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NY金先物は817日まで9営業日続落。60.90ドル(3%)もの下落を演じました。
(過去最大は10営業日続落)軟調な展開を強いられていますが、
背景にあるのは急伸している「米長期金利」

10年債利回りは821日一時4.355%まで上昇しました。
200711月以来、約16年ぶりの高水準です。 

ご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。 
今日は金融貴金属アナリスト 亀井幸一郎氏にお話を伺いました。

 【良い金利上昇?!】

7月FOMCでパウエル議長は米国が景気後退(リセッション)に
突入する可能性は低いと発言しましたが、予想を上回る堅調な米国経済が
これまで低く抑えられてきた長期金利の水準訂正に寄与していると見られます。
景気がいいのだから金利は高くても不思議ない、ということです。

【悪い金利上昇?!】

81日フィッチ・レーティングスは米国債の格下げを発表しました。
さらに、82日、米財務相は米国債の増発計画を発表。需給悪化は金利上昇に繋がります。

この急ピッチな金利上昇の弊害はないのでしょうか?

8月7日 ムーディーズは中小の米銀10行を格下げし、
主要米銀6行を格下げ方向で見直スト発表。
821日にはSPグローバルが中小6行の格下げ発表しています。

目下注目は82426日のジャクソンホール会合。
「世界経済の構造的変化」が今回のテーマですが、
自然利子率がフォーカスされる可能性があるとして、
このイベントに向けて金利上昇が加速しているとの指摘も。
825日にパウエルFRB議長の講演がありますが、
ここで市場が折り込むタカ派スタンスが示されなかったら...?

 亀井さんは8月の記録的ゴールドの下落の背景に
先物市場でのファンドの買い玉が大きく整理されてきたことを指摘。

【CFTCデータ】
直近ピークは5月9日の701トン(マネーマネジャー分456トン、その他245トン)

8月15日には372トンまで減少しています。(  〃 144トン、その他228トン)

内部要因が軽くなっていることから、
ゴールドはきっかけがあれば上昇し易い地合いとなっています。
ジャクソンホール会合でどのようなメッセージが発せられるか、
債券、株市場のみならず、ゴールド市場にとっても大注目ですね。

詳しくはポッドキャスト配信で亀井さんの解説をお聞きください。