番組紹介

ラジオNIKKEI第1
毎週木曜日 22:30~23:00
毎週金曜日 18:30~19:00(再放送)
(毎月最終金曜日は休止)

55年超の歴史を有する、民放ラジオ最長寿級のジャズ番組。進行役は、フリーアナウンサーの山本郁。毎回ミュージシャン、シンガー、ジャズ関係者などをスタジオに招き、そのゲストにゆかりの曲をかけてジャズ・トークをお届けします。

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5月19日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2022.05/19 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.627~追分通信22春その2~】

 GWに入る2日ほど前から信濃追分の山荘に来たのだが、今回は腰痛療養がメインで温泉通いの毎日。来た当初は人も見かけず静かな毎日。久方振りに御影用水脇の「オーバルジュ・グルマン」に立ち寄り、娘さんが作る軽井沢地域で随一とも言えそうなガレットでのランチを愉しみ、マスターの平井さんともしばし歓談。今は店の改造も無く(お店と隣接住居は彼のセルフビルド。外資系広告代理店の社長までやった彼は、セルフビルドの達人でカーペンター平井とぼくは呼んでいる...)、もっぱらお山(浅間山)やその近辺の山登りに励んでいるとのこと。余り悩みも無い様子で、腰痛に悩まされ続けるぼくなどにとって、全く羨ましい限りのご身分である。

 さてGW前は連日肌寒く、朝などは5度以下と言った真冬並みの寒さ、その為に人出も少ないのか...と思っていたが、GW初日、4月29日のみどりの日以降は流石にどの別荘・山荘にも車を見掛け、次々に人が訪れるようになり、ようやくGWの追分春景色と言った感じになって来た。このGWに合わせてか新築の別荘なども次々に完成、新しい住人を迎えている。現在軽井沢地域はもう土地や住宅が満杯状態で売り物がほとんど無い状況。お隣の御代田町は土地価格が3割がた安いせいもあり、どんどんと流入人口が増え長野県でも最高の人口増加率だと言う。確かにかつては湿地や荒れ地だった所が綺麗に整地されている...と思うと、直ぐに住居の建設が始まり次々と新しい建物が誕生、そのどれもが新建築などと言った建築雑誌のモデルになりそうなモダンで華やかな外見のものばかりで驚かされてしまうことが多い。この前も御影用水のウオーキングの途中、道を少し変えて歩いてみると、集落の端で寂しく荒れた林に千曲バスの廃車が長い間打ち捨てられていたり、余り人の立ち寄らない寂しい一帯も一面に林が切り開かれ、モダンでかなり大きめな別荘が4件並んで立っていた。それぞれがその威容を競う感じの洒落た土地になっており、これにもビックリさせられたものだった。世間では余り景気も良くない...とも聞いていたのに、この豪勢さはどうしたものか...と少しばかり考えさせられてしまう。在る所には有るものなのだろう。

 ところでぼくの知り合いにも、軽井沢と御代田に移住(Iターンと言うのか...)してきたのが、ここ1年ほどで3人もいる。一人は局の後輩だった女性で、1年前に子供の小学校入学に合わせ軽井沢の中ほどに一家で移り住み、もう一人はジャズ本の翻訳や来日ジャズメンの通訳などでも知られるK嬢が、一人で御代田の西端に移り住んだとの連絡あり。更に国分寺市の知り合い一家が、我が山荘から歩いて10数分の所に移り住み、洋菓子とカフェの住居兼店舗をGW直前に始めることになった。まあある意味驚くべきことだが、こんな事態になっているのである。
 信濃追分はかつて堀辰雄が「美しい村」と称し旅籠屋の「油や」に長逗留、詩人で建築家の立原道造が美しいソネットを、この村に捧げて書いた静かな保養地だったが、ここ数年で様変わりしモダンな建物が立ち並ぶ地になった。そしてこうした移り住む人たちのなかには、喫茶店などを開く。大概奥さんが愉しみで店をやるのだろうが、週の後半の3日程オープンなどと言うカフェが次々に誕生、時ならぬカフェブームとなっている。国分寺の知り合いもその一人なのだが、こうした奥方達は誰もが料理上手でお茶上手、店も実にセンスが良く美味しい。信濃追分から御代田の軽井沢よりの東端は、こうした新たなカフェスポットとして、これからTVや雑誌で注目を集める可能性がありそうだ。それが良きことかは何とも言えないが...、時の流れであることは間違いない。

