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「日経平均4万円乗せ、予想PERは17倍に接近」

「株価急上昇によるPER17倍超なら2012年以来」

「10-12月法人企業統計、ソフトウエア投資が大幅増加」

 

 

 

 

 

 

3月4日、日経平均は4万円に乗せました。半導体関連株が続伸し、日経平均を押し上げました。野村マイクロやさくらインターネットなど、値動きの良い人気株に資金が集まる傾向にあります。

 

 

プライム市場における値上がり銘柄数は425、値下がり銘柄数は1195でした。値下がり銘柄数は値上がりの3倍近くに達しています。先週金曜日3月1日に日経平均は744円高となりましたが、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数は各805と同数でした。

 

 

つまり「日経平均の上昇度合に対して、値上がり銘柄数が少ない」状況です。売買代金上位銘柄が全体を押し上げ、それ以外の株は動きが鈍いのですね。

 

 

日経平均と予想PER、予想1株利益の推移を時系列で見てみましょう。

 

日経平均    予想PER  1株利益

19384703816.332355

20383636116.282356

21382621616.252354

22390986816.472373

26392337116.572367

27392395216.592365

28392080316.562367

29391661916.562365

3

1399108216.802375

44010923銭   ?

 

 

3月4日取引時間中における日経平均の高値40314円は、ほぼ予想PER17倍の水準です。仮に今後、日経平均予想PERが17倍を回復すれば、2021年5月11日以来の出来事です。21年5月時は、コロナ禍で落ち込んだ収益の回復を株価が織り込んで上昇していたという、特殊事情があります。

 

 

「コロナ禍の時期」を除くと、日経平均の予想PER17倍乗せは2015年5月11日以来です。こちらも「5月11日」ですね。つまり、3月本決算企業の業績見通しが切り替わることで、予想利益が変わり、PERが変化したのですね。

 

 

現在は、決算発表の端境期です。その時期のPER変化です。株価水準の変化がPER水準を変えました。

 

 

今回のように「株価の急変動」によってPERが17倍を超えてきたのは、2012年の12月28日(大納会)以来の出来事です。この時は「アベノミクス」への期待を受け、予想PERが10月末の12.3倍から2か月間で17倍まで上昇しました。相場的に考えると、株価急変動に伴うPER17倍乗せは、このアベノミクス初期以来です。

 

 

               ☆

 

 

財務省は4日、法人企業統計を発表しました。10-12月期の全産業営業利益は20兆4140億円(前年同期比+16.6%)となりました。日本企業の好調な決算状況を追認識するデータです。

 

 

ここでは、設備投資データを取り上げます。時系列で見てみましょう。

 

 

設備投資の推移(法人企業統計)

(全産業、単位100億円、前年同月比)

2022

1012  1244(+7.7%)

2023

13   1653(+11.0%)

46   1109(+4.5%)

79   1240(+3.4%)

1012  1448(+16.4%)

 

 

10-12月期の設備投資の伸び率は16.4%です。日本企業の意欲的な設備投資動向を示します。

 

 

この設備投資金額に含まれる「ソフトウエア投資」を抜き出して、時系列で見てみましょう。

 

 

ソフトウエア投資の推移

(単位100億円、前年同月比)

2022

1012 140(+20%)

2023

13  181(+20%)

46  141(+5%)

79  155(+16%)

1012 215(+53%)

 

 

10-12月期のソフトウエア投資は2兆円を優に超え、前年同期比53%の大幅増加となっています。ソフトウエア関連株に投資する上で重要なアイディアを提供するデータです。

 

 

AI搭載パソコンやAI搭載スマホの市場が25年以降、急拡大する見通しです。高性能デバイスを活用して以下に魅力的なパソコンやスマホを作るか、そのカギを握るのはソフトウエア技術です。ソフトウエア技術者を重要な資産として考える投資アイディアが有効でしょう。

 

3月4日午後3時20分記

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