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「日銀――"長期金利上限を厳格に抑えると副作用大きい"」

「国内債券価格の下値を試す」

 

 

10月31日の東京株式市場は、売り買い交錯となりました。日銀の金融政策発表を受けて長期金利が大幅上昇し、0.9%を上回りました。引き続き不透明感の強い状況ながら、低くなった株価水準に対して買いも入りました。終値では反発です。

 

 

                   ☆

 

 

日銀は31日、金融政策決定会合の結果を発表しました。長期金利の上限の目途を1.0%としました。従来の変動幅の目途は「±0.5%程度」でした。

 

 

「目途」は0.5%から1.0%に引き上げられました。「目途」ですから「絶対的な上限」ではありません。

 

 

日銀は「長期金利の上限を厳格に抑えることは、強力な効果の反面、副作用も大きくなると判断し、大規模な国債買い入れと機動的なオペ運営を中心に金利操作を行うことにした」としています。大約すると「長期金利を厳格に抑えることはしない」になります。

 

 

厳格な長期金利上限を設定せずに、国債の買い入れ規模によって長期金利をコントロールする施策なのでしょう。わずか3か月での政策変更です。

 

 

              ☆

 

 

経済産業省は31日、9月鉱工業生産指数を発表しました。

(前月比)

生産+0.2

出荷+0.4

在庫-1.1

 

 

生産指数は3カ月ぶりに上昇しましたが、穏やかな変化です。在庫指数の低下が在庫調整の進展を反映しいるのか、注目されます。

 

 

今回の7-9月期決算でも、スマホ・PC向け電子部品需要の弱さが浮き彫りになっています。しかし、「電子部品・デバイス産業」の9月在庫指数は「前月比-10.4%」の大幅な低下となり、かつ10月の生産予測指数は「前月比+10.7%」と大幅な上昇見通しとなりました。電子部品の在庫が減少した結果、生産が増える構図となります。

 

 

10月31日午後3時20分記

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