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競馬が好きだ!

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こんばんは、大関です。阪神への出張が2泊のはずが3泊になりました。1つ歳を重ねる瞬間を大阪市内のホテルで独りで迎える事になるとはですねぇ...。

先週は3年連続で「秋競馬の開幕週」を阪神(セントウルステークスの実況)で迎えました。夏のような陽気の中で行われた開幕週の阪神、それはそれは「待ち焦がれていた」ファンの方々の歓声が大きく響いていました。


(日曜午後の実況席から見た阪神競馬場、夏競馬の午後の感覚でした)

35歳で最後の実況はやはり「スロースターターじゃいけないよね」という教訓がずしっと突き付けられたようなモノでした。緊張するタイプで、しかも今年阪神で実況するのが初めて(去年の暮れ以来)。慎重に、しかし早くアジャストさせなきゃいけないのに、それが上手くいかずに「そんな状況じゃ全くないのに、口で言った事と現実の状況が合っていない」という実況にあるまじき事態まで起こしてしまいました。日曜の最終もなぁ。メイショウの冠名が外枠に集まっていたので、慎重に行かないといけない事は分かっていたのに。しかも、1頭が完全に抜け切ったから2着争いに専念できる、見やすい状況だったというのに。

おそらく「自分の記憶の感覚と、それを言葉に変換するにあたって使う脳内の回路の信頼度」が、認めたくないにしても低下しているのだろう、という仮説を立てざるを得ません。20代の頃は98パーセントくらい正確に変換されていた(と思いたい)ものが、30半ばともなればその正確性が低下しているのでしょう。頭で考えているのと、実際それを口に出すなりで実践するのはまた別物ですから。大阪に行ってからだもんなぁ。ノーブルディード、キングヘイロー、アルマエルナト...。

しかし、何とかして対策は考えなければならないのです。結果的に最近自分が実況においてひとつの形として実践している行為が、少しでもその誤変換が起きてしまった時に大事故につながるリスクを軽減しているのかもしれませんが、それは今後の自分が実況をしていく中で検証しましょう。「自分を昔ほどアテにすべきではない」が今の見解です。そして「脳で覚える信頼性が低下しているなら、口で覚える」という作業に一段と拘るべきなんでしょう。



(セントウルステークスの塗り絵。古馬重賞はなじみのある馬が多い分少し安心感はあります)

「お客様にとってどのような情報を、どのような順番で、どのようにお伝えするかが最善なのか」を模索している事は確かです。それに対して「納得できない」というご意見を頂けるならそれは実にありがたい事です。やはりアナウンサー(というか人間)を本当に育てるのは「今の実況は何やぁ!」という容赦ないお叱り。そんなお叱りを毎週浴びられる環境だった大阪支社勤務の3年間って幸せだったんだなぁと、開幕週の阪神で改めて感じていました。

私事ですが、昨日(9日)で36歳になり、次の実況はスプリンターズステークス週の中山、になりました。今後も「全てはお客様にとってどうか。その1点を決して忘れる事なく仕事せよ」という、ラジオたんぱの時代から活躍された先輩実況アナの金言を胸に仕事しますので、叱咤激励を頂けましたら幸いでございます。

最後に。その実況アナの方はこうも熱く語っていたそうです。「我々の実況には、気の利いたセリフなど必要ないんです。1着から3着争いまでを、素早くしっかりとお伝えするのが我々の仕事なんです」-。

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」では、12日(木)に浦和競馬場で行われるダートグレード競走=オーバルスプリントの話題を中心にお送りします。今年は同じ舞台だけに実質「JBCレディスクラシック&JBCスプリントトライアル」の性格まで帯びたような一戦、面白いメンバーになりました。お楽しみに!

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