーエイトのデビッド・タタフ等と言った、期待の若手も大活躍で、この試合でジャパンに上がる選手も何人か出て来るだろう。試合を見ていて日本もラグビーが本当に強くなった...、と思わせるだけの実力振りだった。そしてそれから1週間後、今度は北九州市で正規のジャパンがウルグアイと対戦、このテストマッチでは1トライを許すも、ほぼ完璧な形で勝利を飾り、世界ランキング10位と言う実力を強く印象付けた。格下のウルグアイには完勝だったが、その次に控えるのが北半球最強とも言われるフランスチーム。こことどんな試合を繰り広げられるかで来年パリで開かれるワールドカップでのジャパンの命運も決まりそうである。頑張れジャパン...と言った所か...。

 ところで今回遠征してきたウルグアイ。この国は地球規模で見ると日本のちょうど裏側、地球の中心を貫いて行けばこのウルグアイに飛び出すと言う、興味深い関係にもある国。またアルゼンチンとブラジルは音楽大国でもある、この両国に挟まれているため、音楽的にはアルゼンチンに近く、タンゴやミロンガと言ったアルゼンチンの音楽の影響が強い。ただしこの国が逆に、アルゼンチン音楽にも影響を与えているのは、カンドンべと言った独特の音楽があること。そしてこのカンドンべは、ジャズとの親和性も濃く、ウルグアイジャズ=カンドンベジャズとでも呼べそうな独特なジャズを確立しており、ワールドジャズとしても見過ごせない存在でもあるのだ。その中心にいるのがウーゴ・ファルトーゾ。南米屈指のキーボード奏者で度々来日も果たしているので、ご存じの方もいるかも知れない。彼はヤヒロ・トモヒロとユニットを組み、アルバムを出しコンサートも開いているが、そのデュオユニットの素晴らしさについては、2013年10月にこのジャズコラムでも紹介したことがある。そしてもう一人、この国のジャズ(音楽)シーンの重要人物が、ウーゴと同じキーボード奏者&シンガーのルベン・ラダ。ウーゴとは違って彼は未だ来日公演はないはずで、未だその存在も余り知られていないが、ウルグアイのジャズシーンを語るうえで最重要人物の一人、コンサートなどは満員になると言う大物。ぼくはブラジルやアルゼンチンと言った、南米音楽フリークなのだが、このウルグアイのミュージシャン達のアルバムは未だそう多くは持っていない。ディスク・ユニオンなどで見かけると、なるべく手に入れることにしているのだが、大物以外はどんなミュージシャンか皆目見当がつかない所が玉に瑕。だがやはり光るところ多しで、入手して損した気分になったことはない。まあ余り一般のジャズファンの方にはお勧めしかねるが、ウーゴとルベンこの2人のアルバムを見つけたらば、是非一度は手にしてみて欲しい。

 ラグビーのウルグアイは、予想よりいくらか実力不足気味だったが、ウルグアイジャズ=カンドンベジャズの方は、かなり手応えあること間違いない筈です。

【今週の番組ゲスト:ジャスピアニストの福井ともみさん】
初のソロアルバム『RAINBOW FOR TOMORROW』より
M1「RAINBOW FOR TOMORROW」
M2「I GOT IT BAD AND THAT AIN'T GOOD」
M3「LONGEVITY(長生き)」
M4「OVER THE RAINBOW」


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