ラジオNIKKEI ROCK'n'ROLL部は、広義のロックンロールMUSICから独自の視点と切り口でアーティストをピックアップ、特集番組を不定期で放送します。
・公式Twitter @metallic_ko
★最終更新:2020年7月24日(金・祝)10:30~11:00
「Live at the Conference Room~PANTA特集」
2020.08/03 番組スタッフH 記事URL
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2020.05/17 番組スタッフH 記事URL
2020.05/16 番組スタッフH 記事URL
【7月22日生まれのみなさん】
・浜口庫之助(シンガーソングライター)1917年生まれ
・マーガレット・ホワイティング(ジャズ、カントリー、ポピュラー歌手)1924年生まれ
・ビリー・ブラウン(カントリー、ロック)1929年生まれ
・エステル・ベネット(シンガー [ザ・ロネッツ])1941年生まれ
・ジョージ・クリントン(ファンク)1941年生まれ
・ミレイユ・マチュー(シャンソン歌手)1946年生まれ
・岡林信康(シンガーソングライター)1946年生まれ
・ドン・ヘンリー(シンガーソングライター、ドラマー [イーグルス])1947年生まれ
・スティーヴ・アルビニ(ミュージシャン、レコーディングエンジニア)1962年生まれ
・コムアイ(シンガー [水曜日のカンパネラ])1992年生まれ
【2020.5.5 オンエア曲】(左からアーティスト名/曲名/収録アルバム名)♪TIME
1) Parliament - Bop Gun (Endangered Species)「Funkentelechy vs. the Placebo Syndrome」♪0:00
→ オープニング・ナンバーは7/22生まれのジョージ・クリントン率いる米ファンクBANDパーラメントの1977年アルバム「Funkentelechy vs. the Placebo Syndrome」の1曲目。5月3日特番の冒頭に使用したジェームズ・ブラウンの曲はアップテンポだったが、こちらはミディアムでリラクスしたスタート。どちらの特番もファンクでスタートさせたのは偶然。
2) Pixies - Where is My Mind?「Surfer Rosa」♪2:16
→ 今回の7/22生まれ特集で主役扱いのスティーヴ・アルビニが1988年にproduceし4ADからリリースされたPixiesの1stアルバム。本作品は後のオルタナティヴ・シーンへの影響は大きく、また1990年代に輪郭がくっきりとするアルビニsoundの先駆けになっている。
3) Mireille Mathieu - Paris En Colere(single)♪4:53
→ フランスの国民的人気女性歌手ミレイユ・マチューの1966年シングル曲で、同年公開された映画「パリは燃えているか」挿入歌。マチューの名前は知らずとも声は聴いたことがある、という方は少ないくないだろう。マチューは世界で最も多くのレコード、CDをセールスしたシャンソン歌手と言われている。
4) 坂本九 - 涙くんさよなら(single)♪7:15
→ 7/22生まれの浜口庫之助が作詞・作曲した坂本九のシングル曲(1965年)。現在に至るまで多数の歌手にカヴァーされている昭和の名曲。
5) 唐十郎 - ゼニゲバ大行進「東宝レコード映画・TV 編~銭ゲバ大行進」♪8:24
→ 1970年公開の唐十郎主演映画「銭ゲバ」の主題歌。作曲・浜口庫之助、作詞・奥田喜久丸、歌・唐十郎。曲調、歌詞すべてに唐十郎ワールドが溢れる佳曲。
6) Zeni Geva - Total Castration「Total Castration(全体去勢)」♪10:24
→ 1987年結成、日本のオルタナティブ・シーンを代表するプログレッシヴ・ハードコア・バンド。初めてスティーヴ・アルビニをプロデューサーに迎えた(実質)3rdアルバム「全体去勢(Total Castration)」からトラック#2 のタイトル曲をピックアップ。カッコ良さが濃縮されたアルバム。
7) Jon Spencer Blues Explosion - Water Main(Albini)「Year One」♪13:47
