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藤島大の楕円球にみる夢

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6月6日は、5月のテストマッチで強豪の豪州代表を破った女子ラグビー日本代表の南早紀主将がゲストに登場する。女子ラグビーにも詳しい、専門誌『ラグビーマガジン』の田村一博編集長と、スポーツライターの藤島大氏の3人で濃密な女子ラグビー談議を送る。

 

15人制女子日本代表「サクラフィフティーン」は、豪州遠征で、フィジー代表、オーストラリアンバーバリアンズ(選抜チーム)、そしてオーストラリア代表相手に3連勝した。5月10日に、豪州代表「ワラルース」を12-10で破った。しかも敵地のゴールドコーストで。これは初の快挙だ。試合中には「スクラムのヒットする時のスピードを意識した」という南主将は、自分のプレーのインパクト(当たりの強さ)にも自信があるという。

チームは、カナダ出身のレスリー・マッケンジー・ヘッドコーチのもと、コンタクトプレーを強化し、前に出るディフェンスを意識して「チョップタックル」にも磨きをかけてきた。その成果を試合で発揮した。5月10日の豪州戦で日本は、攻め込まれても粘り強くタックルし続けて逃げ切った。最後まで集中して、成長と努力を感じさせるプレーの数々で観客を魅了し続けた。

試合前日には、チーム内に、新型コロナウイルス陽性者が複数名出た。選手編成が変わった影響を感じさせないほど、防御の連携が最後まで切れなかった。不測の事態は、選手層の厚みも増していることと、チームの方針が浸透していることを示した。

提供:(公財)日本ラグビーフットボール協会

今年10月に開幕するラグビーの女子ワールドカップ・ニュージーランド大会に向けて、サクラフィフティーンの強化は進んでいる。日本は、カナダ、アメリカ、イタリアと同じプールに入った。


南早紀(みなみ・さき)。1995年11月18日生まれ、福岡県筑紫野市出身。3歳で、2人の兄に影響されてラグビーを始め、太宰府少年ラグビークラブに加入した。天拝小学校と二日市中学校時代には、ラグビーと柔道をした。筑紫高校では初の女子選手としてラグビー部に入部して男子と一緒にプレー。また、高校時代に7人制ラグビーの国際大会「香港女子セブンズ」に参加する女子日本選抜に選ばれ、日本体育大学入学後は2015年のアジアチャンピオンシップに15人制の日本代表として出場している。大学卒業後は、「横河武蔵野アルテミ・スターズ」に加入。2017年にはワールドカップ・アイルランド大会に出場した。2019年から、サクラフィフティーンの主将を務めている。また、2019年には、英国「女子バーバリアンズ」のメンバーに日本人女子選手として初招待され、カーディフ(ウェールズ)で11月30日に行われたウェールズ代表との試合に出場した。ポジションはプロップ。163㎝、72kg。キャップ数は21。

今回の歴史的な白星を語る南主将の言葉に「立派!」と藤島氏と田村編集長がうなる。なぜ勝ち切るチームになったのか。そして掲げるスローガン「サクラウェーブ」に込める意味を語ってもらう。これからもっと大きな波に挑んでくれそうだ。 

 

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ラジオNIKKEI第1で放送。PCやスマートフォンなどで、ラジコ(radiko)のサービスを利用して全国無料にて放送を聴ける。音楽が聴けるのは、オンエアのみの企画。放送後も、ラジコのタイムフリー機能やポッドキャストで番組が聴取できる。AppleやSpotifyなど、Podcastプラットフォームにもアーカイブを配信している。後日配信するポッドキャストは、放送しなかった情報も入った特別版になる。13日の同時刻に再放送する。「Paravi(パラビ)」では14日から動画での配信を予定している。