 最後にこのGWに読んだ本で感銘を受けたのは、台湾の代表的人気作家、呉明益の「歩道橋の魔術師」と上橋菜穂子の「鹿の王」の2冊。両方とも読みたかったものだが、感銘度高し。前者は台湾版マジック・リアリズムとも言えそうな小品集。仕事関連で読んだが現在の台湾の充実振りを表し、中々のものだった。そして「鹿の王」。上下2冊の長編ファンタジーで世評の高い作品だが、流石の上橋ファンタジーワールド。戦士ヴァンと血の繋がらない娘ナナとの、親子成長の物語り...かと思ったがさにあらず、冒険ファンタジーながらもコロナ禍の今を予言していた様なパンデミック小説~医療ノーベルの要素も含む重厚な作品だった。これはトールキン(指輪物語)やル・グイン(ゲド戦記)等に匹敵する、世界のファンタジー史にも挙げられる傑品とぼくは読んだが、果たしてどんなものだろうか...。両本とも是非皆様にお薦めしたい。

【今週の番組ゲスト:トロンボーンプレイヤーの駒野逸美さん】
ご自身初のリーダーカルテットアルバム『Nearest and dearest』から
M1「Kayu Raja」
M2「Lemon Balm」
M3「In the Mind」
M4「Chikuzenni Dilemma」

5月12日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2022.05/12 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.626~追分通信22春~】

 このジャズコラムの「追分通信」も毎年3~4回ほど取り上げているので、「ジャズ日和」とその前身である「ジャズ徒然草」、双方合わせるともう20数年、それだけにこの通信だけでなんと80回弱と言う数になるはずである。まあどうしても追分周辺の自然やその散策が中心になり、追分地域でも最も美しい御影用水周辺の風物がその主なものになっているのだが、今回もGW直前の初春の時期にこちらに数日間滞在することにした。
 この時期はまず山荘の水出し作業、いよいよ生活が始まる儀式である、そして何と言っても木々の芽吹き、桜や芝桜等々の開花と言った、生命力あふれる実にいい時期なのである。但し今回のぼくの目的はプチ療養。前にも書いたと思うが2月半ばから絶不調、内視鏡など様々な検査はどうにかクリアしたのだが、その絶不調の最中に重い温泉水を運んだせい(?)なのか、突然激しい腰の痛みに襲われそれが1か月近く続いている。近くの大病院や整形外科医、このコラムにも登場したジャズライターにして整形外科医でもある、小川隆夫氏にもアドバイスを求めたが、術無しの感じで、国立の鍼灸整体院に通うぐらい。整形外科の方達はただ老化の一種だから...でかたずけられてしまい、こちらの痛さなど関係なく無策に近い。と言うことで一念発起し、追分山荘近くの東信地域の腰痛に効く温泉巡りを敢行しようと思った次第。

