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スウェーデンのカロリンスカ研究所は1日、今年のノーベル生理学・医学賞に京都大特別教授の本庶佑氏(76)ら2人を選んだと発表した。本庶氏の発見によりがん治療薬「オプジーボ」が開発された。
日本人のノーベル賞受賞者はこれで26人となり、生理学・医学賞では、利根進氏(MIT)、山中伸弥氏(京都大学)、大村智氏(北里大学)、大隅良典氏(東京工業大学)に次ぐ5人目となる。
本庶氏は、「1992年と基礎的発見が臨床に応用され、
あなたのおかげだといわれる時もなによりも実感し、うれしくおもう。多くのがん患者を救えるよう取り組んでゆき、さらに発展するよう願う。基礎医学分野の発展が加速し、基礎医学分野の研究者の励みになればとおもう。

本庶氏は、記者会見で
「本日5時頃、論文の討議中、電話がかかり驚いた。」と受賞の一報を受けた時のことをふり返り、今回の受賞は基礎研究を志す者への励みとなってくれることを期待する。また(自身は)基礎研究をしているが医学を志しており、いつも治療につながらないか、何か社会貢献できないかと考えている。」と続けた。

自身の研究について、
「(私は)幸運な人間で、PD-1を見つけたときもがんにつながるとおもわなかったし、沢山の幸運があって受賞につながったと思う。(自身の発見は)感染症におけるペニシリン(発見)段階のようなもので、すべての人に効くわけではなく、今世紀中には解明され時がおとずれるだろうと期待している。また、抗体には阻害抗体と促進抗体があり、自己免疫疾患等、別な治療研究にもつながればよいとおもう」と述べた。

本庶氏の研究スタンスについて、
教科書に書いてあることを信じないで、本当はどうなっているのかと疑うことが大切。ネーチャーやサイエンスに掲載されていても、10年たってのっているのは1割しかない。」と語った。

日本の製薬会社について、
「(日本の製薬会社は)海外と比べると(数が)多すぎで、創薬会社だけでも30以上ある。これはマネージメントや研究等で劣る原因であり、また、日本でなく外国のアカデミアに出資する傾向にあることにも問題があるとおもう。」と課題をあげた。

ゴルフが趣味の本庶氏は、「ゴルフ場で出会った肺がん患者の方から「これが最期のラウンドだとおもっていたのが、(あなたの研究の)おかげでまたできる」といわれたことがある。受賞よりも、患者からのこうした言葉以上の幸せはない。」とがん患者とのエピソードを語った。








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