「米国1月雇用者35万人の大幅増加、金利大幅上昇吸収してナスダック1.7%高―――米国株式市場は景気重視の段階に入ったか」
2月2日の米国株は上昇しました。上昇率は、NYダウが0.3%、ナスダック指数が1.7%でした。
労働省は2日、1月の雇用統計を発表しました。非農業雇用者の増加数は353000人となりました。マーケット予想の2倍程度に拡大しました。12月実績も当初発表の21万人に対して333000人に上方修正されました。極めて強い雇用統計です。以下に時系列で示します。
米国雇用統計の推移
非農雇増加数 失業率
9月 262000人 3.78%
10月105000人 3.84%
11月182000人 3.72%
12月333000人 3.74%
2024年
1月353000人 3.66%
民間企業全産業の平均時給の推移(ドル)
9月 33.91(+4.24%)
10月34.01(+4.51%)
11月34.10(+4.28%)
12月34.23(+4.26%)
24年
1月34.36(+4.31%)
賃金の上昇率も4.3%と、高止まりしています。
強い経済指標を受けて、10年債利回りは、一時前日比で0.19%ほど高い4.05%台に上昇しました。金利上昇です。
強い経済統計を受けて、今年のFOMCの利下げ回数が減少するとの思惑が生じ、朝方の米国株式市場では、NYダウがマイナスで推移するなど、慎重な始まりでした。しかし、徐々に上昇幅を広げました。ナスダック指数は1.7%の大幅上昇です。
「強い経済統計→金利上昇」を吸収しての米国株上昇の意味合いは大きいですね。今後の米国株式市場は、発表される経済統計について「悪い数字が悪材料、良い数字が好材料」と受け止め、景気重視の段階に入ったのか、注目されます。米景気が強く株高、そしてドル高ならば日本株には追い風です。
2月4日午後6時30分記