 長野県の東部地域(東信)、上田や佐久、そして軽井沢などがあるこの地域で、最も効くのは別所温泉近くの国民保養湯の鹿教湯、そして上田市のお隣の大温泉街、戸倉上玉田温泉と言うことになるが、両方とも結構車でも遠く、往復でなんやかんや2時間近くも掛かってしまう。と言うことで近隣の日帰り温泉施設で効能のありそうな場所に向かうのだが、こうした温泉効能はそこに来ている常連の爺さん連中に聞くのがベスト。まあ若ぶっていてもお前もチャンジー(爺さん)じゃないかと言われればそれまでだが。こうした温泉常連のチャンジーたちは実に詳しい。「あんた腰痛、それならばやはり鹿教湯の斎藤旅館だよね、それか上山田の日帰りの鶴の湯、あそこは杖入らずだもん...」とか。ぼくの聞きたいのはこの近くで圧倒的な効能を...等なのだが、どうやらそれは難しいみたいである。ぼく自身で調べてみるとやはりこの近く...と言うよりも、日本有数の万病に効くのは草津の湯...と言うことだが、これはお山(浅間山)超えでかなり道遠しなのである。まあ仕方ないので今年は善光寺の御開帳の周年蔡、その見物も兼ねて戸倉上山田温泉の日帰り湯にでも寄ろうか...とも今考えているのだが。

 腰をかばう所為か、いつもならば1時間かけて越す御影用水周辺散歩も30分程度でギブアップ、それもアップダウンがあるとかなり苦しくゼイゼイとなる始末。やはり老化は恐ろしいものである。まあこれを乗り越えて...と思っているのだが、果たしてチャンジーの努力はどこまで...。ただ嬉しいのは今年も御影用水に鴨が4羽ほど定着していること。よく見ると3羽は一家で、一羽はどうやらはぐれの小鴨らしく、他から結構つらく当たられている様子。何かこの鴨達を見ていると色々考えさせられ、和む感じもあるが、「イタイケ小鴨、頑張れチャンジーここにあり」...って一茶をもじると、こんな感じかも...。

【今週の番組ゲスト:トランペッターでピアニストの曽根真央さん】
2ndアルバム『Brightness of the Lives』から
M1「Luminous」
M2「Drum Hero」
M3「Lives」
M4「Gathering At Park Drive」


5月5日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2022.05/05 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.625~ジャズフェス復活~】

 ロシアによるウクライナ侵攻は、ずるずると決着を見ないまま続いており、ひょっとすると世界大戦など...と言う恐ろしい観測まで飛び出し落ち着かない毎日だが、一方コロナ禍の方も変異株登場などと...、こちらも予断を許さない状況。何とも恐ろしい事態が続いているが、何も出来ないのが寂しい限り。

 そんな中音楽イベント業界では、ウイズコロナ禍...と言った感じもあってか、大型ライブイベントやライブハウスなどでの活動等も、GW明け位からそろそろ始動...と嬉しい状態を迎えつつある。その先陣を切って...とも言えるのが、先週我がジャズ番組でも取り上げた、5月14&15両日に秩父郊外のミューズパーク、野外公園シアターで開催される大型ジャズイベント「ラブ・シュープリーム・コンサート」だろう。このイベント、コロナ禍もあって2年間も中断を余儀なくされたが、今年どうやら開催と言う運びになった。2013年にイギリス発祥のライブジャズイベントで、現地では多くの有名ミュージシャンが登場し、かなりな人気を誇るジャズイベントだが、ぼくは全くその存在を知らなかった。今回のライブジャズイベント、いささか落ち着きを見せているらしいとは言え、流石に外国からのミュージシャンは多くなく、今ジャズ界の中心に要るピアニスト&キーボード奏者のロバート・グラスパーのバンド,それに日本で人気の高いセルジオ・メンデスのブラジリアンバンド位のもの。国内の若手バンドや注目バンド中心のラインアップだが、目玉は2つの外国バンドと並びドリ・カムこと「ドリームズ・カム・トゥルー」が我等が上原ひろみと共演するステージ。ドリカムと上原の共演は10数年振りと聞くが、果たしてジャズかどうかは別として...、大変に興味深いステージであることは間違いない。秩父ミューズパークとは秩父駅から離れた山の中。数回その前を通ったことがあるが、良くこんな所に...と思うほど立派な野外ホール。もう既にいす席は完売で後ろの芝生席のみの販売...と言うことだが、大型ジャズイベントの復活を望んでいたファンが多かったことを如実に物語っている。ぼく自身は健康の問題などあって参加は敬遠する予定だが、是非の成功を祈っている。

