お知らせ:

テイスト・オブ・ジャズ

番組へのお便りはこちら
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.251~名物オーナー茂串氏~】

 「ジャズ喫茶」と言う世界的にも珍しい恐らく日本だけの形態の音楽カフェ。今でこそ数少なくなってしまったが、ジャズ全盛期の60年代~70年代にかけては、数多くのジャズ喫茶が新宿や渋谷と言った繁華街に存在した。ぼくが30才ぐらいまで過ごしたわが街、中央線の高円寺にも当時は6~7軒はジャズ喫茶があったはずで、高校生時代には学校帰りに恐る恐る覗いてみたりした。

 大学に入るとジャズ研と言う事もあり、「ポニー」「木馬」などと言った有名喫茶店に入り浸っていたものだが、それらも今はもう無い。かつて数多くあった喫茶店も今は殆んどが消滅、ジャズ喫茶自体が歴史的遺物と化しているのだが、あれから数十年今なお健在な店もあるのだ。その代表格が学生街、早稲田大がある高田馬場の老舗「イントロ」。ここの名物オーナーが茂串邦明氏。彼は今や高田馬場のドンとも言える存在にのし上がっており、「イントロ」以外にも「コットンクラブ」などジャズレストランやジャズバーを数店構える実業家で、都心の新橋にまで出店し大繁盛。その金儲けの才は半端ない。

 彼の原点「イントロ」も今年が輝く40周年。そこで今回は40年を記念して、彼にジャズ喫茶今昔などを語ってもらおうというもの。元々地方出身の彼は上京するとレコード店の店員になり、そこから一念発起してジャズ喫茶を立ち上げ、以降は音楽&水商売関連実業家の道を歩むことになる訳だが、最初の頃は大変であったと言う。だが早稲田大ジャズ研の連中や早稲田大の学生が集まり始め、ハービー・ハンコックなどの有名プレーヤーも店を訪れるようになり、順調に経営を伸ばしていったのだと言う。趣味でドラムを叩く彼は20周年の時には、兄貴と慕う吉祥寺のボス・故野口伊織氏(アルトを吹く)を招き記念アルバムを作り、そこでは2人で「ジョジア・オン・マイ・マインド」などを演奏したりしているが、その演奏も番組では取り上げている。今年の40周年でまた彼のドラムを中心に、ゲストのプロミュージシャン達と共に記念アルバムを作ることになっており、記念のイベントは店が出来た8月末に開催することになっている。
 高田馬場のドンとなった今も彼は恬淡、飄々としており、少しも偉ぶる所が無く、スタジオにも気軽に遊びに来てくれる気のいい男である。今は数店のオーナーの他、ドラマー、ラジオパーソナリティー(BSラジオ)などで大活躍、大忙しの彼だが、我らが山本郁嬢は殊のほかお気に入り。番組でも終始ご機嫌だったし、収録後は自身の新橋の店にご昼食に招いており、OKをもらったらしい。良かったね、茂串ちゃん!

【今週の番組ゲスト:今年40周年を迎えるジャズ高田馬場の名物ジャズ喫茶店『イントロ』のマスター茂串邦明さん】
M1『Sophisticated Lady / Sarah Vaughan』
M2『Speak Like a Child / Herbie Hancock』
M3『Georgia on My Mind / intro20周年記念アルバム「Soulful intro Live !」から』
M4『I Want To Talk About You / John Coltrane』













(右)番組でも紹介した「イントロ」オリジナルコースター

お知らせ

お知らせ一覧