→ 1991年結成の米NY出身のロックバンド。結成当初からスティーヴ・アルビニとの交流があり、1stアルバムのレコーディングセッションにアルビニが参加。本トラック(アルビニver.)は2010年にリイシューされた「Year One」に収録されている。日本では1994年リリース「Orange」で人気に火が付いた。
8) 伊東きよ子&ザ・ハプニング・フォー - 花と小父さん「花のマドンナ」♪15:35
→ 昭和を代表するコンポーザー"ハマクラ"の愛称で親しまれた浜口庫之助が作詞・作曲したヒット曲。植木等のソロ名義アルバム「ハイ!およびです」収録曲として作られ、1967年5月にリリース。注目を集めたのは翌月シングルでリリースされた伊東きよ子ver.だった。その後も現在に至るまで多数のシンガーによってカヴァーされている。
9) 水曜日のカンパネラ - メロス「ガラパゴス」♪18:10
→ 7/22生まれのコムアイを主演とするユニット「水曜日のカンパネラ」が2017年に日本中央競馬会(JRA)と行ったコラボレーションの一環で、第84回日本ダービーのイメージソングといった位置付けでしょうか、デジタルシングルとしてリリースされた曲。後にアルバム「ガラパゴス」に収録されている。太宰治「走れメロス」をモチーフにした曲。
10) 間下このみと子供たち - キャベツ畑の子供たち(single)♪20:42
→ キッズの破壊力MAXのVocalが響き渡るレア・トラック。1当時米国で爆発的な人気を誇り、日本でも980年代前半に発売されたキャベツ畑人形のプロモーション用ソング。浜口庫之助作詞・作曲のシングル曲。人気子役だった間下このみがリードヴォーカルをとっている体だが、完全に音階無視なので誰かが主旋律をひっそりと歌っている(苦笑)。当番組の放送日が5月5日=こどもの日だったので、オープニングナンバーにする案もあったが、強過ぎるインパクト故に番組中盤に潜ませた。フルコーラスは正直キツい。
11) Melt-Banana - Test Ground 1「Scratch or Stitch」♪22:29
→ キッズに負けないピュアさと破壊力を持つ日本が世界に誇るオルタナティヴBAND、Melt-Banana。曲つなぎとしては良い流れだと思います(^^
12) Billy Brown - Meet Me in The Alley Sally(single)♪22:48
→ 1929年7月22日、米ウェストヴァージニア州生まれのカントリー・シンガー(同姓同名の米俳優もいる)が歌うロカビリー・ナンバー(1957年)。Sallyと言えば1956年リリースのリトル・リチャード「のっぽのサリー」が有名ですが、この曲名を訳すと「路地裏で会おうよ、サリー」でしょうかね。恐らく当時サリーという名前はイカした娘の象徴だったのでしょう。
13) Don Henley - Man With A Mission「Building the Perfect Beast」♪24:45
→ ここで「ホテル・カリフォルニア」や「ボーイズ・オブ・サマー」を挿入しないのは当番組ゆえ。7/22生まれのドン・ヘンリーのソロ名義2ndアルバム「Building the Perfect Beast」より、シングルカットされていない「Man of A Mission」。もろにロカビリーな直前トラックから違和感なくつながるロック色の強いアップテンポ曲。曲名を見て、日本の某バンドを思い出した人も多いのでは。
14) PJ Harvey - Rub 'Til It Bleeds「Rid Of Me」♪26:05
→ スティーヴ・アルビニproduceの1993年リリース作。放送当日ラジコLIVEの聴取者数が最も多かったのはエンディングの「それで自由になれたかい」で、それに次ぎ多かったのはPJ Harvey。アルバムタイトル曲「Rid Of Me」は言わずと知れた名曲だが、この曲も90年代前半のオルタナシーンの象徴である「静寂」で引っ張って一気に「爆発」する展開に背筋がゾクゾクする。
15) Godspeed You! Black Emperor - Motherfucker=Redeemer(Cont.)「Yanqui U.X.O.」♪30:32
