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競馬が好きだ!

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明日は川崎記念ですね。このレースといえばアブクマポーロを思い出します。

アブクマポーロを初めて知ったのは、1997年の帝王賞でした。地方競馬のレースは今なら当たり前のように映像が見られますが、この当時はネットも浸透していませんし、大レースでさえ簡単に生中継を見られる時代ではありませんでした。

この時の帝王賞、私は千葉テレビで放送されていた「地方競馬マンスリー」という番組で観ていました。放送は深夜だったのですが、当日の模様がパドックからレースへと生中継風に紹介されていたので、リアルタイムで観るかのようなドキドキ感がありました。

アブクマポーロは帝王賞の前、7連勝で大井記念を勝ち重賞初制覇を果たし、3番人気に押し上げられていました。しかし、情報が入りづらい時代だったので、ゴール前でコンサートボーイを捕えるかという勢いで伸びてきた時は、「何だこの馬は!?知らない馬が伸びてきたぞ」という感じでした。

結局、勝ったコンサートボーイからクビ差の2着に敗れたのですが、"アブクマポーロ"という、あまり垢抜けない、強そうではない名前(あくまで私の印象)が記憶に残り、その後も注目することにしました。

その年の秋にはオールカマーで芝に挑戦し8着。そして暮れには中京のウインターステークス(今の東海ステークス)に出走。中央のダートでどうかと思っていましたが、鋭い末脚で差し切り勝ち。やっぱり強かったんだ!と確信に変わる瞬間でした。

年末の東京大賞典は距離が長く(当時は2800mだった!)、最後は力尽きて3着。そして迎えたのが翌98年の川崎記念でした。ほぼ持ったままで3馬身差の快勝。ここからこの馬の時代が始まります。

この馬のことを知っている方には、この先の活躍は語るまでもないですが、川崎記念以降、帝王賞を含む6連勝を果たします。そして岩手のメイセイオペラとともに地方馬2枚看板の時代が続きます。盛岡の南部杯は地の利でメイセイオペラに勝ちを譲る形になりましたが、やはり南関東では敵はいませんでした。

その後、東京大賞典も圧巻のレースぶりで制し、NARグランプリ年度代表馬に輝きました。川崎記念、帝王賞、東京大賞典を勝てば文句なしですよね。

99年、2度目の川崎記念を迎えます。これが忘れられないレースなんです。最後の4コーナーで外を回ったアブクマポーロは、まるで芝のレースかのような切れ味で前をまとめて捕えます。しかも軽々と...。鞍上の石崎隆之騎手は後ろを振り返る余裕も見せるほどでした。そしてまた持ったままでゴール。

川崎記念の季節が来るとこのレースを思い出します。というか、それしか思い出さないくらいの圧巻のレースでした。

あれほど強かったアブクマポーロ、今でもドバイに行ってほしかったと思います。多くのファンが思っているでしょうが、私もアブクマポーロがダート最強だと今でも思っています。私が使っているパソコンではネットで「アブクマポーロ」と検索しようとすると、予測ワードとして「アブクマポーロ 最強」と出てきます。それが全てを物語っているのではないでしょうか。

さて、今日の「競馬が好きだ!」は地方競馬の話題。もちろん2日(水)に川崎競馬場で行われる第71回川崎記念の展望を行います。お楽しみに!

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