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競馬が好きだ!

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こんばんは、大関です。仕事が休みなら自宅に籠る、という生活にもだいぶ慣れました。

今週末は中山で実況。春雷ステークスでお聞き苦しい実況をしてしまいお恥ずかしい限りですが...。言ってみればすっぽ抜けた、変化球が曲がらず思いっきりど真ん中に行ってしまう失投。しかし【負けに不思議の負け無し】とはよく言ったもので、冷静に考えてみれば、伏線はあったんですね。

伏線はその前の8レース。人気薄のジャッキーが前々から粘っていたところへアーザムブルー、ストームリッパーと人気どころが差してきて接戦という結果でした。実はそこで、内にいた馬群の中で脚が残っていそうな馬に気を取られるうちに、外のアーザムブルーの捕捉が遅れ、よりによって勝つストームリッパーの名前がゴール寸前まで出てこない、という一番まずい失敗でした。

音だけで聴いていると「馬が突然テレポートしてきたような」実況ですね。直線1度も名前を呼ばれていない馬が勝っているんですから。この時点で【内への意識が強すぎる】という意識が出来なかった時点で、ある意味詰んでいたのでしょう。

そしてメイン。やはり直線で内の脚が残っていそうな馬に目が行き過ぎていた訳です。実際、残り200mで双眼鏡を外せていなかったので、外伸びの馬まで意識が届くのが2秒は遅れていました。短距離戦で2秒遅れなんてもう致命傷もいいとこです。結果的に外から伸びてくる候補の補足が、ナランフレグとタイセイアベニールで止まってしまい、もっと外にいたラヴィングアンサーとマリアズハート(結果的にその2頭がワンツー)まで掴めなかったと。

大阪時代、藤田直樹さんから「映像が伸びてくる馬を捉えてから言うなんて、素人でも出来るんや。伸びてくる馬を、映像を追う人に気付かせてあげられるのがプロの仕事」と言われた事を思い出しました。確かに。JRAのYouTubeチャンネルの「このレースがスゴい!追い込み編パート1」で見られる、藤田さんの実況していたランディーバーンの勝った4歳500万下、そのお手本みたいな実況だった...。

これがあと2秒早ければ、十分捕捉できるチャンスはあったはず。しかし時間がなくなれば当然焦る。帳尻合わせるには馬番を諦めて、時間を作るしかない所で番号を入れたもんだから、余計に思考回路が混乱してしまったんでしょう。よりによってゴール前でひっくり返ってしまい...。

「残り20mをどうするか」「トップギアになるゴール前こそ一歩引いているべき」がずっとついて回る課題、と分かっていた(はずの)自分にとってはこれは、まあダメージが大きい訳です。せめて勝ち馬を間違わなかっただけまだ神に見捨てられていなかった、と思うしかないでしょう。幸いにして、頭を冷やす時間があるので(今週末は実況しない故に)。競馬の実況にあたって決め打ちは良くない、迷ったら網は可能な限り広げておこうと再認識させられる春雷ステークスでした。2年前はこのレースを普通に実況していたのに?

「人間誰しも間違いはやる」のは当然ですが「肝心な所でやるなよ」というのはその通りなんですよね。実況アナウンサーという、一般的に見れば「凄い」と思われる?職業を、「いや、あの実況はダメだね。なぜかと言うと...」と、「ロジカルに批判することが出来る」人が世に増えた時、競馬ファンと実況アナの関係はもっと良好になり、競馬の発展の一助になる、とまでは考えすぎでしょうか。ん、何だか話が脱線しそうなので、この辺にしておきましょう。

今週末は皐月賞に中山グランドジャンプ、3歳初戦が皐月賞、はもはや時代のトレンドとなるのか、5連覇という大記録が生まれるのか、など、答えを早く知りたいテーマは沢山あります。じっくりモニター越しに楽しみつつ見る事にしましょう。

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」は地方競馬の話題を中心に。兵庫でも3歳三冠が開幕、その第一弾となる菊水賞の話題などをお送りします。お楽しみに!

最後に今日の写真。大阪時代、春にはこんな写真を撮ってたんですね。嵐山の阪急と桜。今年は花見をする余裕もなかったけれど、これはもう仕方ない。


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