「3月期末配当権利付き最終日・日本株大幅高」
「28日に権利落ち・下げた場面を待つ投資家は......」
3月27日の日本株は上昇しました。27日は3月末割り当ての配当権利付き最終日です。前日の米国株安にもかかわらず、日本株は上昇しました。「配当取りの買いが膨らんだ」との見方を引き出しました。
日経平均と連動する金融商品の1つに「くりっく株365日経平均」があります。その「配当相当額」を見ると、日本企業の配当金は着実に増加しています。
くりっく株365(日経平均型)
2月期決算企業の配当相当額
22年13円
23年16円
24年20円
12月期決算企業の配当相当額
21年37円
22年43円
23年52円
2月決算企業、12月決算企業とも直近の配当(日経平均換算)は前の期に比べて、20%以上増えています。
3月期決算企業の配当金相当額は以下の通りです。
22年237円
23年258円
24年 ?
2月期・12月期と同様に、前の期と比べて2割以上増えるならば、配当権利落ち分は300円程度に拡大することもあり得ます。
2月末段階のTOPIXは前年同期と比べて34.2%上昇しました。そして「配当込みTOPIX」は37.6%上昇しました。配当分を加えると、日本株指数のパフォーマンスは年間で3%Pほど上回る見通しです。配当金増加と日本株動向は強い連関性があります。
本当に本日の株価が「直前の配当権利取り」で上昇したのならば、明日28日は「権利落ち」なので、ある程度の反動が予想されます。
しかし、24年3月期の配当の権利が落ちたとしても、企業は永続的な株主への利益還元を目指しています。来年度以降、配当金が急減する訳ではありません。「権利落ちに伴う下落」を待ち構えている投資家がどのくらい存在するか、そこを読む上で28日の東京市場の動きは重要です。
3月27日午後3時10分記