→ カナダのポスト・ロックBANDが2002年にリリースしたスティーヴ・アルビニproduceの3rdアルバム「Yanqui U.X.O.」ファイナルトラック。バンド名は東京に実在した暴走族「ブラック・エンペラー」を題材にしたドキュメンタリー映画のタイトルから。丁寧に重ね合わせた轟音から得られる高揚感が堪らない。
16) Nirvana - Serve The Servants「In Utero」♪36:30
→ もはや説明不要、NIRVANAのラストアルバム「In Utero」のオープニングナンバー。スティーヴ・アルビニの名をお茶の間に知らしめた1枚。アルバムリリース20周年企画で2013年にリリースされたデラックスver.のディスク2、2013アルビニmixを採用。
17) Funkadelic - Wars of Armageddon「Maggot Brain」♪39:47
→ アルビニproduce作品が続いたのでジョージ・クリントン関連でFunkadelicを挿入。1971年リリースの3rdアルバム「Maggot Brain」よりLP盤B面ラストトラック。FULLで10分弱に及ぶグルーヴしまくるインストナンバー。引き合いに出されるマイルス・デイヴィス「On The Corner」は翌1972年リリース。
18) Jesus Lizard - Mouth Breather「GOAT」♪42:32
→ そして再度スティーヴ・アルビニproduce作品にして名盤の「GOAT」(1991年)より。アルバムに先駆けて90年暮れにシングルでリリースされている。この時代のアルビニsoundは無敵感がある。
19) High On Fire - Cometh Down Hessian「Blessed Black Wings」♪44:01
→ 米オークランドのファズ・メタルtrioバンドが2005年にリリースした3rdアルバム。スティーヴ・アルビニがプロデューサー、エンジニアを務めた。日本盤も発売されている。
20) The Breeders - Happiness Is A Warmgun「Pod」♪45:52
→ Pixiesのキム・ディールが掛け持ちでメンバーだった米国のオルタナティヴロックBANDザ・ブリーダーズ。スティーヴ・アルビニをプロデューサー、エンジニアとして迎えた1stアルバム「Pod」から、ザ・ビートルズのカヴァー曲を選択。捨て曲一切無し、アルビニらしさ全開の本作は、セールスでは上回った2ndアルバムより断然評価は高い。
21) Rapeman - Just Got Paid「Two Nuns and a Pack Mule」♪47:27
→ 1980年代スティーヴ・アルビニのバンド活動の核をなしたBIG BLACK解散後に結成されたのがRapeman。日本のコミックのタイトルから名付けられたバンド名が物議を醸すなどあり活動期間はわずか1年程。今回オンエアしたのはバンドが唯一残したアルバムに収録されているZZ TOPのカヴァー曲。
22) The Ronettes - Baby, I Love You(single)♪49:27
→ 7/22生まれのエステル・ベネット(ロニー・スペクターの姉)が在籍し、「Be My Baby」などが世界的にヒットしたザ・ロネッツ。この曲は「Be My Baby」の次にリリースされ(1963年)やはり大ヒット。フィル・スペクターの存在は偉大。
23) Margaret Whiting - Moonlight in Vermont(single)♪51:22
→ 引き続き女性Vocal曲。1944年初出のスタンダードナンバーでオリジナルがこのマーガレット・ホワイティング。多数のカヴァーverあり。何となく番組がエンディングかな、という雰囲気になりますね♪
24) 岡林信康 - それで自由になったのかい(lvie)「自作自演コンサート 狂い咲き」♪54:20
→ 番組エンディングは今年の誕生日で74才を迎える岡林信康「それで自由になったのかい」。1971年7月28日 日比谷野外音楽堂でのライブを収録したアルバム「狂い咲き」から。バックBANDははっぴいえんどではなく柳田ヒログループ。
柳田ヒロ:ピアノ
高中正義:ベース
戸叶京助:ドラム
世界中が混沌としている2020年春にこの曲を聴くのは意義深い。
プレイリスト以外に、放送中に各曲の解説を呟いた一連のツイートはこちらのツリーでご覧いただけます。