 一方都内のホールコンサートで興味深いのは、今最もクリエイティブな活動を展開しているピアニスト、ブラッド・メルドーのライブだろう。7月の半ばに4回ほど行われる予定になっているが、これは何としても行きたいもの。アルバムを出すごとに様々な顔を覗かせ、そのダイナミックな変化も興味深い、才人のメルドー。アッと言わせる大胆なプレーを聴かせてくれる筈である。今から大いに楽しみでもある。
 ようやく巣籠もりから街へ...。ウクライナ侵攻を除くと、状況は徐々に変化しつつある。鬱を吹き飛ばし陽気に愉しく。何といっても春です、春なんですから。

【今週の番組ゲスト:ラテンシンガーの 岸のりこさん】
M1「My Foolish Heart(Mi tonto amor)
M2「Contigo aprendi」
M3「Obsesion」
M4「Caravan」

4月28日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2022.04/28 番組スタッフ 記事URL

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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.624~野田知祐死す~】

 日本のカヌーイストの草分けにして第一人者、野田知祐が亡くなったと聞く。一時ぼくの愛読誌だったアウトドア誌、「ビーパル」最初の号からカヌー紀行を連載、それをまとめた単行本「日本の川を下る」は、確かノンフィクション賞も獲得した筈で、実に愉しく示唆に富むアウトドア本だったし、何よりその自由闊達な生き方に強く惹かれたものだった。彼は早稲田大の漕艇部出身の本格派らしいが、ぼくはカヌーなどはやったことも無い門外漢。だが強烈にカヌーで旅したい...等と思わせる魅力に富んだもので、ぼくも物書きのはしくれとして、そんな感慨を人に与えたい...ものだとも思わせてくれた。それだけにその他の彼が書いたカヌーエッセイも、結構読んだものだった。

 野田と言えばかなり昔のことになるが、山と渓谷社のスポンサード番組で、中高年向けのアウトドア番組を担当していたことがあって、その番組に是非彼をゲストに呼びたいと思って交渉したことがあった。だが世界中の川下りを実践している彼を捕まえることは至難の業、仕方なく諦めたものだが是非会って話を聞いてみたい人だった。それも遂に叶わず残念至極。もう一つ野田に関しては、その御供の犬と言うか、川下り仲間としてのカヌー犬=ガクの存在が余りにも有名だろう。ガクは野田と一緒に日本中の清流を下り、アラスカ、カナダ、メキシコ等々世界中の有名な川も下った、カヌー犬と言うまさに世界でも珍しい愛称を持った日本犬(?)だった。ガクが死んだのはもう30年以上前のことだが、野田にとっては大ショックだった筈で、犬齢は14才ぐらいだったと思う。

 そう言えばジャズの世界でも、壮大な川下りジャズアルバムがある。ポール・ウインターと言うグラミー賞も受賞しているサックス吹き、彼は自然との融合をテーマに数多くの好アルバムを作っているが、その一つであの世界最大の渓谷グランドキャニオンを、数日間掛けて実際に筏で漕ぎ下りながら、その停泊地で渓谷の音や野生動物や鳥の声などをバックに、サックスを吹いた壮大なジャズ組曲「グランド・キャニオン組曲」を発表している。まあこんなジャズ冒険をしたのは彼位なもので、凄い企画だと言えるし発表当時はかなり評判になった(グラミー賞も獲得か...)ものだったが、ジャズ史にも残る貴重なものかもしれない。まあ野田とガクの川下りは終始のんびりとした自由気ままなもので、このグランドキャニオン下りとは大違いだが、いずれにせよ野田氏&ガクの魂に 合掌!

