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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

    
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.244~内田修コレクション~】

 医者にはジャズ好きが多いとも言われるが、単に好きだけでなく現役医師でセミプロとしてライブハウスなどのステージに立っている人も居るとも聞く。これが歯科医になるとぼくの知っているだけでも、開業の歯科医でセミプロが数人はいる。これでもぼくの周辺だけなので、全国規模ならばもっとその数は多いはず。まあこうしたセミプロの人は別として、医者や歯科医の人は一般に金満家が多いようなので、一ジャズファンとしてプレーヤーやシンガー達を、色々バックアップするケースも多いのだろう。良い意味での「たにまち」と言ったところだが、その代表格が愛知県岡崎市で大きな総合医院(内田医院)を開業していた内科医の内田修氏と言う事になる。
 彼とジャズの関係はもう半世紀以上。多くのジャズメンが体の調子を崩すと内田医院にかかり、そこで休養を取り生気を養ってまた第一線に戻ると言うケースが多かった。まあ中年以上のジャズプレーヤーやシンガーで内田さんの世話になっていない人はいないとも言われるほど、ジャズ界との結びつきは強い。

 その内田さんは名古屋のジャズ愛好者を集めたジャズ愛好会を半世紀以上前に結成し、このクラブ主催で色々なライブコンサートを開催したりもした。渡辺貞夫、日野皓正、秋吉敏子、マーサ三宅等々、J-ジャズを代表する面々がこのコンサートの為に、わざわざ東京からかけつけて参加したのである。ある意味、内田さんはJ-ジャズの生き字引と言った意味合いもあるのだが、10年ほど前から高齢もあって調子を壊し、自身の医院も閉鎖してしまった。それに伴い、彼が集めた膨大な数のジャズアルバム、ジャズ本、自身の医院の地下に設置された録音スタジオで録られた膨大な音源、それと名古屋のジャズコンサートなどでの音源など、数多くの資料を岡崎市の図書館に寄贈。まさに日本のジャズの歴史そのものとも言える内田修コレクションが、岡崎市立図書館の中に数年前誕生したのだった。世界的にも非常に貴重なこの資料は、岡崎市民やその他の人達も自由に閲覧、閲聴することが出来ることになっている。内田修コレクションでは、その他にも定期的に市内でジャズコンサートなども実施、ジャズ啓蒙活動にも励んでいる。こうした活動が評価され、この度ジャズ専門誌「ジャズ・ジャパン」が主催する「年間ジャズアワード(ぼくも審査員の一員)」の特別賞を受賞、関係者が上京すると言うので、ここぞとばかりにこの内田コレクションについて色々と紹介してもらうことにした。

 ゲストはこの内田コレクションディレクターの山東さんとジャズの街岡崎の市民ジャズ愛好グループ代表の柴田さんのお二方。山東さんは名古屋ジャズクラブのほぼ創設時からのメンバーで、内田さんとは古くからの付き合い。一方柴田さんの本職は鉄工所の社長さんで街のジャズファン。今回は内田さん所縁のアルバムを聴きながら、このお二方のお話で内田修ジャズコレクションの全貌、そして現在の活動などが興味深く紹介されることになった。
 内田さんはこれまでに数回この番組にも登場し、最後は10年ほど前、まだお元気だった頃にスタジオに遊びに来てくれたのだが今回それは叶わなかった。しかし本当のジャズファンであり、J-ジャズ事情に精通している内田さんだけに、ご自宅で自身のジャズコレクションを取り上げたこの番組、聴いていてくれるに違いない。先生、宜しくね!

【今週の番組ゲスト】内田修ジャズコレクション ディレクターの山東正彦さん、NPO法人 BULE WAVE JAZZ FORUM 理事長 柴田剛太郎さん
M1「木更津甚句/穐吉敏子」
M2「ピース/高柳昌行&渡辺貞夫」
M3「ワン フォー ジョジョ/渡辺貞夫」




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