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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.109~サラ・ガザレク~】

 このところ日本への一時帰国を含め、海外(と言ってもアメリカからがほとんどだが)からの番組へのお客さんが多い。その一人がサラ・ガザレク。アメリカの新進歌姫の一人である彼女は、NYではなくLAからやって来たゲスト。若い女性シンガーと言えば、最近はノラ・ジョーンズを筆頭にメロディー・ガルドーなどそのほとんどが“ジャージー・ポップ”とも呼ばれるジャージーな色合いの濃いポップス系シンガー・ソング・ライター。だがシアトル出身の彼女は、南カリフォルニア大学入学のためLAに出てきて以来ジャズ・ボーカル一途の本格派で、10数年LAを拠点に活躍し、美形シンガーでもある。どうも女性シンガーは頭に美形と付かないと売れにくいきらいがあるようだが、彼女は掛け値なしの美人。今は母校でジャズ・ボーカルを教えている位だから、その力量は保証済みで”コットン・クラブ“でのライブでもその歌の上手さは光っていた。そのうえ彼女は大の親日家で、これまでに6回日本を訪れており、東京の街も詳しく、番組では日本語でも挨拶してくれている。日本のジャズ・ファンが世界中で一番質が良く熱心だと、上手いことを言ってくれる。

 その彼女の最新作は”花とミツバチ“(ブロッサム&ビー)と言うタイトルで、”ブロッサムへ“というサブ・タイトルにもあるように、人気ジャズ・シンガー「ブロッサム・ディアリー」にささげられた内容になっている。ディアリーと言う人はもう亡くなってしまったが”カマトト・スタイル”とも言える独自の一寸舌足らずのコケティッシュな歌い口で人気を博した人で、日本でもかなり根強い人気を保っているシンガー。その彼女、知的な装いも濃いサラ・ガザレクとではかなりそのスタイルも異なっているが、ガーリッシュで可愛い感じの人だが、ジャズ的にもしっかりしたテクニックと知識を持った素晴らしい人で、尊敬している人だとも彼女は語っている。アルバムには人気ギタリストで歌もなかなか達者な、ジョン・ピザレリもゲスト参加しているが、彼が加わってくれたのは夢のようで大変に嬉しいことのようだった。

 本格的なジャズ・ボーカリストがあまり話題にならない昨今、彼女の存在は大きな注目株だと、ぼくも実際のライブを聴いて思った。そんな彼女は8月初頭のジャズの時間に登場します。中々にいいシンガーですから是非聴いてみて下さいね。


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