4月20日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2019/04/19(金) 19:00 番組スタッフ
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜23:00~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.458~レディー・パルミエリ】

  先日久し振りに「ブルーノート東京」に行ってきた。ラテンジャズ~サルサの大御所、エディー・パルミエリ楽団のライブを聴くためである。確か2年ほど前、やはりブルーノート東京で行われた来日コンサートも聴いているのだが、何回聴いても堪えられない程の凄さ・快感、今回もまた十二分に堪能し愉しませてもらった。エディー御大は現在なんと83才。昨年にはカルロス・サンタナも参加した『フル・サークル』など2作品を同時発表、年令を少しも感じさせない意気軒高振り。今回も又依然としてバイタリティー溢れるステージ振りで、ラテンピアノの象徴として強烈な存在感を印象付けてくれた。

 
今回の来日公演は4人のホーン陣を加えた11人編成のサルサ・オルケスタによるもので、ハーマン・オリベイラのボーカルを中心(もう一人のボーカルはギターに似た楽器、トレスの名人でもあるネルソン・ゴンザレス)にした編成なので、「サルサ・オルケスタ」と言う名称になっているが、ボーカルがメインで無い場合には「パルミエリ・ラテンジャズオーケストラ」となったはず。すなわちこれはあくまでもぼくの解釈なのだが、サルサとラテンジャズの大まかな相違は、ボーカルがそのバンドの主体かどうかという点だと思う。そして今回はボーカルメインと言うことで「パルミエリ・サルサ・オルケスタ」なのだが、サルサでもラテンジャズでもその凄味・興奮度には少しの違いもない。
 
 今回の来日メンバーはキューバからの面々も加えており、御大以外にはトレスのネルソン・ゴンザレスやトロンボーンのジミー・ボッシュ、ベースのルベーン・ゴンザレスなど、ぼくが知るプレーヤーはそう多くはないが、その他のティンバレス、ボンゴ、コンガなとと言ったパーカッション陣も強者揃いだし、ソロを取るトランペット(ジョナサン・パウエル)も実に強力で、流石サルサ~ラテンジャズ界の大御所バンドに相応しい実力者ばかりの陣容。特にキューバから抜擢された面々の張り切り様はけだし聞き物でもあった。
 ステージはまず御大のソロピアノからスタート。亡妻に捧げたナンバーと言うことでラテンピアノの定石を踏まえたバラード演奏ながらも、途中から御大ならではの豪快にして奔放、フリージャズにも通じる大胆な崩しを織り込んだ圧巻のソロプレー。これで観客のハートをがっちりと掴みとり、自身のオルケスタの歌と演奏になだれ込む...と言った心憎い演出で、エンターテイナーとしても抜群のセンスの持ち主であることを証明してくれた。彼の凄い所は手癖中心だったラテンピアノの世界に、革命的とも言える大胆な解釈を付け加えたこと。これによりラテンピアノの世界は大きな拡がりを獲得することが出来たのだった。更にこのソロピアノに続く、オルケスタによる狂乱とも呼べそうな悦楽の歌と演奏の祭典。御大も「チャ・チャ・チャラ...」と言ったラテンならではの変則手拍子を客に要求、場をグーンと盛り上げていく。

 
興奮・興奮の1時間余りはあっという間に過ぎ去っていき、余りの盛り上がりにアンコールを期待する拍手鳴りやまぬ中、御大は静かにステージを下りる。83才に余り過酷なアンコールを期待しても...と言うファンの労わりもあって、ステージは無事円満終了。愉しみと興奮のひと時は幕を下ろした。また来年あるいは再来年にも、彼及びそのオルケスタの元気な姿を見れそうな気もするのだが...、それはまあ何とも言えませんね。頑張れエディー、ファンは期待していますよ。

【今週の番組ゲスト:島村楽器 音響企画課の頼久生さん】
島村楽器音楽教室の音楽発表会「SWING DREAM」が2月にビルボードライブ大阪で、3月にブルーノート東京で開催されました。ジャズを聴くだけでなく、演奏する側に回る楽しみについてお話し頂きました。
M1It Don't Mean A Thing
M2Bibbidi-Bobbidi-Boo
M3Limehouse Blues / Cannonball Adderley Quintet in Chicago
M4Heyoke  / KENNY WHEELER」」
M5Fantasy in D / Cedar Walton

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