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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は7月より、木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.521~追分2020 初夏】

  コロナ禍による各種の自粛令も解かれ、都府県を跨いでの往来も解禁となったことで、6月末の数日、追分の山荘に行ってきた。前回は自粛令の真っただ中のGW期間中の滞在で、水道管の工事立ち合いの為致し方ない越境だったが、今回は堂々と埼玉・群馬県を跨いでの信濃追分入り。前回は上越・長野道も車がほとんどいなくてすいすいと走れ、軽井沢に入るともう閑散どころでは無く、人や車を全く見かけない状態。軽井沢の駅前に立ち寄ってみたがここも人っ子一人いないで、新幹線からの乗降客もほぼ皆無。こんな悲惨な状況、と言うよりもこれが本来の姿かも知れないが...、こんな状態はぼくが知る限り今まで無かったし、明治末期に保養地として軽井沢が開かれた当時を彷彿させるものなものかも知れない。全く驚かされたものだった。
 駅前のプリンス・アウトレットも全面閉鎖なので、もし何かで立ち寄ったとしても、行き場が無いと言うのが実情なのだろう。軽井沢の馴染みのレストランに顔を出すと「小西さん何時こっち来たの...、10日以上こちらにいない人は入店お断りなの...」とつれなく拒否。まあこれも致し方ないと直ぐに諦めたのだが、あれから1か月半、今回はぞろぞろと駅前を人々が歩いており、アウトレットもかなりな賑わい。いつもほどでは無いだろうが、ほぼ人の流れは復活した感じで、街もそれなりの活気に溢れており、実のところホッとした。

 それにしてもやはり追分の山荘に来ると気分が落ち着く。森に包まれての日常は、何とも気持ち良いし癒される。御影用水沿いの散歩道を早朝散歩していると、鴨の群れが10数羽、それも二つのグループがいて全部で20羽以上、無心に水遊びに興じており、それを眺める犬連れの散歩客もまた結構いる。用水沿いの森では、カッコウやホトトギス、ウグイスが鳴き交わし、小鳥達の早朝コーラスと言った感じで何とも爽やかだし、1時間以上の散歩も実にスムースに運ぶ。

 今回の山荘滞在は、ジャズのライブ鑑賞も一つの要因。前からぼくの軽井沢最大のお勧めスポット、カーペンター(?)平井氏が自身で作り上げたお店「オーベルジュ・グルマン」(コロナ禍の中でもどうにか頑張っています)、ここで「ジャズライブ」をやると言うのでお誘いを受けており、折角なので鑑賞させてもらうと言うもの。昨年の11月にもお店は初ライブを敢行、その時にも誘われたのだが都合がつかず断念。次回は是非...ということで、今回のライブ鑑賞と相なったのだった。演奏者は前回と同じくサックス奏者の田中邦和、彼のソロ演奏である。

 ライブスタートは夕方の6時半。用水沿いの小道を歩いて30分ほど、久々のグルマン来訪。5月はコロナ禍の影響で大部分お休みを取っていたらしいが、6月から再スタートし厳しい状況の中、シェフの娘さん(今や店の主役)中心に頑張っている。密を避けるためにテーブルも間隔を取り、全部で10数席。主役の田中氏とは未だ面識ないのだが、洋輔さん(山下洋輔)のフルバンドに参加していたり、サックスだけのカルテットを編成したりと、硬軟実に多彩な活動を展開している人とは聞いている。それだけに楽しみだったが、実際のソロ演奏も硬軟取り入れたアトラクティブなもの。お客さんはお店の常連中心で、余りジャズに関心は無さそうだが、そうした人も巻き込むほど充分に愉しませつつ演奏を進めて行く。地元にゆかりの深い武満徹の「翼」、エディーハリスの「フリーダム・ジャズ・ダンス」など、自身のチャントも織り込みかなり熱気の籠ったソロを展開し、2ステージ2時間ほどのライブは締めくくられた。 

 終わって平井さんに紹介され色々と話をすると、山下さんは勿論後輩のW君(ソニーのジャズディレクター)やサックス奏者の川嶋哲郎くん等々、共通の知り合いも多く話も弾んだ。折角の縁で知り合ったので...と言うことで、9月辺りオンエアー予定で番組に遊びに来てもらうことにした。中々の好漢でプレーも溢れた優れもの。皆様も彼の登場、是非愉しみに待っていてください。

【今週の番組ゲスト:熱帯JAZZ楽団リーダーのカルロス菅野さん ツインミュージック代表の生明恒一郎さん】

熱帯JAZZ楽団25周年の記念アルバム
『熱帯JAZZ楽団 ⅩⅤⅢ25th Anniversary』から
M1THE LADY IS A TRAMP
M2.!ESO ES !
M3LA VERDAD
M4CARAVAN feat. CHAKA


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