 そしてもう一つショックなニュースが...。あの「ダイハード」などのアクション映画で人気の高かったブルース・ウイルスが、なんと失語症の為俳優稼業を引退すると言うではないか。失語症とは詳しくは分からないが認知症の一種で、俳優としてはまずセリフが覚えられなく成ってしまうものである。自身も辛い決断だったと思うが、あのハードアクション全開の役者が、呂律が回らなくなってしまうとは...。寂しいことであり時代の推移を強く感じもしたものだった。それにしても1月を超えるウクライナ侵略&危機。少しでも早く解決の糸口でも...と願うが、それもやはり空しいことなのか...。世界はどうなってしまうのだろうか...。

【今週の番組ゲスト:ユニバーサルミュージックの斉藤嘉久さん】

5月14日・15日に開催される『LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL JAPAN 2022』をご紹介頂きました

M1「Migratory Bird / WONK」
M2「Vox Humana (Ovall Remix)/ Ovall」
M3「Zasu / aTak」
M4「Why We Speak feat. Q-Tip & Esperanza Spalding / Robert Glasper」
M5「涙の万華鏡 / 吉田美和」

4月21日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2022.04/21 番組スタッフ 記事URL

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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.623~五味太郎~】

 貴方は絵本を読んだり見たりすることありますか...。こう聞かれればほとんどの成人男性は、子供の頃は別としてまず関心も無いだろうし、見たりも読んだりもしていないと答える筈である。まあ若い女性ならば、それなりの数の絵本ファンはいるかも知れないが、大人の絵本ファンはそう多くは無いと思われる。ではジャズファンはどうだろうか...とも思うが、まあこれもおおむね興味を持たないのではないだろうか...。しかしかく記すチャンジー(爺さん)のジャズプロデューサー&ライターでもあるぼくは、かなりな絵本好きだと自負している。近くの古本屋や神保町などの古書店などで、安い絵本が出ていると結構食いついてしまい、結果本棚で最も数が多いのが絵本となっている。評論家の柳田邦夫は絵本紹介の本を出しているが、かつて「もう少し大人が絵本を読むようにでもなれば、日本と言う国ももっと良くなるはずなのに...」とどこかで記していたが、その通りだと思う。 

 ぼく自身は外国作家では、レオ・レオニ、モーリス・センダック等々、日本でも上野紀子、荒井良二、佐野洋子など好きな作家も数多い。そのうちの一人に五味太郎がいる。彼は絵本を300冊近く発表している筈だが、同時にイラストレーターとしても素敵な才能を発揮している。そんな彼の書いた絵本、まあこれを単純な絵本と呼んで良いのかは別だが、ジャズソングを題材とした素敵な絵本&イラストレーション本がある。もう大分前に出たもので楽譜付きの上下2冊、かなりな値段の本だったが、ぼくも持っており大好きなものだった。
 その絵本が今回楽譜を抜いた1冊の本としてオークラ出版という出版社から、かなり妥当な値段で再登場することになった。タイトルは「ジャズ・ソング・ブック」で、サブタイトルに「ジャズの歌、歌のジャズ」とある。4月放送の「テイスト・オブ・ジャズ」はジャズ入門編を謳って居るので、五味さんに出演依頼をして彼のジャズ観や絵本感、それを語ってもらうのも面白いのでは...と思い、出版社経由で頼んでみると直ぐにOKの返事。久しぶりにジャズプレーヤーや関係者以外のゲスト登場となった。それも日本が世界に誇る~彼は海外の賞も受賞している~絵本作家の登場である。

 山本アナも絵本好きで、五味さんファンでもあり大喜び。愉しい収録となった。元々話好きな気さくなおっさんと聞いていたが、会って聞くとなんとぼくの1学年下で当然世代も一緒、同じ頃吉祥寺の街やジャズ喫茶に屯していたと言うでは無いか...。その上吉祥寺のジャズボスの一人、今は亡き野口伊織氏と親友だったと言う。まあそれやこれやで内輪話も面白かったが、ジャズ談義も秀逸。かなり長い尺で話し込んでしまい、取り上げた曲もビリー・ホリディの「サマータイム」等、いつもより少ない3曲のみ。編集も大変だったが愉しい一時でした。
 五味太郎の古き良き時代のジャズソングに対する、熱い想いが良く伝わる内容の濃い30分間。皆様も是非彼のジャズ話お楽しみ下さい。

