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「米国長期金利、"ほぼ5%"に上昇、米株下落」

「パウエル講演、一段の引き締めを意識」

TSMC、売上増加見通し、24年は健全な成長へ」

TSMC、米国市場で株価上昇」

 

 

 

10月19日の米国株は下げました。下落率は、NYダウが0.75%、ナスダック指数は0.96%でした。パウエル議長の講演内容が、一段の金融引き締めを意識させました。10年債利回りは4.996%、ほぼ5%にまで上昇しました。

 

 

以下にパウエル講演の内容を抜粋して掲載します。(スピーチ内容はFRBHPに掲載されています。)

 

 

FOMCは過去1年半の間に、歴史的なハイペースで政策金利を5.25%P引き上げ、保有有価証券を約1兆ドル減少させた。引き締め政策が経済活動とインフレに下方圧力をかけている。引き締めのペースのが速さを考えると、まだ意味のある引き締めが続く可能性がある」

 

 

「インフレ率を長期的に持続的に2%まで低下させる政策スタンスを達成する。経済成長と労働需要の回復力を示す最近のデータに注意を払っている」

 

 

「"持続的に傾向(潜在成長率)を上回る成長を示す追加的な証拠"や"労働市場の逼迫が緩和されていないことを示す証拠"があれば、インフレ率のさらなる進展がリスクにさらされ、金融政策の一段の引き締めが正当化される可能性がある」

 

 

「金融政策スタンスの"実際の変化"や"予想される変化"は、より広範な金融情勢に影響を与える。経済活動、雇用、インフレに影響を与える」

 

 

「金融情勢はここ数ヵ月で大幅に引き締まり、長期債利回りはこの引き締めの重要な原動力となっている。金融市場の持続的な変化は金融政策の行方に影響を与える。そのため、我々はこうした動きに引き続き注意を払う」

 

 

「インフレ率を長期的に2%に戻すというコミットメントに断固とした決意を持つ。様々な不確実性が、"金融引き締めが過度になるリスク"と"引き締めが過度に小さくなるリスク"のバランスを取る我々の仕事を複雑にしている」

 

 

「引き締め幅が小さ過ぎると、目標インフレ率を上回るインフレが定着する。また、引き締め過ぎは経済に不必要な悪影響を与える」

 

 

「不確実性とリスク、そしてこれまでの実行を考慮し、慎重に政策を進める。追加的な政策引き締めや、政策が制限的であり続ける期間については、データ、見通し、リスクのバランスを総合的に判断して決定する」

 

 

              ☆

 

 

台湾の半導体メーカーTSMCは19日、7-9月期決算を発表しました。同社は受託半導体生産の世界トップ企業です。売上高実績と10-12月期計画を以下に掲載します。

 

 

TSMCの売上高(単位ドル)

46月  156億ドル

79月  172億ドル

1012月(予)188196億ドル

 

10-12月期予想売上高の中心値は192億ドルです。7-9月期実績に対して11%の増加となります。昨年10-12月期の売上高実績は199億ドルでしたので、今期計画の中心値は、前年同期比3.5%減益です。台湾ドル建てでは同1%強の減益です。

 

 

7-9月期実績は、ドル建てで14.6%減、台湾ドル建てでは10.8%減益でした。10-12月期は減収率が縮小します。

 

 

TSMCの株価は米国市場で上昇しました。

 

 

TSMCの株価(19日)

92.91ドル(+3.31ドル、+3.69%)

 

 

売上の増加見通しを明らかにしたTSMCの株価上昇は、半導体関連株の反発を読む上で収穫です。報道では、TSMCは24年は「健全な成長を見込んでいる」とのことです。

 

 

              ☆

 

 

建材メーカーの三和HD(5929)は19日、集計中である9月上半期の営業利益を従来計画の185億円に対して275億円に修正しました。従来予想から5割近くの上方修正です。

 

 

三和HDは米国事業が成長のけん引役になる企業です。4-6月期の実績では連結全体の営業利益86億円のうち、米州事業が76億円と約9割を占めています。米国におけるインフラ投資の拡大が三和HDの連結収益向上に寄与しています。

 

 10月20日午前5時40分記

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