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「日本株、海外投資家の大量買い付けが続く」

「8日~12日、信用取引の売り需要が強まったもよう」

 

 

日本株の上昇が続いています。高水準の売買代金を見ると、海外投資家がまとまったロットの資金を日本株に振り向けているようです。1月8日~12日における投資部門別売買状況は、今週18日木曜日に発表されます。

 

 

「誰が買ったか、誰が売ったか?」のデータは投資部門別売買状況の発表を待たねばなりません、しかし、現在でも推測ならできます。日本経済新聞の「マーケットデータ面」には、毎日「貸借取引残高」(日本証券金融・速報値)が掲載されています。私はこのデータの「貸株残」と「融資残」を日々チェックしています。

 

 

「貸株残」は信用取引を行う投資家の空売り需要を示します。信用取引の売り注文が増えると、証券会社から日本証券金融に対して株を借りる需要が増えます。株を借りる需要が増えると、日証金の「貸株残」が増加します。

 

 

半面、信用取引を行う投資家の「信用買い」需要が増えると、証券会社が日証金に金を借りる需要が増えます。そうなると、日証金の「融資残」が増加します。

 

 

信用取引を活用する投資家が現在のマーケットをどう見ているか、この「貸株残」「融資残」のデータに反映されていると考えます。以下に今年に入ってからの貸株残・融資残の推移を時系列で紹介します。

 

 

貸借取引残高の推移(日本経済新聞から引用)

20241月~(単位100万円)

    貸株残 融資残

4日  171358 161325

5日  166921 157905

9日  171117 156212

10230906 154803

11240863 161039

12277332 154667

 

 

日経平均の大幅上昇に対して、貸株残が急増しています。12日の貸株残2773億円は、5日の1669億円に対して約66%も増加しました。つまり、日本株の上昇に対して、信用取引の売りが増加しているのです。短期急騰した日本株に対して、つなぎ売りを含めた信用売り需要が発生しています。

 

 

16日火曜日の引け後、東証から信用取引残高が発表されます。上記の貸借取引残高を見ると、12日の信用売り残増加が予想されます。

 

 

NISA活用による個人買いは入っているのでしょうが、急騰場面において個人現物は売り越しになる傾向があります。信用取引の売りと合わせ、個人は売り越しでしょう。となると、8日~12日は海外投資家が大幅な買い越しになったと推測されます。

 

 

1月15日午後3時10分記

 

 

 

 

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