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「原油価格93ドル台に上昇、9月FOMCで"メンバーの物価見通し"に影響!」

「19日の米国株は小幅安」

 

 

 

9月19日の米国株は下げました。下落率は、NYダウが0.3%、ナスダック指数が0.2%でした。原油価格は1バーレル93ドル台まで上昇しました。

 

 

FOMCを控えて見送り」と表現されます。米国時間20日にFOMCの結果が公表されます。その注目点をお伝えします。

 

 

FED WARCHによると、今回のFOMCの利上げ確率は1%しかありません。従って、今回の利上げ見送りは完全に織り込まれています。FOMCメンバーの経済・金利見通しが焦点です。

 

 

           米国のGDP

 

FOMCメンバー予想の23年GDP中央値は、6月FOMC時点で+1.0%でした。3月時点では+0.4%でした。今回も上方修正される可能性があります。

 

来年24年のGDPは、6月FOMCにおいて+1.1%と予想されていました。米国経済の成長力と金融環境を踏まえて、株式価値を再考する段階に入ります。

 

           政策金利予想値

 

FOMCメンバーの予想中央値は、6月時点で「23年末5.6%、24年末4.6%」でした。3月時点の「23年末5.1%、24年末4.3%」に対して切り上がりました。GDPが上方修正されれば、政策金利見通しも上方修正されます。

 

 

6月時点では年内あと1回の利上げが想定されていました。FED WATCHによると、市場参加者が想定する年内の利上げ確率は約4割です。さほど市場とギャップがある訳ではないので、年内の金融政策がマーケットに波乱を与える可能性は小さいと考えます。

 

 

焦点は24年末の予想政策金利水準でしょう。来年も引き締め的な金融政策が継続されるならば、株式価値の測定に影響を与えます。来年の金融政策を見る上では、物価の前提が重要です。

 

 

           物価上昇率

 

2023年のPCEインフレ率について、6月FOMC時点では、「総合が+3.2%、コアが+3.9%」と予想されていました。原油価格の上昇によって、総合の上昇率がどう変化するか、注目されます。6月のFOMC時には原油価格は約70ドルでした。昨日は93ドル台まで上昇しています。3か月で原油価格は3割強、上昇しています。物価に対する影響は大きいはずです。原油価格上昇で物価上昇率の予想値が高まると、引き締め的な金融政策につながります。

 

 

24年のPCEインフレ率については、6月時点で総合が+2.5%、コアが2.6%と予想されています。物価上昇が来年もしつこく続くのか、24年のインフレ率の確認は大切です。

 

9月20日午前6時10分記

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