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競馬が好きだ!

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芝とダートのGIを制したクロフネが23歳で死亡しました。青春時代に見た名馬の死を知るのはとても残念です。

クロフネの現役時代、私はまだ高校生。2000年はテイエムオペラオーが古馬の中・長距離路線のGIを完全制覇し、敵のいない状況。その勢力図は変わらず2001年へ。正直なところ、私はそれを脅かす馬が出てきてほしいと思っていました。

そこに現れたのがクロフネの世代でした。同期にはアグネスタキオン、ジャングルポケット。初めて3頭が激突したのが2000年のラジオたんぱ杯2歳ステークスです。すでにこの頃からクロフネの素質に注目が集まっており1番人気に推されました。

クロフネのあの大きなストライドは魅力的だったので、この3頭の中では一番好きな馬でした。当然、このレースでどういった勝ち方をするのか私は固唾を飲んで観ていました。

クロフネが4コーナーで先頭集団に並びかけ、どれだけ突き放すのだろうと思っていた矢先、瞬く間に抜き去っていったのがアグネスタキオンでした。結局ジャングルポケットにも交わされクロフネは3着。当時、私はショックを受けたのを覚えています。間違いなく強いと思っていた馬ががあっさり敗れる衝撃...。そんなシーンはそれまで何度か見ていますが、この時は1、2着馬も強かっただけに信じられないような結果でした。今、映像を見返しても当時のことを思い出します。

翌年には毎日杯を快勝し、ダービー出走の権利を得るためにNHKマイルカップに出走。ここは負けられない一戦なので、それこそどんな勝ち方をするか再び注目していました。レースは、逃げるグラスエイコウオーをゴール前で何とか捉えて優勝。勝つには勝ちましたが、スピードに乗るのが遅い印象があったので、本当に強いのか?と正直思いました。

それでも期待していたダービーでは5着。休みを挟んで秋初戦の神戸新聞杯では3着...。いちファンに過ぎない当時の私は、期待違いかなと思い始めるようになります。しかし、その後の目標が天皇賞・秋。ついにテイエムオペラオーなど古馬との対戦が見られると思うと興奮を抑え切れませんでした。

残念ながら外国産馬の出走枠をメイショウドトウとアグネスデジタルに優先され出走が叶いませんでしたが、矛先を変えたダートでこの馬の運命が変わります。天皇賞・秋の前日に行われた武蔵野ステークス。4コーナーから直線にかけて一気に先頭に変わり、9馬身差をつけ当時のJRAレコードタイムで勝利。これこそがこの馬の勝ち方だ!胸がすくような思いだったのを覚えています。

続くジャパンカップダートでは、3コーナーから仕掛け、4コーナー手前で先頭へ。そのまま突き放し今度は7馬身差でまたまたJRAレコードタイムでの優勝。JRAのダートGI路線が整備された時代にクロフネがいて本当に良かったと思いました。

これで次の年のドバイが楽しみで、年が明ける前から待ちきれない気分でしたが、年末に屈腱炎を発症し引退。もしクロフネがドバイで走っていたら...。現実で起こらなかったことを妄想するのも競馬の楽しみとしましょう。

さて、今日の「競馬が好きだ!」は地方競馬の話題。20日(水)に大井競馬場で行われるTCK女王盃の展望を中心にお送りします。2021年最初のダートグレード競走です。何と出走馬を見るとサルサレイアはクロフネ産駒。これはサインでしょうか!?お楽しみに!


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