「短期マネーが再び日本株を売る―――空売り活発なら株価下落、買戻し活発なら株価上昇」
一部ヘッジファンド等の短期トレード資金が東京株式市場の振れを大きくしています。この種の資金が買いから入ると上昇し、空売りから入ると下げる動きです。今週に入ってから6日までの空売り比率と日経平均の変動幅を以下に記します。
空売り比率の推移(日経平均変動幅)
4日45.2%(-200円)
5日45.8%(-455円)
6日36.7%(+670円)
空売り比率が45%超の4日と5日の日経平均はやや大幅な下げ幅となりました。半面、急速に低下した6日は大幅高となっています。
空売り比率と買戻し比率は必ずしも連関性が確認されている訳ではありません。しかし、あるヘッジファンドが積極的に日経平均採用銘柄に空売りをしている時、同じ日にそのファンドが同じ銘柄を活発に買うことはないでしょう。
となれば、空売りが多い時に株価が下げ、買戻しが多い時に株価は上げることになります。今週に入ってからの「空売り比率と日経平均」の強い逆相関性は、ヘッジファンドの短期売買によって日々の日経平均が変動していることを示します。
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SCSK、富士ソフト、JBCCなど、システム開発を主力とする企業の一角が年初来高値を更新しました。来年24年は、システム開発、ソフトウエア関連業界におけるM&Aの活発化を予想します。あらゆる産業界でITに精通する人材が求められてます。プログラマー等を抱え込むIT関連企業を買収し、人材を確保しようとの動きが盛んになると考えます。今年は、伊藤忠による伊藤忠テクノの完全子会社化という大きなニュースもありましたね。
12月7日午後3時10分記