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「日本株下落」

「来週は米国で企業決算発表本格化」

「来週の注目点――TSMC10-12月期計画・中国9月工業生産高...スマホ・PC生産底打ちに自信強まるか」

 

 

 

 

10月13日の日本株は下げました。前日に好決算を発表したファーストリテイリングが大幅高になって日経平均の上昇要因となりました。その点を考慮すると、日経平均の下げ以上に、厳しい株式市場でした。

 

 

今週の日米株式市場は、米国の長期金利によって大きく振れました。米国長期金利の低下を受けて株価上昇、長期金利上昇を受けて株価下落でした。そうなると、来週も米国長期金利動向を見据えた神経質な展開と予想されます。

 

 

しかし「経済指標が悪ければ、長期金利が低下して株価が上昇する」との理屈は、ずっと続くわけではありません。先週から今週にかけて、長期金利動向に重きを置き過ぎでした。今後は、徐々に金利と景気のバランスを重視する段階に入ると考えます。「経済統計が悪ければとくかく株式は買い」とか「良ければ売り」ではないでしょう。

 

 

その観点で、企業決算は重要です。企業決算は「悪ければ買い」「良ければ売り」ではありません。予想より良ければ買いで、悪ければ売りです。

 

 

株式投資は金利との戦いでもあります。米国債投資において「10年間ずっと年間平均4.7%の利回りが保証される米国債券」よりも株式を買った方が得なのか、投資家は考えます。

 

 

来週の19日木曜日、台湾の半導体メーカーTSMCが決算を発表します。既に月次売上高は公表されています。

 

 

TSMCの月次売上高

71776億台湾ドル(-4.9%

81886億台湾ドル(-13.5%

91804億台湾ドル(-13.4%

 

 

上記を見れば、7-9月期が大幅減収決算になることはわかっています。では、10-12月期はどのような見通しになるのか、そこが焦点です。

 

 

TSMCの決算が、スマホやPCの生産底打ちに自信が持てる内容になると、株式市場では電子部品株、半導体関連株を買う自信も強まってくるでしょう。

 

 

18日水曜日には、中国の9月工業生産高、小売売上高が発表されますね。このデータでも、PC、スマホの生産底打ちを示唆する内容になるか、注目されます。8月までの3カ月間におけるPC、携帯端末、うちスマホの生産台数を以下に時系列で示します。

 

 

微型计算机设备(万台)

PC

6月3138(-24.9%)

7月2642(-22.3%)

8月3092(-1.8%)

 

 

移动通信手持机(万台)

(携帯端末)

6月12604(-1.6%)

7月12101(+5.2%)

8月12765(+7.0%)

 

 

うち智能手机(万台)

(うちスマホ)

69679(-4.1%)

78880(+1.6%)

89009(+0.8%)

 

 

携帯端末、スマホは7月から前年同月比の生産台数が増加に転じています。パソコンはまだまだですが、8月の前年同月比減少率は6月、7月と比べて、小さくなっています。東京市場では、半導体関連株、電子部品関連株は重要な存在です。9月の中国工業生産高が注目されます。

 

 

10月13日午後3時10分記

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