https://twitter.com/metallic_ko/status/1257469536028119040
【番組概要】
◇番組タイトル:『7月22日に生まれて~音の魔術師たち』
◇放 送 日 時 :2020年5月5日(火・祝)9:30~10:30
◇放送メディア:
◎ラジオNIKKEI第1
◎ラジコ(スマホアプリ、PCで聴く/全国無料/タイムフリーで1週間聴取可)
タイムフリー(放送開始以降)
http://radiko.jp/share/?sid=RN1&t=20200505093000
◇ツイッター :
@metallic_ko(ROCKnROLL|ラジオNIKKEI)
※ハッシュタグ:#July22nd
2020.05/16 番組スタッフH 記事URL
【アーティスト】※放送後にオンエア曲名リストを当ページで公開します
・ジョン・ルイス(ジャズ)1920年生まれ
・ジェームス・ブラウン(ソウル/ファンク)1933年生まれ
・コニー・プランク(プロデューサー)1940年生まれ
・阿部薫(フリージャズ)1949年生まれ
・灰野敬二(フリー・ミュージック、ノイズ、現代音楽...etc)1952年生まれ
・シュテッフェン・シュライエルマッハー(現代音楽、ピアニスト)1960年生まれ
・掟ポルシェ(ミュージシャン)1968年生まれ
・井出ちよの(アイドル)2001年生まれ
【2020.5.5 オンエア曲】(左からアーティスト名/曲名/収録アルバム名)
1) James Brown - Intro「Live at The Olympia, Paris 1971」♪0:00
2) James Brown - Ain't It Funky Now「Live at The Olympia, Paris 1971」
→ 番組のオープニングはその番組の"顔"を特徴付ける最重要ポイントの1つ。祝日特番だしジメっとした空気にしたくない、それならJBしか!と白羽の矢を立てました。中でも特にサウンド、グルーヴがイケイケだった時期を選んだ。当時のライブショーのオープニングを番組の幕開けとして活用させていただきつつ、ブーツィー・コリンズ等リズム隊がブリブリな「Ain't It Funky Now」につなげた。
3) D.A.F. - Der Mussolini「Alles ist Gut」*producer:Conny Plank
→ コニー・プランクが1980年前後最もプッシュしていたのがデュッセルドルフのD.A.F.と言える。1981年リリースの3rdアルバム「Alles is Gut」収録で彼らの代表曲。1年前の本放送では最終的に選に漏れたが、今回Vocalのガビ・デルガド=ロペス追悼の意も込めてピックアップした(2020年3月22日逝去)。
4) John Lewis - <クリス・クロス変奏曲> パート1「JAZZ ABSTRACTIONS」
→ ジャズとクラシックの融合を目指した「サードストリーム・ミュージック」を追求したジョン・ルイスの名盤から。選曲のポイントを挙げるとすれば、エリック・ドルフィー参加トラックである点。つまり阿部薫のトラックと彼が敬愛したエリック・ドルフィー参加トラックをつなげた、という点。
5) Keiji Haino & Derek Bailey - YUME GA ICHIBAN MUCHI「SONGS」
→ デレク・ベイリー関連。灰野敬二のヴォイス・パフォーマンスとのセッション。灰野敬二のヴォーカリゼーションはロスト・アラーフ時代から真の意味でフリー(自由)である。
6) NEU! - Weissensee「NEU!」*producer:Conny Plank
→ コニー・プランクのプロデュースワークの中でも人気・評価ともに高いNEU!の1972年リリース、歴史的名盤から。
7) 阿部薫 - 1972.1.21-ALTO 1「またの日の夢物語」
→ 当番組において核となるトラック。阿部薫の公式音源の中でスピード、ため、透明感、麗しさ、逞しさ、録音状態...etc、すべてのおいて突出しているトラック。彼のソロ音源は1トラックを完全な形でオンエアしたかったため、8分30秒という尺はその点でも良かった。CDが廃盤状態にあるのが残念でならない。
8) 3776 - 湧玉池便り「3776を聴かない理由があるとすれば」
