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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.355~ジャズのお勉強】

 昨年の4月から1年間にわたってジャズ評論家の青木和富氏を講師役に迎え、毎月最終週の「テイスト・オブ・ジャズ」の時間に行って来たジャズの歴史講座「ジャズのお勉強」も今回が最終回となった。当初は昨年の暮れまで9回程を予定していたのだが、ジャズ120年余りの歴史を僅か9回だけで振り返ると言うのも到底難しいということで4回ほど延長、ようやく今回の21世紀のジャズと言うことで一通りの締めを迎えることになった。20世紀の歴史と共に歩んだ20世紀最大のポピュラーミュージック=ジャズは、1940年代の末頃からスタートしたモダンジャズエイジになる迄、およそ10年おきにそのスタイルを進化させ続けた、進化・発展の音楽でもある。即ち20世紀の誕生とほぼ同時に誕生した創成期のジャズ、そしてニューオリーンズジャズ、それからカンサスジャズ、更にベニー・グッドマン、グレン・ミラーなど、多くのスイングスターを生んだ30年代から40年代にかけてのスイングジャズ、そしてビバップとも言われたモダンジャズ迄。その長いジャズの歴史を再度おさらいしようと言うことで青木氏にお願いしたのだが、まあその狙いはある程度は満たされた筈で、リスナーの反応も概ね悪いものでは無かった。最終回は今のジャズと言うことで、ロバート・グラスパー、上原ひろみと言う現在の東西2大スターをメインに据え、今の時代のジャズの特徴を俯瞰してもらった。

 
講師のジャズ評論家の青木氏は、下町の中心街、門前仲町の老舗のせんべい屋の次男坊で、店は兄貴が継いでおり門仲の一等地で今でも老舗せんべい屋として君臨している。彼は早稲田大学の理工科出身で、本職は技術屋のはずなのだが、道を踏み外し大学を出て直ぐくらいからジャズライターとして仕事を始め、以降40年以上、一度も勤め人経験をしたことの無い羨ましい身分だが、そこはフリーだけになかなか厳しい面も多々あるようだ。今の彼の自宅はあの富士山の山麓・鳴沢村。元々の別荘地を改造して東京を引き払い、ここを実家にしてすでに数年。番組収録が終了すると急いで新宿のバスタから富士吉田行きのバスに乗り込む。いろいろ大変な思いをして東京に出てくるわけだが、本当に頭が下がる思い。

 
今回で一応青木氏のジャズのお勉強は終了し、次回からは「カズ・ジャズ・トーク(仮)」のタイトルで、引き続き青木氏に毎月月終わりに色々なテーマ、ディズニーやフェス(祭り)等などで、ジャズに関する自由なトークとアルバム紹介をしてもらう予定。下町っ子で話題も豊富、メカにも強い彼だけに、他には無いジャズトークが聞かれるはずで、皆様も楽しみにして下さい。取りあえず来月はそのイントロと、ジャズのお勉強のおさらいも兼ね「ぼくの好きなジャズ・ベスト4」として、青木和富とはいかなる趣向を持ったジャズ評論家なのか...と言うことが解る、彼の最も好きなアルバムを4枚持参してもらいそれぞれについて語ってもらうことにしている。どんなものが登場するのか...それはぼくも楽しみにしている。これからスタートの「カズ・ジャズ・トーク」ご期待下さい。
【今週の番組ゲスト:「ジャズのお勉強」音楽評論家の青木和富氏】
M1「Will Soon Be a Woman/Ibrahim Maalouf」
M2「No Worries/Robert Glasper」
M3「Time Difference/上原ひろみ」
M4「Anything Goes/Tony Bennett&Lady Gaga」




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