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競馬が好きだ!

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こんばんは、大関隼です。

先週日曜は、東京競馬場でNHKマイルカップの実況担当でした。

ちょうど1年前、メジャーエンブレムが勝ったこのレースが、ワタクシ大関にとって初めてのGI実況担当でした。相当緊張するだろう、と覚悟はしていたものの、実際実況が始まれば、緊張の度合いは想像を超えていました。

(最初の)7レースから、GIデーという事もあって場内から沸き上がる歓声も凄い大きさ。完全にGIデーの雰囲気に飲み込まれ、NHKマイルカップの前には疲れ切っている状態。レース前にも「あれ?俺どうして紺地に白文字のゼッケン(=GIレースで出走馬がつけるゼッケン)の馬の名前を必死に覚えてるの?」と、ふわふわしながら馬の名前を頭に刷り込ませていました。

そして、ファンファーレが鳴ってからはもう無我夢中。何を喋っていたかも記憶がごそっと抜け落ちていて、気が付いたらレースが終わっていた、という感じでした。後で聴き直してみると声は震えていて緊張感丸出し。最後はわーわー馬の名前を連呼しているだけで、レースの何たるかを描写してもいない、ゴール後一向に3着までを言わない。無事に終わった事しか良い事はないのでは?と思うような、恥ずかしい実況でした。

あれから1年。この間に、エリザベス女王杯で2度目のGI実況も担当しました。経験を積んだ以上「1年前の自分と勝負して勝つ」、何としても1年前の自分よりもいい実況をする、と誓って迎えた2017年5月7日だったのです。

 

無意識でいても緊張するし力は入る。だからこそ、レースの合間には意識的に緩めることを考えてGIまで持っていくこと...と経験を踏まえた実況へのルーティーンを心がけて、11レースを迎えました。ただ、実際レース直前は心拍数が上がり、凄まじいプレッシャーが襲ってきていましたが。やっぱり今年も、実況している時の記憶はぼやけていた、というのが正直な所でした。

 

レースに関しては、去年のように際どい1着争いにはならず、1頭アエロリットが抜け出して快勝。2着リエノテソーロ、3着争いをしていた2頭をゴール後に素早くフォローし...という、最低限やるべき課題はクリアできていました。「1年前の自分より落ち着きを持って」実況していたのは確かだと思います。

 

ただ、アエロリットが16番枠から好スタート、さらに先行集団で運んでいたという事へのフォローが足りないんですね。2番人気の馬が、前走(桜花賞5着)から全く違う競馬をしているというニュアンスが、音だけだと全然感じられない。もっと言えば、ゴール前で3着争いしている2頭をボンセルヴィーソ、レッドアンシェルと2頭言えなかった、などなど、課題は山のようにあります。

 

とは言え、GIの実況は本当に勉強になります。経験をまた一つ積んだ以上、次にGI実況がいつになるかは分かりませんが、そこで今回の実況の反省点を1つでも潰せるよう、と気持ちを新たに、そして少し安堵しながら、今キーボードを叩いている訳です。

 

さて本題。今日9日(火)の「競馬が好きだ!」では、10日(水)の笠松競馬場で行われる、JRAと地方の若手騎手交流シリーズ戦、ヤングジョッキーズシリーズの笠松ラウンドの見所中心にお送りします。担当は小林アナ&木和田アナで。お楽しみに。

 

<実況後に撮影しておいた、今年のNHKマイル塗り絵。これでももう少し書き込みたい、と思ったくらいでしたが...>


★今後1週間オッズパーク経由で購入可能な、主な地方の重賞

13日(土) 阿蘇山賞(佐賀)
14日(日) はまなす賞(盛岡)、黒潮皐月賞(高知)

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