→ アイドル・ファン層以外にも音楽好きから高評価を得続けている富士山ご当地アイドル3776(みななろ)初のフルアルバム(2015年リリース)から。前トラックのフリージャズから一転、清涼感が広がる。
9) Ultravox - Dislocation「Systems Of Romance」*producer:Conny Plank
→ コニー・プランクがプロデュースしたUltravoxの3rdアルバムから。1年前の本放送では「湧玉池便り」からのつなぎはDEVO「Gut Feeling」だったが今回このように差し替えた。
10) Steffen Schleiermacher - Tierkreis, 12 Melodies of the Star Signs, Version for Bass Clarinet and Piano: Gemini「Stockhausen: Bass Clarinet & Piano」
→ ドイツの現代音楽家、作曲家シュテッフェン・シュライエルマッハーは本トラックのようにシュトック・ハウゼンのほかジョン・ケージ関連で高評価なアーカイブを残している。
11) ド・ロドロシテル - 友情 努力 勝利 そして、死「友情 努力 勝利 そして、死」
→ 掟ポルシェのソロ・プロジェクト。当初「ロマンポルシェ。」からの選曲で作業を進めていたが、ふとこちらを思い出し、番組のカラーからすると断然こちらがフィットするためド・ロドロシテルを最後のトラックに選んだ。ノイズに耳がいきがちだが本トラックの歌詞は実に深い。CDは一般流通しておらずライブ会場の物販でのみ購入可。
2020.03/02 番組スタッフH 記事URL
2019.05/10 番組スタッフH 記事URL
【アーティスト】※放送後にオンエア曲名リストを当ページで公開します
・ジョン・ルイス(ジャズ)1920年生まれ
・ジェームス・ブラウン(ソウル/ファンク)1933年生まれ
・コニー・プランク(プロデューサー)1940年生まれ
・阿部薫(フリージャズ)1949年生まれ
・灰野敬二(フリー・ミュージック、ノイズ、現代音楽...etc)1952年生まれ
・シュテッフェン・シュライエルマッハー(現代音楽、ピアニスト)1960年生まれ
・掟ポルシェ(ミュージシャン)1968年生まれ
・井出ちよの(アイドル)2001年生まれ
【2019.5.3 オンエア曲】(左からアーティスト名/曲名/収録アルバム名)♪TIME
1) James Brown - Intro「Live at The Olympia, Paris 1971」♪0:00
2) James Brown - Ain't It Funky Now「Live at The Olympia, Paris 1971」♪1:21
→ 番組のオープニングはその番組の"顔"を特徴付ける最重要ポイントの1つ。祝日特番だしジメっとした空気にしたくない、それならJBしか!と白羽の矢を立てました。中でも特にサウンド、グルーヴがイケイケだった時期を選んだ。当時のライブショーのオープニングを番組の幕開けとして活用させていただきつつ、ブーツィー・コリンズ等リズム隊がブリブリな「Ain't It Funky Now」につなげた。
3) 不失者 - Untitled(Disc-1/#1)「Live 2」♪3:44
→ ジェームス・ブラウンのほとばしるエナジーに対抗できるのは灰野敬二だろう、ということで不失者の登場。選んだ音源は1991年リリースの通称「Live 2」アルバム(2枚組)から。この作品は音質、録音状態、演奏内容どれをとっても不失者のアルバムのなかでも上位に位置する。番組後半に同アルバムから別トラックを再度選曲。
4) Ultravox - Dislocation「Systems Of Romance」*producer:Conny Plank ♪8:41
→ コニー・プランクがプロデュースしたUltravoxの3rdアルバムから。ラジコのライブ聴取数の推移を見たところ、ここで聴取UU数が若干上がっていた(苦笑)。
5) Derek Bailey、高木元輝、阿部薫 - Improvisation 23「Duo And Trio」♪11:10
→ 来日したデレク・ベイリーが日本人ミュージシャンと行った幾つかのセッションから阿部薫参加トラック。収録は1978年、阿部薫晩年の演奏。晩年の演奏といえばアルバム「Last Date」からのトラックはぜひ番組に盛り込みたかったが最終的に選から漏れた。
