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「メガバンクがそろって高値更新―――2週間後にマイナス金利解除の思惑」

「大林組がストップ高---日本企業のDOE(株主資本配当率)導入増えるか」

 

 

3月5日の東京株式市場では、引き続き個別株物色が活発です。本日は「資本政策の見直し・配当方針の変更」を発表したゼネコン大手の大林組(1802)が大幅高となりました。今後、ゼネコン各社に株主への利益還元強化の動きが広がるとの観点から、他のゼネコン株も買われました。

 

 

大林組は4日、株主資本配当率(DOE)を従来の3%に対して5%に引き上げると発表しました。今年度の年間配当金は従来計画の42円に対して72円に引き上げます。

 

 

大林組の1株当たり株主資本は約1500円です。1500円に対する5%は75円程度となります。基本的に株主資本は、年間の利益計上に応じて積み上がります。企業の年間利益は、景気動向によって増減します。一方で、積み上げ型資産である株主資本は、利益と比べると変動が抑制されます。

 

 

利益に対する配当の比率(配当性向)よりも、株主資本に対する配当の比率(株主資本配当率)を導入する企業の方が、減配リスクが低くなります。投資家にとって、DOEを導入する企業は「将来に渡って受け取る配当が安定化する」と捉えられます。

 

 

NISA導入を受けて、日本株を長期運用対象として注目する日本人は増えてくるでしょう。DOEはそうした投資家のニーズを汲み取る投資指標です。

 

 

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メガバンク三行がそろって高値更新です。2週間後の19日、日銀金融政策の結果が発表されます。マイナス金利解除の政策変更の可能性が意識されます。その後の4月26日の日銀金融政策決定会合については、衆議院補欠選挙と日程が重なります。政治面への影響が考えられる政策変更は避けられ、3月に政策変更が実施されるとの思惑につながります。マイナス金利解除がポジティブな株価材料と捉えられるメガバンクが買われました。

 

 

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電線・電子部品に展開するフジクラ(5803)が大幅高となって高値更新です。SMBC日興証券は1日発行のレポートで、フジクラの目標株価を従来の1250円に対して2200円に引き上げました。「主力の光関連製品の回復が期待される26年3月期を基準年度」として目標株価を引き上げました。従来は25年3月期の予想1株利益135円を前提に目標株価を計算していましたが、今回は26年3月期1株利益181円を前提に計算したとしています。

 

 

世界の株価は来年=2025年以降の情報投資拡大を離婚で走っています。フジクラの光ファイバーや光コネクタ等の光部品の需要がデータセンター向けに本格化する―――それが25年以降(26年3月期)なのですね。

 

 

このような発想を大切にすれば、有望な投資対象は数多く登場します。

3月5日午後3時15分記

 

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