「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中(再放送は毎週金曜日 18:30~19:00 ※特別番組放送により休止の場合あり)。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.684~建築現場とノイズ】
国立駅の北側にある我が家の周辺...、と言うよりも我が家の真ん前が何やら非常に騒々しいのだ。と言うのも今年に入って前の家が売りに出たらしく、突然更地になり程なくして住宅工事がスタートし今やその真っ盛り。元々数十年ほど前にこの一帯は造成され、うちも前の家もその最初期に入った数軒の仲だったが、数年前にそこの御主人一家は両親の介護によって、宮城の田舎に引っ越してしまいその家は貸家になってしまった。だがその借主と言うのが、カミさんが突然逃げ出すなど結構曰くのありそうな人物。夜分に原稿書きなどでジャズを掛けていると「寝れなくて仕事の邪魔になる...」等と結構いちゃもんを付けて来たりもする。こちらも気になって外に出て音をチェックしてみるが、それほど漏れたりもしていない。しかしそこは人それぞれ、煩く思えばどんな音も...と言うことで、売り言葉になんとやらで結構トラブったりもしたものだった。それが今年に入りやけにおとなしくなり、それに伴い軽トラックがやけに頻繁に立ち寄る...などと思っていたら、家賃滞納で夜逃げ同然に出て行ってしまったみたいである。それから数週間後突然住居の壊しが始まり土地は空き地化、間もなく新規住宅の建築が始まる...と言った具合で、あっと言う間の忙しさと騒音の到来なのである。
まあ人様の土地であり特に不正建築でもないので、文句の付けようも無いのだが、騒音に関しては現場監督にもいろいろ注文は付けても、それ以上は我慢するしかないがそろそろ我慢も限界に近くなる。工事は8月初めまでだとも言われるが...、これからは蒸し暑い季節の到来だけに、窓なども開けにくくどこまで耐えられるか...。こういう時には今まで煩いのがいたので抑えていた、フリージャズなどの尖がった騒音系ジャズ(?)を、昼間に堂々と流す等して対抗する手もありか...とも考え、この前の昼間はアーチ―・シェップの『マジック・オブ・ジュジュ』やアルバート・アイラ―の『ゴースト』等、長尺ものの派手な前衛サウンドを結構大きめの音量でたっぷりと愉しんだが、そうすると建築現場ではなく我が家の中から苦情が出て、残念ながらこのアイデアも一時取り止め...。
それにしてもミキサー車や建設現場の騒音などを凌駕するシェップ等によるサックスの咆哮。これは実に気持ち良いもので、ノイズが勝つか咆哮が勝つか...。夏の始め迄の興味深い対決の筈だったが、今は残念ながら一時建設ノイズに軍配が上がってしまつている。だがシェップやアイラ―連合軍もきっと巻き返してくれるに違いない。頑張れフリー連合軍!その心意気や良しだ!
【今週の番組ゲスト:コアポートの高木洋司さん】
今注目の女性シンガーをご紹介頂きました
M1「Pennies from Heaven (feat. Caity Gyorgy) / Laila Biali」『Your Requests』より
M2「Something Good / Sara Gazarek」 『Vanity』より
M3「Something Good (Amber Navran Remix) / Sara Gazarek」『Vanity』より
M4「Muse / Gretchen Parlato & Lionel Loueke」 /『Lean In』より