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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日22:00-などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.175~あるお笑い文化人の定年~】

 この前ある人気TV番組で、そのメイン・パーソナリティーから重大発表がなされたと言う。こう書けばもうお分かりと思うが、あの「笑っていいとも」が来年3月で終了するニュースで、メインの森田一義君=タモリがその事実を告げ、これまでのファンや関係者への感謝を淡々と告げたと言う。当日の番組では、いいともレギューラー陣の一人、笑福亭鶴瓶が番組終了時に突然番組に乱入、タモリに打ち切りの話があるが...、と問い詰めると、漢はあっさりと来年3月一杯での終了を認めたのだと言う。このところいつ番組が終了するのか、と週刊誌などでもいろいろ書かれていたので、来るべきものが来たと言う感じだが、フジTV編成部のやらせの色合いもうかがえる。それも結構面白かったが、この9月末に行われた早大ジャズ研OB会。ぼくは出席できなかったのだが、彼はクラブ時代の司会業について、歴代の司会者と共に壇上で愉しげに語っていたと言う。

 この番組終了の告知放送、ぼくは目にしていないのだが、淡々と語るその様子は「リーサラ的文化人芸人」の終焉に相応しいもので、定年を間近に控えた初老の会社員が、同僚などから感想を聞かれた時を表しているのではないかと想像する。30才で脱サラして福岡から上京、6年目でこの「いいとも」を始めた彼(レギュラー番組ではラジオ日経も相当に早かったし、何よりラジオでの最初に仕事がラジオ日経だったことは、もっと宣伝してもいい筈)。親しい大学時代の同期や後輩達も、もうほとんどがリタイアー。ある大手代理店を定年退職した彼の後輩マネージャーなどは、NYに移り住んだりもしているとも聞く。そんな彼自身も、今の大きな楽しみの一つに、ジャズ研ジャーマネ会(司会兼マネージャーだった)の出席があるようで、どんなに忙しくともこの会には早くから顔をみせ、全員の飲み食い代も彼のゴチだとも聞く。

 35才から30年以上、平日は毎日新宿アルタに通いつめ、周囲のタレント達は次々に入れ替わるが、彼は不変・不動。まさにサラリーマン風(鬼才)文化人・芸人の鏡でもある。それにしても番組の視聴率の低下に比べ、そのギャラが高いことが、番組打ち切りの要因などともいわれており、一説には年間数億のギャラだとも。我々のような、しがない定年フリー・プロデューサー兼ライターにはあまりにも膨大で「夢のまた夢」の感じで、想像すらつかない。それにしても淡々とよく働いてくれました。あと半年がつつがなく終わったならば、是非一般人向けにタモリのジャズ講座をジャズ研主催で開講、そしてなにより趣味のヨットに連日勤しんで下さい。ご苦労さんでした。

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