12月24日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [テイスト・オブ・ジャズ]
2020/12/24(木) 19:00 番組スタッフ
テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.545~老兵は死なず

 「老兵は死なず...」と言う有名な言葉がある。
 マッカーサーと言う米軍の有名な司令官、戦後すぐの日本に圧倒的な権力を保持していた人物が、第一線を引退した時に語った有名な言葉だが、今やそのマッカーサーなる人物の名前を知るのも、60代半ばから上の連中ぐらいになってしまった。それだけにもしかしたらこの言葉も今はもう死語かも知れないが...。かく言うぼくも、マッカーサーの名前は子供の頃良く聞いた覚えはあるが、もの心付いた時にはもう彼は帰国しており、その姿を実際に拝んだり、その威光に触れるなどと言うことは無かった。
 その有名な引退の言葉が、先日全国の新聞紙面に踊った。あのマイク・タイソンが、同じくボクシングの世界で4階級制覇を成し遂げた、ロイ・ジョーンズ・ジュニアと言う、タイソン同様やはり伝説のボクサーとエキジビションマッチを行い、両者引き分けたと言うニュースのキャッチワードが、この「老兵は死なず...」だったのである。ボクシングに詳しくないので、相手役がそんな伝説の人だとはついぞ知らなかったが、この余興試合は有料配信されかなりな高額料金と聞くが、全世界で120万件以上の視聴があったと言う。凄い数だし流石はタイソン、「老兵は死なず」であるし、むしろ現役の日本ボクサーなどより、よっぽど立派なファイト振りだったと思う。

 ぼくが見たのは全中継ではなく、そのダイジェスト版だけに人気者タイソンの健在ぶりがクローズアップされる編集がなされた所はあったろうが、誰が見てもタイソンの健在ぶりは鮮やかだったし、その重いパンチは現役時代とも遜色ないものだった。相手役ボクサーもその凄い気魄とパンチ力に完全脱帽だっだが、凄まじかった。そしてかつての悪ガキを絵に描いたようなタイソンならば、自身の勝利を主張して止まないところが、快く引き分けを認め会心の笑顔で記者会見に臨んだ辺りも、流石54才にして功成り名を遂げ、円熟味を増した今のタイソンがそこに居た。

 この「老兵は死なず...」はその後に「ただ消え去るのみ...」と続く。こう続くとこの言葉が定年退職者の挨拶にぴったりだし、チャンジーのぼくの今にも当てはまる言葉かもしれないがボクシング界のレジェンド、マイク・タイソンには、やはり前部分の「老兵は死なず...」だけでないとぴったり来ない。その後に続く言葉は「より元気に...」と言った感じか...。それほど凄いパフォーマンスだったと思う。ゴルフや野球などではマスターズトーナメントなるものも存在するが、生身をぶつけ合う格闘技ではそうはいかないのだが、ここでのタイソンはそんな思惑を吹き飛ばしてしまった。これからはボクシングのマスターズトーナメントなるイベントンも実現するかもしれない...とも思わされた。
 翻ってジャズ界では「老兵は死なず...」の好古の例がサダオさんこと渡辺貞夫と、海の向こうのレジェンド、ソニー・ロリンズだろう。同じサックス吹きだがロリンズはこの所はライブなど行っていないが、サダオさんは元気そのもの。恒例の年末ライブを実施、コロナ禍を吹き飛ばすような元気ぶりである。「老兵は死なず」そして「更に元気に...」を実行に移し、いつまでもJ-ジャズの為に頑張って欲しいものである。

【今週の番組ゲスト:作編曲家、ピアニストの遠藤征志さん
M1HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS / Mr. Jazz Quartet
M2WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO / Kiss the Cats
M3CHARADE /  Kiss the Cats」
M4O HOLY NIGHT /  Mr. Jazz Quartet

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