「1月鉱工業生産指数は前月比7.5%低下」
「米国では1月PCE価格指数発表へ――"利下げ先送りは織り込んだはずだが..."」
2月29日の日本株は売り買い交錯です。米国時間29日、1月のPCE(個人消費支出)価格指数が発表されます。重要データ発表を前に、日本株についても、利益確定売りが上値を抑制しました。
FED WATCHによると、3月FOMCの利下げの可能性がほぼなくなりました。利下げの先送りを既に市場では織り込んでいます。従って、PCE価格指数で物価上昇率の高止まりが確認されても、市場の波乱の可能性は少ないと考えられます。
しかし、大きく上昇した半導体関連株について、利益確定売りのタイミングを伺っている投資家も多いはずです。当面は、傾いた需給の調整も想定されます。
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経済産業省は29日、1月の鉱工業生産指数を発表しました。
鉱工業生産指数(1月)
生産 97.6(前月比-7.5%)
出荷 96.2(同-8.3%)
在庫101.0(同-1.8%)
生産指数と出荷指数が前月比で大幅低下しました。一部自動車メーカーの生産停止の影響が反映されたと見られています。自動車工業の生産指数は前月比17.8%と大幅低下となりました。
しかし、2月から再び生産指数は上昇する見通しです。2月の生産予測指数は前月比+4.8%、4月は同+2.0%です。
2月からの回復予想を見ると、製造業の業況判断について、極端にネガティブに転換する必要性は薄いと考えます。
2月29日午後3時10分記
次回は3月4日月曜日に掲載します。