6) John Lewis - <クリス・クロス変奏曲> パート1「JAZZ ABSTRACTIONS」♪17:07
→ ジャズとクラシックの融合を目指した「サードストリーム・ミュージック」を追求したジョン・ルイスの名盤から。選曲のポイントを挙げるとすれば、エリック・ドルフィー参加トラックである点。つまり阿部薫のトラックと彼が敬愛したエリック・ドルフィー参加トラックをつなげた、という点。
7) Keiji Haino & Derek Bailey - YUME GA ICHIBAN MUCHI「SONGS」♪21:53
→ 再度デレク・ベイリー関連。こちらは灰野敬二のヴォイス・パフォーマンスとのセッション。灰野敬二のヴォーカリゼーションはロスト・アラーフ時代から真の意味でフリー(自由)である。
8) NEU! - Weissensee「NEU!」*producer:Conny Plank ♪23:35
→ コニー・プランクのプロデュースワークの中でも人気・評価ともに高いNEU!の1972年リリース、歴史的名盤から。
9) 阿部薫 - 1972.1.21-ALTO 1「またの日の夢物語」♪28:12
→ 当番組において核となるトラック。阿部薫の公式音源の中でスピード、ため、透明感、麗しさ、逞しさ、録音状態...etc、すべてのおいて突出しているトラック。彼のソロ音源は1トラックを完全な形でオンエアしたかったため、8分30秒という尺はその点でも良かった。CDが廃盤状態にあるのが残念でならない。
10) 3776 - 湧玉池便り「3776を聴かない理由があるとすれば」 ♪36:33
→ アイドル・ファン層以外にも音楽好きから高評価を得続けている富士山ご当地アイドル3776(みななろ)初のフルアルバム(2015年リリース)から。前トラックのフリージャズから一転、清涼感が広がる。
11) DEVO - Gut Feeling「頽廃的美学論」*recorded at Conny Plank's studio ♪40:21
→ 1978年リリース、DEVOの名盤1stアルバムはブライアン・イーノとデヴィッド・ボウイがプロデュース、コニー・プランクのクレジットは見当たらないが、同作品の大半は西ドイツのケルン近くにあったコニー・プランクのスタジオで録音されている。このアルバムは、あるミュージシャンの妻からデモテープを受け取ったボウイとイギー・ポップが大絶賛しプロデュースを名乗り出ており、一方でブライアン・イーノ、ロバート・フリップも挙手したという。ボウイとイギーはいわゆる「ベルリン期」であり、この4人はアルバム「Low」「"Heroes"」という共通項があり、そんな状況下でDEVOが当時すでに秀でた存在だったことがうかがえる。
12) Moebius-Plank-Neumeier - Speed Display「ZERO SET」♪45:17
→ 裏方業が中心のコニー・プランクがミュージシャンとして参加した作品。ラジオNIKKEIでは過去にジャーマン・エクスペリメンタル特集でオンエアされている。
13) 不失者 - Untitled(Disc-2/#3)「Live 2」♪46:46
14) Steffen Schleiermacher - Tierkreis, 12 Melodies of the Star Signs, Version for Bass Clarinet and Piano: Gemini「Stockhausen: Bass Clarinet & Piano」♪52:54
→ ドイツの現代音楽家、作曲家シュテッフェン・シュライエルマッハーは本トラックのようにシュトック・ハウゼンのほかジョン・ケージ関連で高評価なアーカイブを残している。
15) ド・ロドロシテル - 友情 努力 勝利 そして、死「友情 努力 勝利 そして、死」♪54:28
→ 掟ポルシェのソロ・プロジェクト。当初「ロマンポルシェ。」からの選曲で作業を進めていたが、ふとこちらを思い出し、番組のカラーからすると断然こちらがフィットするためド・ロドロシテルを最後のトラックに選んだ。ノイズに耳がいきがちだが本トラックの歌詞は実に深い。CDは一般流通しておらずライブ会場の物販でのみ購入可。?
