「米国株反発、金利上昇一服」
「日本企業の決算発表ほぼ終了―――"予想利益"は1.2%上方修正」
2月14日の米国株は上げています。日本時間午前5時20分現在、NYダウは0.2%、ナスダック指数は0.9%の上昇率です。
前の日に大幅上昇した米国10年債利回りは、0.05%ほど低下して4.26%台で取引されています。債券の利回り上昇が一服したことで株は買い直されました。
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14日で日本企業の10-12月期決算発表がほぼ終了しました。全体的には好調な結果となり、利益見通しは上方修正されました。2月に入ってからの、日経平均、予想PER、予想1株利益の推移を以下に示します。
日経平均 予想PER 1株利益
2月
1日36001円46銭 15.87倍 2268円
2日36158円02銭 16.05倍 2252円
5日36354円16銭 16.26倍 2235円
6日36160円66銭 16.16倍 2237円
7日36119円92銭 16.01倍 2256円
8日36863円28銭 15.96倍 2309円
9日36897円42銭 16.07倍 2296円
13日37963円97銭 16.29倍 2330円
14日37703円32銭 16.13倍 2337円
14日終値の株価・株式価値を分析します。日経平均を予想PERで割って算出する「日経平均予想1株利益」は2337円となりました。1日時点の予想値と比べると3%増加しています。
日経平均採用銘柄225社の合計予想利益の実額を計算してみます。日経平均採用銘柄合計の時価総額は670.98兆円(14日終値)でした。その数値をPER16.13倍で割ると「41兆5982億円」という225社の合計予想利益が算出されます。1日時点の41兆0932億円に対して1.2%上方修正されました。
「日経平均予想1株利益」は、株価の変動(日経平均と時価総額のギャップ)によって変化してしまいます。だから、この「41兆5982億円」、「1.2%上方修正」の方が、より上方修正の実態を示します。日経平均採用銘柄合計の予想利益の上方修正幅は約5000億円です。トヨタの上方修正幅4000億円が8割近くを占めています。
12月本決算企業の24年12月期業績見通しを参考にすると、来年度となる25年3月期の予想利益は、24年3月期と比べて4-8%程度の増益の可能性があります。仮に来期5%増益となれば、225社合計利益は約43兆7000億円となります。その数値ならば、当面の高値を付けた13日の日経平均予想PERは15.5倍に低下します。8%増益ならば、PERは15倍に低下します。
来年度の業績拡大に対する期待値が当面の株価を測るうえで、重要な尺度になります。
2月15日午前5時30分記