【今週の番組ゲスト:絵本作家の五味太郎さん】
五味さんの著書『JAZZ SONG BOOK』をご紹介頂きました。

M1Summertime  / Billie Holiday
M2Come On A My House / Ella Fitzgerald
M3Sentimental Journey / Frank Sinatra
M4Summertime  / Billie Holiday



 

4月14日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]

2022.04/14 番組スタッフ 記事URL

テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.622~富士山写真展~】

 この2月ぐらいから体調優れず、ジャズの収録も何人かの人に収録を伸ばしてもらったりして迷惑をかけているのだが、腰の痛みが引かずかなり辛い。そんな中打合せの間をぬって、本当に久しぶりに六本木の街に出た。六本木など何か月いや1年振り位だろうか...、危うく都会の迷子になりそうな感じもあったが、お目当てのフジフィルムの写真ギャラリーに到着した。ここで1週間余り富士山の写真展が行われており、その主役がラジオNIKKEIの後輩で営業部のトップをしていたS君。「天地 異形」と大書された案内に導かれ、30点余りの富士山写真が飾られており、中々に迫力ありの好写真展である。

 主役のSくんは元々早稲田大応援部の副団長...と言う肩書で、当時のラジオたんぱに入局。営業畑一筋で数十年勤めて退社、一人で広告代理店業をやっている好漢だが、如何にも営業向きの漢。その彼が退局後突如写真に目覚め、それも富士山をメインに撮るセミプロのカメラマンと言う、2足の草鞋を履くことになった。2年ほど前にデビュー写真展を開き、今度は華の六本木で写真展と言うことで、そのお祝も兼ねて寄ってみた。このコラムでも書いているようにぼくも大学時代は、ジャズ研と山岳の同好会の2足の草鞋を履いており、局時代にもトレッキングの番組などもヤマケイ(山と渓谷社)と一緒に制作しており、山岳写真家との付き合いも少なくない。それだけに彼が突然に南アルプスや八が岳などの高峰から狙った、富士山写真を撮るようになり驚きの連続だった。50歳を超えての挑戦だったがまめに山にも通いつめ、良い写真を物している、その彼からは八が岳の主峰赤岳から撮った、黎明の富士山の大きなパネル写真なども貰ったりしたものだった。

 そのS君が今や富士山写真家としてそれなりに名前も知られることになり、六本木のギャラリーで写真展をやれるまでになるとは...、本当に凄いことだと思う。さほど広くない会場だったが、結構人も入っており盛況の様子。何よりである。人も一念発起すれば何事かを成さんとす...。我らが富士山の様々な異相を鋭く切り取った写真の数々。中でも残雪期のわずかな間しか見られない、大沢崩れ下流に出現する滝のモノクロ写真、そこに彼の気魄を見た思いがした。体調今イチでしたが、かなり愉快な気分になれた写真展鑑賞でした。

【今週の番組ゲスト:整形外科医で音楽ジャーナリストの小川隆夫さん】
マイルス デイヴィスを題材としたジャズ入門をお話し頂きました。

小川さんの最新著書『マイルス デイヴィス 大事典』
M1「My Funny Valentine」『Cookin'』より
M2「ESP」『ESP』より
M3「Brown Hornet」『Filles De Kilimanjaro』より
M4「Honky Tonk」『Get Up With It』より



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パーソナリティ

山本 郁
やまもと かおる

新潟テレビ21アナウンサー・ラジオNIKKEI契約アナウンサーを経てフリーに。
ニッポン放送では『高嶋ひでたけのお早う!中年探偵団』最後のアシスタントをつとめた。
ラジオNIKKEI『聴く日経』、『テイスト・オブ・ジャズ』のパーソナリティー等。

新しい一週間の始まりにお耳にかかれて光栄です!!
今聴いて下さっている“あなた”をマイクの向こうに意識して価値ある情報を、正確に分かり易くお伝えします。

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