1950年、埼玉県所沢市出身。1970年日本のロックの黎明期、“頭脳警察”でデビュー。洋楽のコピーが当たり前の当時、”日本語の歌詞”という珍しさもさることながら、オリジナリティー溢れる音楽性で高い支持を得る。日本のロックの元祖とも評され、若いミュージシャンに与えた影響は絶大で多くの支持者を得る。2019年“頭脳警察が”結成50周年を迎え、9月18日NEWアルバム「乱破/頭脳警察」を発売。その活動を追ったドキュメンタリー映画『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』を2020年7月18日新宿K'sシネマにて公開。同日テーマ曲「絶景かな」を発売。
音楽評論家/ミュージシャン
1980年代よりロック評論家として「ミュージック・ライフ」、「宝島」、「ミュージック・マガジン」等に寄稿。ローリング・ストーンズ、イギー・ポップ、ルー・リード、パティ・スミス、セルジュ・ゲンスブール、ジョニー・サンダース、等々と独占インタビューを敢行。特にイギーとは7回インタビューし、イギーのアルバムのライナーノーツは20タイトル以上手掛けている。東京ロッカーズのムーブメントに自らのTHE PAINで参加。その後レコード・プロデューサーとしてINU(町田康在籍)、EASY WALKERS、THE POGO、ジョニー・サンダース等のアルバム・プロデュースを手掛ける。現在はミュージシャンとしてもPEACOCK BABIES、HALLUCIONZ等で活動する傍ら、中国算命占星学師範として、占い師としても活動している。伝説の渋谷「青い部屋」のブッキング・マネジャーとしても、数多くのイヴェント・プロデュースも手がけてきた。
1948年、福岡県久留米市生まれ。「シーナ&ロケッツ」のバンマス・ギタリスト。1970~1978年、福岡を代表するバンド「サンハウス」のリードギタリスト・コンポーザーとして活動後、1978年よりシーナ&ロケッツを結成。『涙のハイウェイ』でデビュー。『ユーメイ・ドリーム』が大ヒットとなる。エルビス・コステロやラモーンズともライブで共演し、1981年にはアルバム『SHEENA&THE ROKKETS』でアメリカデビューも果たす。また当時としては画期的であった、セルフプロダクションの立ち上げなどを通してプロデュース集団としてのシーナ&ロケッツを訴求、多彩な活動に乗り出す。その中でも「ロックは生だ。音で勝負!」という鮎川の指針のもと、アリーナクラスから数々のフェス、ライブハウスに至るまで、妥協なきステージングで繰り広げられるライブアクトを中心に活動を続けている。結成時のオリジナルメンバーを現在も擁し、質・量ともに群を抜いたその活動歴は、ジャンルを越え、日本を代表するロックバンドとしての可能性を独走状態で追求し続けている。自身のソロ作としては『クールソロ』(Alfa)、『London Session』シリーズ(Speed Star)がある。音楽以外でもモデルとして多くのテレビCMや広告に出演するなど、その独特の存在感で多くの人を惹きつける。俳優としてテレビドラマNHK『ちゅらさん』などに出演。映画では『ジャージの二人』(08年/中村義洋監督)をはじめ多くの出演作がある。またそれまでフォーカスされていなかった魅力を発揮し、『ワルボロ』(07年/隅田靖監督)では映画音楽を手がけた。また、音楽・コンピュータへの博識を活かした『60'sロック自伝』『200CDロックンロール』『ローリング・ストーンズが大好きな僕たち』(山川健一と共著)、『DOS Vブルース』などの著作もある。
フリーライター/DJ
イギー・ポップ、MOTÖRHEAD、BLUE ÖYSTER CULTを自身にとっての“三本柱”とするフリーライター。1990年代後半より各所で執筆し、パンク系音楽誌DOLLでは2002年から休刊する09年まで連載。その後もFOLLOW-UP、EURO-ROCK PRESS、EL ZINE、Bollocks他で執筆の傍ら、漫画原作など音楽以外の分野でも活動。02年からは都内を中心にDJとしても活動中。