「19日の米国市場で半導体関連株大幅続伸」
「METAのGPU大量購入受けヒートアップ」
「金利上昇で株高、半導体需要増加→景気拡大→金利に打ち克つ」
「1月の米国消費者心理が大幅改善」
1月19日の米国株は上昇しました。半導体関連株が連日の大幅高です。NYダウの上昇率は1%、ナスダック指数は1.7%でした。
METAのザッカーバーグCEOが、人口知能開発に向け、今年中にNVDA製のGPUを35万台、同等の性能品を含めて60万台を購入することを明らかにしました。生成AI市場拡大に伴う半導体需要増加を期待する動きがヒートアップしています。
NVDAは4%上昇、AMDは7%上昇です。主な半導体関連株の動きを以下に記載します。
NVDA 594.91ドル(+4.17%)
AMD 174.23ドル(+7.11%)
クアルコム151.96ドル(+4.59%)
マイクロン 87.51ドル(+3.17%)
インテル 48.15ドル(+3.02%)
TSMC 114.20ドル(+1.04%)
AMAT 167.94ドル(+4.74%)
ASML 757.83ドル(+1.79%)
米国10年債利回りは、一時0.05%強上昇し、4.2%に近付きました。金利上昇です。金利上昇は、これまでは(ナスダック指数、グロース株、半導体関連株)に対して逆風でした。しかし、18日、19日と半導体関連株は大幅高です。
つまり「半導体需要が強烈に盛り上がるような状況ならば、景気も良くなって企業の売上高も増えるのだから、金利が上がっても当然で、売上増加が金利上昇を克服して株高になる」との発想です。金利上昇下における米国株高は、日本株にとって良い環境です。
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ミシガン大学が19日発表した1月調査の消費者態度指数は78.8(+9.1)となりました。大幅上昇です。
1月ミシガン大学消費者態度指数
(カッコ内は12月分)
総合78.8(69.7)
現状83.3(73.3)
期待75.9(67.4)
現状指数、期待指数とも前月比で大幅上昇です。消費者心理が良くなっています。
発表元の解説から抜粋して以下に引用します。
「1月の消費者マインドは21年7月以来の高水準となった。消費者はインフレが転換したとの確信と所得期待の上昇に支えられた」
「この2ヵ月間で消費者心理は累計29%上昇した。2カ月間の上昇としては、1991年以来最大の上昇幅である」
「短期的な景況感予想は27%上昇、足元の個人財政は14%上昇した。12月同様、年齢、所得、学歴、地域を問わず、幅広くセンチメントが改善した」
「年初来のインフレ期待は、12月の急落後、2.9%に軟化した。現在の数値2020年12月以来の低水準だ。パンデミック前の2年間に見られた2.3〜3.0%の範囲内に収まった。
「長期インフレ期待は2.8%に低下し、過去30か月間の26か月間 に見られた2.9~3.11%のレンジをわずかに下回った。パンデミック前の2年間は2.2〜2.6%のレンジだった」
消費者心理の大幅改善を受けた金利上昇、米国株高です。先述した半導体需要拡大→景気拡大→金利上昇に打ち克つ株価上昇、の構図と重なります。
1月20日午前7時50分記